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同じ大家族でも、父が子の場合と、母が子の場合とでは、しがらみの強さが違います。 当然前者のケースが正統(伝統的な)大家族でして、父はどこまでも弱者としての役割
を演じなければなりません。父のつらさの演技がイエを支えるのです。これが伝統的社 会における家族の基本的なルールてす。後者の場合には、父は、セットとしての母とそ
の親を支えることにより、強者?(といっても、せいぜいマスオさん程度ですが)とし て行動します。ですから、ここでの、父のつらさはあくまでも経済的なものであり、政
治・社会的な関係においてはゆとりのある演技をします。それだけ、この大家族は核家 族に近づいています。じじ・ばばはゲートボールに遊んでくれれば、いいのです。
核家族には、死の臭いがありません。それだけ軽くなります。じじ・ばばの しがらみを背負うこともないので、それだけまた軽くなります。
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