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2006年01月20日

京都でうどんすき

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また京都に行ってきた。今回は日帰り。天気予報では午後から雪になるという話だったので、東京に戻れなくなるのではないかと思っていたけど、無事に帰ってきた。行きの新幹線で見た富士山に雪がかぶっている。今年は富士山の雪が少ないと新聞で読んだが、少ないのだろうか。

東山のほうにあるスタンフォード日本センターで夕方まで研究会。主査の林敏彦先生は、東京で開かれた話題の竹中総務相の懇談会に出席してから駆けつける。

研究会終了後、近くの権太呂で懇親会。

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名物のうどんすきをいただく。

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竹中懇談会やIP懇談会の裏話もうかがっておもしろかった。

2006年01月17日

ネットワークの中立性

昨日の昼と夜とそれぞれ別の研究会でネットワークの中立性のことが話題になった。「インターネットはベスト・エフォートでバケツ・リレーしています」というのがこれまでインターネットの美しい説明だった。しかし、バケツ・リレーしている人が意地悪で、バケツの中身を見ながら差別し始めたらどうなるのだろう。「おまえが汲んできた水は気に入らないから後回し」という具合だ。

他のISPから流れてきたトラフィックを後回しにしたり、特定のサービスのトラフィックを止めてしまったりすることもできなくはないし、アメリカでは訴訟も起き始めているそうだ。アメリカの事情は日経デジタルコアで谷脇氏が解説してくれている。

しかし、日本の法令ではそれを止めるのは難しいようだ。「うちのサービスはベスト・エフォートです」と書いてあるのだから、サービスが遅延しても文句をつけにくい。サービスを止めてしまったら自明だが、トラフィックを遅らせるぐらいなら外部からは検証しにくい。

夜の研究会に参加されていたNさんは、なぜアメリカでこの問題が議論されているのかという文脈が気になると話されていた。確かにそうだ。現実にたくさんあるから議論されているということなのだろうか。

こんなことを議論していたら、近くで騒ぎが起きていることに気づかなかった。帰りがけに六本木ヒルズの前を通ると、報道陣がたむろしていた。

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2005年11月21日

ネット・ガバナンスについて七つの質問

ローレンス・レッシグがWSISをめぐる議論に答えている。WSIS開催前の電話インタビューかなんかだろうか。ウェブ独占ということになっている。

Seven Questions: Battling for Control of the Internet
(Foreign Policy)

「政策は技術の関数だ」というのはそうだと思う(この分野では)。

情報通信政策研究

おとといと昨日、湘南国際村で情報通信政策研究会議(ICPC)が行われた。準備会合を含めると4回目になるが、今回は若手底上げ合宿と称して、若手を中心に16名が発表した。

内容は実に多岐にわたっている。過疎地でのブロードバンド敷設やユニバーサル・サービス、IPアドレスの配分といった昨今の中心的話題の他、パクリ問題を著作権の視点から考察したり、安全保障とインターネットについて考えたりというわけだ。

米国のTPRCと比べたら、日本で情報通信政策の研究をする人がまだまだ少ない気はするものの、この多様性は注目すべきものがある。ここに集まった若い研究者、政策担当者、ビジネスパーソンたちがフロントラインに出る頃にはより良い政策が生まれてくるようになればと思う。

2005年11月15日

誰がインターネットをコントロールするのか?

Kenneth Neil Cukier, "Who Will Control the Internet?," Foreign Affairs, November/December 2005.

Summary: Foreign governments want control of the Internet transferred
from an American NGO to an international institution. Washington has
responded with a Monroe Doctrine for our times, setting the stage for
further controversy.

モンロー・ドクトリンと来たか。やはりインターネットは外交問題になってきたんだなあ。ケンはICANNの会議などで何度か話したことがある。いろいろなところに顔を出して精力的に取材していた。今まさに開かれているWSISはどうなることやら。

2004年08月07日

従量制ブロードバンド

下記はソウルで泊まったホテルの有線ブロードバンドの説明。利用時間を計測して料金請求している。上限があるとはいえ、あまりうれしくない。上限の約26000ウォンは米ドルで20ドルぐらいだから相場より高い。つなぎっぱなしにするのには抵抗がある。しかし、いちいちケーブルを外すのは煩わしい。

米国でもISPの収益が悪化しているので、従量制が検討されているという記事を見たことがある。常時接続がブロードバンドの隠された魅力のはずなのだが。

高速インターネット接続ザービスをお楽しみ下さい KRW648.67 を1分毎に課金し、 KRW25,946.80 を上限として24時間ご利用出来ます。 記載されたすべての価格にVATが含まれています。

