ジャイアンツ・コーズウェイ
(Giant's Causeway)

 ジャイアンツ・コーズウェイは、ナショナルトラスト所有の資産であるとともに、世界遺産ともなっており、その奇景で知られています。(イギリスの部屋の最初の画像がジャイアンツ・コーズウェイのものです。)2004年の夏の終わりに訪れたので、その画像を紹介します。

 ジャイアンツ・コーズウェイは、グレートブリテン島ではなく、北アイルランドの北岸にあります。日本人にはあまりなじみがないところですが、世界遺産にも指定され、欧米人にはかなり有名な観光地のようでした。今回のイギリス滞在中に行ってみたいところのうちの一つでした。左の画像のように、海岸に沿って柱状節理の岩石が無数に見られます。
 これらは溶岩が固まるときに形成されるそうで、これほどまとまった規模で見られるのは、大変珍しいそうです。しかし、思っていたよりは広い範囲ではありませんでした。写真を見ていただけの時は、海岸から山の上までそのような景観になっているのかと思っていましたが、波打ち際から、海岸線の崖が立ち上がるまでの間に柱状節理が見られます。とはいえ、もちろん大変広い範囲です。
 この海岸線はナショナルトラストの資産に入っていますが、ビジターセンターがある土地は、ナショナルトラストのものではないそうで、駐車場代が5ポンドかかります。入場は無料です。ビジターセンターからジャイアンツ・コーズウェイまでは、徒歩で約15分ぐらいです。行きはずっと下りなので楽ですが、帰りは少し疲れるかもしれません。その間を有料の送迎バス(確か片道2ポンドだったか?)も運行しています。ナショナルトラストのメンバーは、このバスには無料で乗ることができます。このジャイアンツ・コーズウェイがなんといっても楽しいのは、石の柱の上を歩くことができることです。
 海は荒いですし、崖のようになっているところもあるので、お世辞にも安全とは言えません。送迎バスを降りたところには、岩の上は個人の責任で歩くようにと記載されています。特に、波には注意するようにとありました。岩は規則的に並んでいるので、上を歩くのはそれほど大変ではありません。子供の頃の遊びのようです。
 写真にはあまりに写っていませんが、かなりの数の観光客でした。皆こぞって高いところに登っていました。しかし、8月にもかかわらず、風はかなり強く、ジャケットがないと長い時間海岸線にいるのは無理のような気候でした。海も波が高く、冬の日本海のようでした。
 岩を近くで見るとこんな感じです。スケールがなくて申し訳ありませんが、円にたとえると直径は40〜50cmぐらいでしょうか。真ん中が少しくぼんで、雨水や海の塩が溜まっているものが多く見られました。
 何とも本当に不思議な景観です。北アイルランドは、グレートブリテン島からは、飛行機か船で行かなければなりませんし、さらにジャイアンツ・コーズウェイは、ベルファストやロンドンデリーといった大きな都市からも車で2時間ぐらいかかる僻地にありますが、訪れてみる価値はありそうです。