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コンテンツとアーキテクチャの生態系

前提の話をどこから持ってくると良いのか分からないのだが、ORFのセッション「創造するアーキテクチャ2(濱野智史、江渡浩一郎、木原民雄、中西泰人)」で濱野さんに、コンテンツ派、アーキテクチャ派という言葉を教えてもらう。
動画はこちらに。

コンテンツが生まれやすいアーキテクチャ=創造するアーキテクチャなのだと思っているのだが、花=コンテンツ・畑/大地=WikiやSNSやブログ等の情報システムやサービス、というこれまでも使ってきたメタファーで考えると、インターネットは大きな地盤のようなものかもしれない。

インターネットという大きな地盤の上で、さまざまな花が育つような大地=創造するアーキテクチャが生まれていく。大きな河や小さな川の流れによって土壌はより豊かにもなるだろうし、新たな大地が出来ることで、流れが変わったりもする。
電話という大きな地盤もあるが、インターネットという地盤との褶曲によって、NGNという新しい地層が出来たんだ、と思ってみると、地図オタクや地形オタクのみなさんとも話が盛り上がるかもしれない(w

レイヤーを分離しておく方が、設計としてはシンプルになるし、上の層では下の層を気にする必要なく好き勝手にやれる、というメリットもあるのだけれど。
 人工地盤 :都市計画、埋め立て地
 人工大地 :ニュータウン、ユニバーサルスペース
 コンテンツ:住宅やオフィス、もしくはそこで発生する活動
というふうに対比してみると、リアルな空間においては、層を分け、下の層は上の層に影響を及さないようニュートラルでユニバーサルなものにしておく、という考え方は、情報空間におけるメリットをそのまま持ち込めないのではないか、ともふと思った。

そう考えると、リアルな空間と情報空間をリンクさせながら創造するアーキテクチャをつくり出してゆくには、コンテンツ派ですか?アーキテクチャ派ですか?という二元的な問いをしてその二層を分離しない方が良い気もする。

これについては、1972年の建築文化310号「情報空間」特集号で発表された、曽根幸一氏らのCommunity Super Imposing、磯崎新氏らのComputer Aided City (発表時のタイトルはPost University Pack)を踏まえ、議論してみるとオモシロいのではないか、と少し考えている。

創造するアーキテクチャ3、のネタになるかも?