ある一人の研究者の転換点をめぐるメモワール
2013.02.14 Thursday 07:08
井庭 崇
こうして2009年3月からMIT Center for Collective Intelligenceで1年間の研究を始めることになるわけだけど、到着時はまだ学習パターンが完成しておらず、ボストン-日本間でskypeとメールをしながら、学習パターンの仕上げをした。これが最初。
MIT Press Bookstoreという僕の大好きな小さな本屋さんがあるのだけど、そこで当時出たばかりの二冊の本に出会った。ひとつは、スチュワート・カウフマンの『Reinventing the Sacred: A New View of Science, Reason, and Religion』image[]、もうひとつは『How Mathematicians Think: Using Ambiguity, Contradiction, and Paradox to Create Mathematics』image[]。
当時、僕の予想では、「カオスの足あと」の研究をウォルフラムみたいに研究したいということと、Wikipediaのコラボレーションのネットワーク分析と、構造と意味の両方を分析できるネットワーク分析手法・道具の開発に取り組むつもりだった。
そんなわけで、2009年の春は、ばりばりプログラミングばかりしていた。Chaoticwalkerをつくったり、Wikipediaのデータからネットワーク分析をするプログラムなど、久々に自分でプログラミングできることに喜んでいた。
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