光孝天皇

君がため春の野にいでて若菜つむ
   我が衣手に雪は降りつつ


 作者は、第58代の天皇。陽成天皇の退位を受けて、藤原基経の後押しで即位する。55歳での即位は、奈良時代末期の光仁天皇の62歳の即位とともに高齢の部類に入るだろう。

さて、歌の初句をタイトルにした小説を紹介する。

短編小説「君が為春」

天智天皇の「秋の田の」のところで紹介した小説の題材を、対戦相手の立場から 描いた小説である。


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HITOSHI TAKANO