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プライバシー

総理府の調査を見ても、国民のプライバシーへの関心が高いことはうかがえるgif。しかし、実際に具体的な被害を受けている人は限られるため、それに対する意識は低い。国民の側においては、例えばダイレクトメールが来た場合でも、少し嫌な気持ちにはなったとしても具体的被害がないのでそれ以上には考えは進まない。つまり、被害者であるという意識はないと思われる。また、マスメディアについていうならば、言論の自由ばかりを主張して、それ以外の権利を軽視しているとも見受けられるgif。ワイド・ショーやスポーツ紙などの例を見ればよく分かる通り、加害者であるという意識は見受けられない。実際、「プライバシーとは何か?」と聞かれて明確に答えられる人は少ないであろう。ちなみにプライバシーの権利は、元々「一人にしておいてもらう権利」と説明される。これに関しては、イエロー・ジャーナリズム(ワイドショーなど)を考えれば分かるであろう。さらに最近は、コンピュータ社会の発展により、「自己に関する情報のコントロール権」という、より積極的な解釈も広まっている。これは、国家が福祉政策を行なう際の基礎資料として、多くの個人情報を収集・蓄積・利用しなければならない。そのため例えば、50%程度の人が知られたくないとしている財産状況に関する情報を利用することになるgif。このような状況の中で、自分に関する情報を適正に使ってもらうためにこの新しい概念が生まれた。 また、現在の日本にはプライバシー保護法はないgif。 ここで、他国の情報公開制度において、プライバシー情報はどのように規定されているか紹介しよう。



Atsushi Kusano
Thu May 8 15:35:48 JST 1997