『近現代日本を史料で読む』(中央公論新社、2011年)

 

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 御厨貴編『近現代日本を史料で読む』(中央公論新社、2011年)
 2007年ごろから仕込んできた仕事(共同研究?)がまとまりました。30代の若手を中心とした日本政治史研究者が駒場リサーチキャンパスの東京大学先端研に集う、通称「御厨塾」。「原敬日記」をゆっくり、ゆっくり読む会が続いています。このメンバーを中心に、なにか史料の読みを愉しむことをしたいねという企画が上がり、本書に結びつきました。
 私は本書では、佐野真一さんの著作で一躍世に知られるようになった「倉富勇三郎日記」、貴重な女性華族の日記である「梨本宮伊都子日記」と、近年、制度整備の著しい「公文書」を担当させてもらいました。リサーチ、ディスカッション、合評会と、なかなか楽しい企画でした。
 楽しい企画といえば、このメンバーとは、文字史料の読みだけではなく、全国各地の史跡を一緒に訪ね歩いています。各地に残る御用邸、山県、松方、乃木、三島、青木、西園寺、井上、西郷といった明治期の政治家たちの旧宅など。多くは酷暑のなかを歩く旅でしたが、交わされる会話がことに面白く、気がつけば投宿というすてきな旅でした。また行ってみたいですね。
 


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“『近現代日本を史料で読む』(中央公論新社、2011年)” への2件のフィードバック

  1. 読売新聞に山内昌之先生による書評が掲載されました。
    http://www.yomiuri.co.jp/book/nextweek/