購入時の利用期間は、購入された時間から次の日の同じ時間までを1日として計算します。全てのご利用料金はお部屋に課金され、追加料金を請求されるまで何度でも利用可能です。接続回数は関係有りません。

ご注意:料金は、コンピュータ毎のものです。お客様のコンピュータからインタータッチ社のケーブルが外されるまで、またはお客様のコンピュータがオフになるまで、料金は計算され続けます。

2004年07月09日

FCC委員長のブログ

http://www.alwayson-network.com/comments.php?id=4830_0_3_0_C

何をやってもうまくいかないマイケル・パウエルFCC(連邦通信委員会)委員長がブログを始めた。大統領選で民主党が勝てばまちがいなくクビだから、今のうちに成果をアピールしておかないと次の仕事が危ない。

2004年07月08日

IPv9?

中国がいつの間にやら勝手にIPv9を採用しているのではないかとIETFで問題になっている。

http://news3.xinhuanet.com/english/2004-07/05/content_1572719.htm

セキュリティの名の下に相変わらずの検閲体制のようだ。使われるのは中国国内だけで、国際ゲートウェーでIPv4ないしIPv6に変換されるという。

ビント・サーフ「何なんだこれは」と中国の関係者に問い合わせているようだ。

中国人研究者からIETFのメーリング・リストに出てきた情報によると、中国では10桁の電話番号を使っているが、IPアドレスも10桁にして、シームレスに使えるようにするという(なんだそりゃ?)。ただ、これはある中国人研究者が研究資金をとるために自己宣伝しているのではないかという見方もある。

2004年07月03日

IP電話は電話?

Colin C. Haley, "Vonage Records Regulatory Victory," internetnews.com, July 1, 2004.

アメリカでもIP電話が普及し始めているが、IP電話は「電話サービス」なのか「情報サービス」なのかでもめている。電話サービスだとすると重い規制の対象となってしまうからだ。VonageなどのIP電話サービス・プロバイダーは規制を逃れようとしているが、結論には時間がかかりそうだ。

2004年06月30日

ストアイマジネーション2009ポリシー

昨日、國領二郎先生が国際大学グローバル・コミュニケーション・センターで「ID技術とトレーサビリティ」と題する講演をされた。その中の最後に出てきたのが「ストアイマジネーション2009ポリシー」。

  • プライバシーの取扱いについて、EPCグローバルおよび提案されている経済産業省のガイドラインに(つまり平成17年4月1日から施行される個人情報保護法にも)完全対応すること
  • ストア内においてヒトとモノの紐付けは行わないこと
  • 個人情報データベースをもたないこと
  • ストア退出時にタグを利用不能にするサービスを用意すること

RFIDと個人情報保護の話は分かるようで分かりにくい。早くうまい整理ができるといいと思う。

2004年06月28日

インディアナ州民のオフィス・ソフト

Mary Beth Schneider, "Indiana offers free software to residents," INDYSTAR.COM, June 25, 2004.

インディアナ州に住んでいる人は誰でもSimDeskと呼ばれるオフィス・ソフトウェアを無料で使えるようようになったらしい。マイクロソフト・オフィスとも互換性がある。これは注目だ。

米国商務省の電波政策提言

米国商務省が電波政策に関する提言を発表した。ひとつは連邦政府向け。もうひとつは地方政府と民間向け。

http://www.ntia.doc.gov/reports/specpolini/presspecpolini_report1_06242004.htm

http://www.ntia.doc.gov/reports/specpolini/presspecpolini_report2_06242004.htm

主な提言は、以下のとおり。

■イノベーションと新技術を奨励する
■電波管理システムを近代化する
■経済的・効率的インセンティブを確立する
■重要な政府電波利用者とサービスの保護を確実にする

2004年06月06日

中国のインターネット接続10周年

"China celebrates 10 years of being connected to the Internet" (computerworld.com.au)

中国のインターネット接続10周年を記念した6本の企画記事。2本目では検閲の問題が取り上げられていて、現地の人々は「大したことではない」「100%できているわけではない」と考えているという。慣れっこになっているということか。3本目のウィキペディアが検閲されていないという話もちょっとおもしろい。

2004年05月29日

盆栽ブロードバンド

Jennifer L. Schenker, "Broadband goal eludes Europe," International Herald Tribune, May 26, 2004.

旧知のEwan Sutherlandが引用されている。彼はヨーロッパのブロードバンドを「Bonsai Broaband」と呼んでいる。名言だ。

暗号規制?

