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Mai 25, 2005

今、ここ、わたし

誰もが、「今、ここ、わたし」しか許されていない。

もちろん、未来に想いをはせることも、過去を抱きしめることも、
遠い場所に憧れることも、他者を想像することも出来るけれど、
それは常に「今、ここ、わたし」で行われる。

たとえば記憶さえ「今」のものだ。
「今、ここ」にいる「わたし」が想い返すものである以上、
改変や再編集、創造が「今、ここ」で行われる。

今、ここ、わたししか、許されていない。
なのに、未来や彼方や彼や彼女が頭の中で広がってゆく。

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乱反射する空
流れる風の光
その向こうに見慣れた街

青い屋根の向こう
なだらかな雲が海へ続く

朝方の鐘の音が
小道に連なる

まだ覚えているかな
一緒に歩けた小さな日々を

背伸びしても追い越せなかった
その背中をいつか置き去りにして

ぼくたちは
もうこんな場所まで


何もかもが嘘なら
それでいいけれど

たとえ何もかもが嘘でも

何もかもが嘘なら
それは楽だけど

たとえ何もかも嘘でも

信じずにはいられない
憧れずにはいられない


だから海岸へ続く道に
また一歩を

待つ人もない岬へ
また一歩を

もうここにはいない人を
もうここにはいないと、確かめるだけだとしても

乱反射した空
流れた朝凪の向こう
その向こうには見慣れた孤独

投稿者 POE : Mai 25, 2005 11:49 FM

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