最近の井庭研の指導方針:プロジェクト × 実践 × 学会発表

2014.12.24 Wednesday 22:49
井庭 崇


井庭研では、基本的に複数人のプロジェクトで研究を進めている。個人の問題意識にもとづいてそれに近いプロジェクトに所属したり、長くいるメンバーは自分の問題意識が後に井庭研のなかでプロジェクト化されたりする。なので、いわゆる「個人研究」はやっていない。

僕は、個人の問題意識=個人研究、が適しているとは必ずしも考えないからだ。もちろん、そういう場合もある。でも、本当に力強いインパクトのある成果を出そうとするならば、他の人と一緒にプロジェクトとして取り組むことで「自分を超える」ことが重要だと考える。だから、井庭研では、各人の問題意識は大切にしながら、それを個人研究ではなく、プロジェクトというかたちでどう実現できるのかを考えていく(だから、例えば12月上旬にご飯にいきながら、各人とじっくり話すことが大切となる)。

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そして、4年生で書く卒論も、僕はがっつり手をいれたり、細かく指導したりはしない。そこで求められる力はそれまでに身につけるという方針。もっている力を発揮して、自分なりに自由に書いてもらう。卒業プロジェクトも、基本的にプロジェクトとして取り組んでいて、それを最後、自分なりに論文にまとめる。

卒論も、学期末論文も、それらは結局、書いて(闇に消えて)終わりになりやすく、各自の単位(成績)に変換されるだけになってしまう。そこに教員が多くの時間を割くのは、研究会のやるべきこと全体を考えたときによい戦略とは言えない、というのが僕の考え。

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