ネット接続の問題はひょっとするとチュニジアの暗号規制かもしれない。

実は一つのメーラーで三つのメール・アドレスを使っているのだが、うまくいかないのはSFCのアドレスだけだ。SFCのアドレスが他と違うのはAPOPを使っていること。

グーグルで検索してみたら、下記のような情報が出てきた。

http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1999/00085/contents/184.htm

http://www.jccme.or.jp/japanese/08/08-02.cfm#Tunisia

ちなみにダイヤルアップでつなぐと、すべてのメール・アドレスで送信ができなくなる。ADSL接続にすると、SFC以外の二つのアドレスからは送信が可能になる。ううむ。

2004年05月15日

土建屋とソフト屋

先日、某SI(システム・インテグレーション)会社の課長さんにお会いした。情報産業の将来をどう思うか意見を聞きたいとのことだった。彼の意味する情報産業は、デバイスというよりも、ソフトウェアを含めたSIの話だったので、私は門外漢だ。だから逆にこちらがいっぱい質問をする形になって申し訳なかったが、得るところが大きかった。

一番おもしろかったのが、土建屋とソフト屋のアナロジーだ。一円入札が話題になるなど、SI産業は土建産業に近い側面を持っている。政府が大規模な発注をするとそれに群がるという構図がよく似ているからだ。最近の電子政府がらみの動きは、公共事業的側面がよく出ていた。

しかし、ソフトの発注を受けて各社が入札するわけだが、ハードウェア・メーカーも兼ねているようなところは、SIで儲けずに、抱き合わせのハードウェアで儲けることができる。ハードウェアを持たない純粋SI会社だと、同じ条件では競争できない。仮に入札に勝ったとしても、いざシステム構築という段階ではハードウェア・メーカーの世話になる。そこのレイヤーが分離されていないから、とても平等な競争条件とはいえない。

さらに問題なのが、ソフトウェア開発をどう評価するかだ。ここでは土建屋のアナロジーはきかない。土建屋が造るものは、道路にせよ建物にせよ、はっきりと目に見える形で残る。そこで誰がどれだけの時間と労力を掛けて作業したかがよく見える。しかし、ソフトウェア開発においてその工程とアウトプットがそこまではっきりと見えることはない。

ソフトウェアの価格はいわゆる人月で決まる(『人月の神話』で論じられた問題だ)。何人がどれだけの時間をかけたかを積み重ね、人件費単価で掛けるわけだ。このルールに従えば、ダラダラと無駄なプログラムをゆっくり時間をかけて作ればいいことになる。しかし、優秀なプログラマーは短時間で美しいプログラムを書いてさっさと仕事を終わらせてしまう。なのに彼の給料は安いままになるだろう。

産業の発展形態としてみれば、(1)土建産業のように、現在の工房的ソフトハウスの段階を脱して大量生産型のマス・ソフトハウスが登場するという見方と、(2)プログラミングは芸術的産物としてプログラマーのカリスマ化が進むという見方を考えることができる。しかし、現在のところ、大手ソフトハウスや大手SI会社が会社を飛び出して自立するという例はほとんどない。カリスマが存在しないのだ。建築家がやがて独り立ちするのとは大きく異なる。

結局のところ、ソフトウェア開発の仕事をどうやって評価するのかというメソドロジーが確立していないのが問題だ。ここが確立しなければ、SI産業は成熟へ向かうことはできない。なかなか悩みは深いのだと教えてもらった。

2004年05月13日

RFID反対運動

RFIDに対する反対運動をしているCASPIANがふたたび動き出した。中心人物のキャサリン・アルブレヒトが出産のためしばらく活動休止だったが、5月11日付でプレスリリースが出た。

Wal-Mart Tries New PR Spin to Accompany Item-level RFID Tagging

それによると、ウォルマートがHPの製品にRFIDを付けてテキサス州の七つの店に置いているという。

残念ながら先日の出張では彼女に会えなかったが、CFPでも多くの人が彼女に言及していた。反対運動の中心的な人物である。

しかし、CFP以外の場所で聞くと、反対運動は大した影響力がないともいう。つまり、技術的・コスト的な問題の方が深刻だというわけだ。

その中でもウォルマートと国防総省の動向は注目されている。来年1月までに納入業者は対応できるのだろうか。

2004年04月29日

RFIDとプライバシー

この問題はもうだいぶ議論されている。CFPでも話題になった。しかし、今日、MITのオートIDラボに行ったら、予想以上におもしろい話が聞けてびっくりした。CFPのプライバシー論者たちとは正反対といっていい。でもそういう考えもあるかと思わされた。帰りの飛行機の中でレポートを書いてみよう。

