レーガン政権は、明確な反共キャンペーンを選挙時から張っており、中国は警
戒感を持っていたが、実際は、台湾への武器売却や市場開放問題などでギクシャ
クはしていたものの、中国はIMFに加盟し、アメリカとの貿易額も年々増大し、
さらにアメリカ艦船の寄港も行なわれるようになり、それほど危機的な事件起
きなかったこともあり、意外に穏やかな関係を維持し続けた。
ブッシュ政権は就任当初の最初の外遊先として中国を選択した。これは彼が元
中国大使であったことも影響していると言えるが、終結の方向に向かいつつあっ
た冷戦後に中国が果たす役割を睨んでの訪中であったといえる。
しかし、就任早々、天安門事件が発生し、最恵国待遇の取消や政府高官の接触 禁止などの厳しい措置を取らざるを得なかったのである。