セブンシスターズ (Seven Sisters)

 イギリス南東部に訪ねた際に、私の最も大きな目的地がこのセブンシスターズでした。美しい白亜の断崖は、多くの小説や映画の舞台となっています。また、ナショナルトラストが保有する海岸線も存在します。イギリス南東部の海岸線は、断崖があちこちに見られるのですが、エクセターなどの中央部では砂岩の断崖です。それが東に行くとドラスティックに石灰岩に変わると聞いていて、是非訪れたいと思っていました。

 これが、海岸線から白亜の断崖を取ったところです。セブンシスターズは、イギリスではかなり人気の高いハイキングコーストもなっていますが、崖の下を歩くコースと崖の上を歩くコースがあります。崖の上はスリリングなのですが、白亜の断崖をあまり見ることはできません。崖の下は、満潮時には歩けないようです。
 少しずつ高さは変わりますが、このような断崖が延々海岸線に続きます。日本ではお目にかかることができない風景だと思います。思ったほど真っ白ではないのですが(特にもっと茶色く見えるところもあります)、遠目には白い壁です。
 この石灰岩は、チョーク (Chalk)と呼ばれる石灰岩だそうですが、黒板に使うチョークの原料となったそうです。石灰岩の壁には、いくつも黒い筋が見られ、間に黒い石の層がはさまれているのがわかります。なぜこのような地層になるのか、この黒い石がどんな由来の岩石なのか、調べていないので全然わからないのですが、帰国したら調べてみようと思っています。
 少しわかりにくいのですが、横に手袋を置いています。石灰岩の部分は柔らかいからでしょうが、間にある黒い岩だけが、崖の下にはごろごろ転がっています。石灰岩は大変柔らかく、触ると手がすぐに白くなってしまいます。
 私が訪ねた海岸線は、崖がかなり低くなっているところから、海辺にアクセスできるようになっていて、左のような階段が設けられていました。それでも結構な高さです。階段の上には、自己の責任で行くように看板があり、毎日の満潮、干潮の予測時刻についても情報が掲示されていました。満潮時や天候の良くないときには閉鎖されるようで、階段にはゲートがあり、鍵がかけられるようになっていました。このときは寒いにもかかわらず、サーフィンをしている人と、シーカヤックで海にこぎ出していった人たちがいました。
 セブンシスターズも、東のイーストボーンに近くなると、かなり趣が変わり、左のようになだらかな傾斜になります。下には崖が少しありますが、良く映画などに出てくる断崖ではなくなります。でも、カルトに人気のプリズナーNO.6で主人公が登ったのは、このあたりのイメージのようです。見ている人はいないでしょうね。ここからは、イーストボーンピア(パレス・ピアのようなもの)が見えました。
 左は、上記のイーストボーンBeachyheadにある案内板です。傾斜を上がったり降りたり、のんびりハイキングをするには、こちらの方が良いかもしれません。
 こちらは、Seven Sisters Country Parkにあった案内板。ハイキングをする人の多くは、このCountry Parkに車をおいていくようです。しかし、この公園からそもそも海岸線までも結構距離があります。季節が良ければいいですね。