April 21, 2005
今朝読んだ本
朝からこんな爽やかだと、ついつい自分まで爽やかなんじゃないかという気がしてきて危険です。なので、どろどろした本でも読もうかと思ったのだけど、電車の中に入っている本も爽やかで困りました。
今のタウン誌とは違う、新聞としての地方紙。戦後発刊して約10年くらい続いたリベラル調の石見タイムス、それを時系列順に記述したドキュメンタリー風の本。プロジェクトXみたいだ。
こころにとまったのは本論とは関係ないところで二点。
ひとつめは、戦後すぐの教育現場のリベラルさ。戦後の学校教育というと成績順に席を決める!とか、割れ窓理論にのっとった徹底した管理教育!みたいなものを浮かべがちだけど、この本でひかれていた地域では、だいぶ違ったらしい。
「自分で問題を理解し、解決できる人間の育成」みたいなものを掲げていたようです。どこかの大学がさも急先鋒みたいに連呼している言葉ですが、60年前にこんなことを言っている学校もあったんですね。
もっとも当時は戦争の反動で、今よりもずっと民主主義的な動きが盛んだった(おかしな日本語。そういう民主主義とか語る語彙がないから、なんていったらいいかわからない)ようなので、うなずける話ではあるけれど。
そして2点目は、自衛隊の誘致に反対して高校生がハンガリーストライキを断行したという記述。高校生がハンスト!時代を感じさせてわくわくしてしまいました。この高校生という文字とハンストという響きとはまるで、ラーメンにヨーグルトぐらいの隔たりがあるように感じます。このラーメンとヨーグルトの隔たりは即ち、時代の隔たりでもあるわけで、いろいろ思うところがありました。やっぱり、ラーメンには麺ですよね。
春は恩田陸が読みたくなります。この本も爽やかでした。ほのかな爽やかさ?
どうでもいいのだけど、上からリンクをはったamazonの感想に、何の断りもなくネタバレを書いている人がいて、なえました。なのでこの本を読む人はぜひ、上のページを見てください。
投稿者 POE : April 21, 2005 10:54 FM
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