(募集要項、応募フォームは下記「2」にございます。よくある質問を「5」にまとめています)
今から20年前、東京大学先端研で「オーラルヒストリー夏の学校」が開かれました。私も助手として運営に携わりました。「聴く」ことを通じて未知を拓いていきたいという方がたくさん集まって取り組むさまはじつに楽しく、刺激的な時間でした。
その後、慶應SFCに着任してから15年あまり、「聴く」を軸に据えたワークショップを進めてきました。そこで大切にしてきたのは、私自身が取り組んできたオーラルヒストリーに限らず、多様な「聴く」方法を示し、それぞれの持つ哲学や長所を重ね合わせながら実践を進めてもらうことでした。あふれる学生たちの想いや表現を乗せたワークショップは、たくさんの方にお力添えいただいて成長を続けています。
こうした取り組みを進めるなかで、ここのところ「聴く」ことへの関心が高まっていることを強く感じています。より開かれ、より多くの方が、「聴く」ことを通じた探求や実践に取り組める場と、そこで育まれるつながりが必要だと考えるに至りました。
そこで、この夏、「聴く」からひらくワークショップをはじめます。ありがたいことに、すばらしい講師の皆さんにご力添えをいただけました。「聴く」から未知をひらくことに取り組みたいという方であれば、研究者以外の方も歓迎です。「聴く」ことの実践、探求、交流を一緒に進めていきましょう。
1.開催概要
主催:慶應義塾大学SFCオーラルヒストリー研究会
日程:
第1、2、3講:7月28日(日)10:00-18:00@都内大学施設(対面実施)
御厨貴さん(政治学者)「聞き上手は、話し上手なんです」
清水唯一朗「どのように聴くのか―多様な目的と多彩な方法」
実習:インタビュー実習(講師―参加者、参加者―参加者)
終了後、希望者による交流懇親会
第4講:8月1日(木)18:15-19:45@オンライン
牧原出さん(政治学者)「21世紀のオーラル・ヒストリー:その特徴と記録の読み重ね方」
第5講:8月9日(金)18:15-19:45@オンライン
岸政彦さん(社会学者、作家)「”聞く”から”書く”へ」
第6講:8月24日(土)18:15-19:45@オンライン
研究・プロジェクトについての中間相談・交流会
第7講:8月29日(木)18:15-19:45@オンライン
オト研さん(文字起こし者)「文字起こしの意義と技法」
第8講:9月5日(木)18:15-19:45@オンライン
土門蘭さん(文筆家)「インタビューにおける『聴く』について」
第9講:9月7日(土)18:15-19:45@オンライン
研究・プロジェクトについての直前相談・交流会
第10講:9月11日(水)18:15-19:45@オンライン
足立元さん(美術史学者、日本美術OHA共同代表)「日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴのこれまでとこれから」
第11、12、13講:9月14日(土)13:00-19:00@都内大学施設(対面)
最終成果報告会(参加者によるプレゼンテーション、講師・参加者からの応答)
終了後、希望者による交流懇親会
・オンライン講義は録画し、欠席の場合も後日ご覧いただける予定です。
・対面実施(7月28日、9月14日)の会場は参加者にご案内いたします。
・感染症の拡大、講師のご体調など、予想しえない事情により、実施形態、日程等が変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。
2.募集概要
応募資格
・「聴く」ことを用いて研究、プロジェクトなどに取り組まれている方
これを機会に取り組まれる方(講義のみの聴講はご遠慮ください)
・下記参加登録フォームに記された参加ルールを守っていただける方
・対面回(7月28日(日)、9月14日(土))に現地で対面参加できる方
募集人数
15名程度(ご応募多数の場合、ご希望に沿えないことがございます)
参加費(講師謝金、事務運営費等)
一般4万円、大学院生・学部生・高校生2万円
応募方法
下記のフォームにある参加ルールをご確認いただいたうえで、必要事項をご記入いただき、ファイルを提出してください。
応募フォーム(6月28日夜、開通しました!) https://forms.gle/LNz1uYYvCUQ4jbku7
応募〆切
7月14日(日)23:59(日本時間)
結果の通知は7月15日(月・祝)を予定しています。
3.お問い合わせ先
慶應義塾大学SFCオーラルヒストリー研究会(代表:清水唯一朗)
oral-seminar【A】sfc.keio.ac.jp (【A】を@に置き換えてください)
研究会ウェブサイト https://shimizulab.wordpress.com/
4.講師ご紹介
御厨貴(みくりや・たかし)さん
東京大学名誉教授。専門は政治学、日本政治史。
http://www.mikuriya.rcast.u-tokyo.ac.jp/
岸政彦(きし・まさひこ)さん
京都大学大学院文学研究科教授。専門は社会学、生活史。
牧原出(まきはら・いずる)さん
東京大学先端科学技術研究センター教授。専門は政治学、行政学。
https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/makihara
オト研(オーラルヒストリー・トランスクライブの会。おとけん)さん
文字起こし者グループ。多種多様な記録作成の実績を持つ。
土門蘭(どもん・らん)さん
文筆家、作家、インタビュアー。
足立元(あだち・げん)さん
二松学舎大学文学部准教授。専門は美術史。
日本美術オーラル・ヒストリーアーカイヴ共同代表。
https://www.acoffice.jp/niuhp/KgApp?kyoinId=ymddgsgyggy
清水唯一朗(しみず・ゆいちろう):企画、運営
慶應義塾大学総合政策学部教授。専門は政治学、日本政治史、オーラルヒストリー。
https://web.sfc.keio.ac.jp/~yuichiro/
慶應義塾大学SFCオーラルヒストリー研究会
2009年開設。多様な「きく」に取り組む学生20名と担当教員(清水)からなる。
https://shimizulab.wordpress.com/
5.Q&A(7月5日更新)
Q1:このWSでは実際に聴くことに取り組むのでしょうか。
A1:はい。講義を踏まえて、期間中に実際にご自身の研究、プロジェクトとして取り組んでいただきます。相談会も設けています。
Q2:最終成果報告会はどのようなことを発表すればよいのでしょうか。
A2:みなさんが講義と実践を通じて発表したいことをお話しいただければと思います。このWSは、みなさんが「聴く」に取り組まれる第一歩だと考えていますので、期間中に研究、プロジェクトを完遂させる必要はありません。発表の内容については話し手の方と十分に相談して臨んでください。
Q3:最終成果報告会にはすべての講師がいらっしゃるのでしょうか。
A3:ゲスト講師のみなさんにもお声がけしますが、参加が確定しているのは清水のみです。その他、SFCオーラルヒストリーゼミの学生と、20年前の「オーラルヒストリー夏の学校」の卒業生(研究者、実務家等)から参加される方があります。
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