パターン・ランゲージ4.0(社会・コミュニティデザインの言語)の構想

2013.02.16 Saturday 10:09
井庭 崇


これまで井庭研で作成してきたものは、人間行為(human action)のパターン・ランゲージだった。学び、プレゼン、コラボレーション、いきいきと美しく生きる、社会変革などなど。これらのパターン・ランゲージを、僕は「パターン・ランゲージ3.0」と呼んできた。

パターン・ランゲージ3.0の「3.0」としたのは、それ以前の「1.0」と「2.0」と僕が呼ぶものとの対比を明確するためであった。1.0は、アレグザンダーたちの建築のパターン・ランゲージ、2.0は、ソフトウェアや組織のパターン・ランゲージである。

これまで僕は、パターン・ランゲージを、1.0 + 2.0 + 3.0というかたちで捉えてきたが、これに、新たに 4.0 を加えたいと思う。「パターン・ランゲージ4.0」(Pattern Language 4.0)である。

image[PL4.0small.jpg]
(クリックで拡大)


パターン・ランゲージ4.0は、「社会・コミュニティ」のデザインについてのパターン・ランゲージである。つまり、不特定多数の人が関わる「社会」や、組織よりも境界があいまいな「コミュニティ」をどのようにつくるのかに関するパターン・ランゲージである。

もちろん、これまでのパターン・ランゲージ、例えばアレグザンダーの建築のパターンも、いきいきとした社会やコミュニティを実現するためのパターン・ランゲージであったが、デザインの対象は建築であった。パターン・ランゲージ4.0では、デザインの対象が社会やコミュニティそのものになる。

[9] >>
-
-


<< パターン・ランゲージ3.0とは (新バージョンの説明)
パターン・ランゲージによる診断と、診断システム >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.20R]