2004年04月27日

universal broadband(2)

Bush touts broadband, high-tech jobs

ブッシュはブロードバンドへの課税禁止を打ち出した。う〜ん。

2004年04月26日

米国のホームレス管理データベース計画、懸念されるプライバシー

米国のホームレス管理データベース計画、懸念されるプライバシー

CFPのセッションの一つが記事になっている。

universal broadband

Kerry's broadband policy plans emerging (news.com)

ブッシュ大統領に続いてケリー候補もブロードバンド政策を発表する予定のようだ。両者とも「universal broadband」を目指すらしいがうまくいくのか。民主党は電波の開放も視野にやっているという。

IT産業が米大統領選を左右する?――支持するのはブッシュかケリーか」でも書いたが、パパ・ブッシュ再選のための選挙(1992年)ではインターネット政策が大きな鍵になった。今回は安全保障・治安維持政策に隠れているが、どうなるか。

ケータイは若者が使う

Teens Ring Up Market Share: Extras Help Cell Phone Firms Woo Youths (Washington Post)

アメリカの携帯電話会社は、若者が収益源になるということにようやく気づいたらしい。写真のやりとりやリングトーン(着メロ)のダウンロードで月75ドル使っている子供が出てきたことに驚いている。これまでアメリカの携帯電話がお金を持っているビジネス・ユーザーに焦点を当ててきた。それが失敗の原因だったのだ。

2004年04月24日

電子投票の裏側(2)

米国では電子投票の問題は予想以上に深刻なようだ。

2004年4月23日付けの『San Francisco Chronicle』紙のA1面で「Electronic voting machines dealt blow: Panel wants to pull plug in 4 counties」と題する記事が掲載され、カリフォルニア州の4つの郡で電子投票機の使用禁止が決まったとある。

CFPで配布されたverfiedvoting.orgの資料によると、過去2年間、全米各地の少なくとも15回の選挙で問題が起きている。

CFP最終日には電子投票による模擬選挙も行われた。

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あらかじめ主催者側がソフトウェアを操作しておいたので、電子投票の結果とバックアップでとっておいた投票用紙の結果が異なることになった。ソフトウェアを操作した犯人はその理由を「チョコレートが欲しかったから」と述べた。そう、プログラミングができる人がいて、ソースコードにアクセスできれば、電子投票の結果を変えてしまうことなど簡単なのだ。

無論、紙で投票してもさまざまな問題は起こる。検証できる=紙の投票ではない。しかし、集計の迅速さと正確さをはかりにかけたら、正確さが当然優先されるべきだろう。今のところどちらが正確な投票結果を残せるかというと紙ではないか、というのがパネルの結論。

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2004年04月23日

電子投票の裏側

日経デジタルコアのネット時評に「電子投票の裏側」が掲載された。

元ネタになったルービンたちが、ちょうどEFFのパイオニア賞を受賞した。

CFPのキーノートも電子投票がテーマだった。このディル教授も電子投票に疑問を呈している。監査(audit)ができない投票はダメで、今のところは紙が唯一のソリューションだといっていた。

一方で、インドでは大々的に導入したらしい。

2004年04月04日

アパートLAN

たぶん1999年に韓国のブロードバンドを調査に行ったとき、はじめて「アパートLAN」という言葉を聞いた。韓国の「アパート」は日本でいう「マンション」や「団地」にあたるが、アパートの中の各家庭でブロードバンドが使えるようにしてあった。アパート単位でサービスを導入しているようだった。

引っ越しを考えているので、昨日、物件を見て回った。今計画・販売中で、2年後に入居可能になるマンションは、当然のように100Mbpsのブロードバンドが入っている。しかし、2年前に売り出して、ちょうど今、入居が始まっているマンションはなんと10Mbpsのままなのだ。それも、マンション単位で契約しているので、個別の設定ができない。管理費の中に料金が含まれていて、サービスをアップグレードするには、住民の総意をとりつけないといけない可能性がある。これは致命的だ。

すぐにでも入居したい私にとっては考えてもいい物件だったが、インターネットが10Mbpsで、それ以上は速くならないと聞いてあっさり嫌になった。電話線を使ってADSLを個別に使うこともできるということだったが、大した差はない。

おそらく2年後には1Gbpsのサービスを始めるところもあるのではないだろうか。各戸につながる大きなパイプと、機器設置スペースをあらかじめ確保しておき、各戸で個別にプロバイダーと契約できるようにしてあるマンションはないのだろうか。不動産業界はその辺にまだうといのかなあと思ってしまう。