Februar 15, 2006
14月
どれだけの扉を正しく開けることが出来れば
約束の場所へとたどりつけるというのだろう
ぼくたちにはあといくつ鍵が残されているのだろう
虹が落ち込む青空が
金網の向こう側に滲む
地平線まで23km
朽ちた標識が教える
君に投げつけた鍵はまだ
うまく明日にはつながらない様だ
どれだけの季節を正しく過ごすことが出来れば
約束の場所への旅立ちが許されるのだろう
ぼくたちにはあといくつ時が残されているのだろう
風が立ち止まる14月
棚引いた帆も旅を終える
視界外れの塔に再び
蒼い老兵が並んだ
ぼくに残された鍵はもう
片手でさえあまるだけになった
日没の温度を正しくこの両手で感じる
泥だらけになった指先にまぶされた絶望
ぼくたちにはもう何も明日が残されていない予感
投稿者 POE : Februar 15, 2006 06:28 EM
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