第2週: テキストエディタと電子メール (1)

今週は文章の簡単な作成の仕方と電子メールの出し方について演習します.
2. 1 復習
2. 2 ファイルとは
2. 3 muleとは
2. 4 muleの起動
2. 5 ファイルの作成
2. 6 練習問題(1)
2. 7 muleでの編集
2. 8 練習問題(2)
2. 9 日本語入力
2.10 ローマ字入力
2.11 かな漢字変換
2.12 練習問題(3)
2.13 電子メール
2.14 電子メールアドレス
2.15 mewの起動
2.16 メールを送る
2.17 練習問題(4)
2.18 メールを読む
2.19 返事を出す
2.20 練習問題(5)
2.21 mew の終了
2.22 電子メールの仕組み
2.23 練習問題(6)
2.24 メールを書くときの注意点
2.25 宿題

2.1 復習

先週はSFCの計算機を利用するためのアカウントの作成と, 以下のような内容について勉強しました.

タッチタイピングは練習しましたか? 根気よく練習しましょう.

2.2 ファイルとは

計算機の使用でもっとも基本的なのは, 文章を入力して計算機に蓄えたり, 計算機に置かれた文章を読んだりすることです.

ここで,「データの容れ物」という言葉を使いましたが,

2.3 muleとは

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ファイルを作成したり, その内容を変更したりすることは非常に重要です. この作業を行うものをエディタ(editor)といいます. エディタとは編集者という意味もあるように, ファイルの内容の編集を行うものです. 特に,テキストの内容を編集するものを テキストエディタ(text editor)といいます. テキストエディタにもいろいろありますが, SFC では mule というソフトウェアを用います.

Mule より新しいバージョンの emacs である emacs-20.3 も利用可能です.ただし,動作試験中ですので,動かない機能も あります.来年度からは emacs-20.3 に切り替える予定です.
テキストエディタ (emacs-20 版).また,共同購入ラップトップでは,emacs-20 の移植版で ある meadow が利用可能です.詳しくは,講習会で説明があります.

2.4 muleの起動

mule を使うためには,まず起動しないといけません. 起動には次の二つの方法があります.

muleが起動されると, ディスプレイには以下のように表示されます.

2.5 ファイルの作成

それでは,ファイルを作成しましょう.

  1. 最初に,これからファイルを作成することを mule に知らせます.起動し た状態でいきなり文字を入力することもできますが,その状態では,データを 保存するようにはなっていませんので,次のようにしてファイルを作ることを 指定します.
  2. メニューバーのFilesのところでマウスをクリックすると,次の ようなメニューが現れます.
  3. Open File... のところでもう一度マウスをクリックします.
  4. すると,エコーエリア(画面の最下行)に,
    Find file:~/
    
    と現れます.これは,何という名前のファイルを編集するか,mule が尋ねて いるのです.
  5. 例えば,testというファイルを作る場合,test と入力し,Return キーを押します.
  6. すると,モードライン(下から2行目の白黒反転している行)が 以下のように変わります.
    このように,今作成している(あるいは編集している) ファイルの名前がモードラインに現れます.

    muleでは,マウスやメニューを使わずに,キーボードだけで命令を出すこ とができます.これは,muleが生まれた時代には,まだマウスが使われてい なかったからですが,今でもこの方法を覚えておくと便利です.

    • Muleの命令の数は物凄く多いので,メニューに全部入れることはできま せん.したがって,キーボードでしか使えない命令があります.
    • マウスが使えないような状況でもmuleを使うことができます.例えば, telnetというソフトで遠く離れたコンピュータのmuleを起動して使うことが できます.
    • 慣れてくると,キーボードの方が圧倒的に速く操作できます.
    注意: パソコン を CNS に接続して mule を使う場合は,パソコンで X server が動いていな いと,マウスやメニューが使えません.ただし,アナログモデムで接続する場 合は,速度の問題で X server を使うのは困難です.そのような使い方をする 予定の人は,必ずキーボードによる操作方法を覚えてください.

    先ほどのメニューの Open File... の項目には,右側に C-x C-f と書いてありますが,これがキーボードでこの命令を出すやり方を示 しています.

    1. C-x は Control キーを押しながら x のキーを押すことを示して います.口で言うときは`コントロール・エックス'と言います.
    2. 次に Control キーを押しながら f のキーを押します.
    3. すると,エコーエリアに Find file:~/ と出ますので,後は上 と同じです.

    2.6 練習問題(1)

    • 2-1. muleを起動してtestというファイルを指定しましょう.
    • 2-2. 何か文章を入力してみましょう. 入力した文章が画面に現れるはずです. 改行するのは,リターンキーです. 間違えた文字を消すのはBackSpaceキーです. 改行しながらどんどん長い文章を打ってみましょう.
    • 2-3. 次の文章を自分なりに変更しながら,入力してみましょう.
      My name is Tarou Keio.
      I live in near Shonandai.
      I like clasical music.
      My favorite composer is Brahms.
      

    2.7 muleでの編集

    mule には文字を入力するためのカーソルがあります.カーソルのある位 置の文字は白黒反転して表示されます.マウスカーソルとは別ですから,混乱 しないでください.

    • 入力された文字は,カーソルの位置に現れ,後ろの文字はずれていきます.
    • どこかの文字をマウスの左ボタンでクリックすると,カーソルはその位置に移動します. 注意: 真ん中ボタンや右ボタンは押さないでください.押すと別の動作をします.
    • カーソルは矢印キーで一文字ずつ移動させることができます.
    • キーボードによっては矢印キーがないことがあるので,その場合は次のキーを用います.
      • C-b 左に移動する (Backward)
      • C-f 右に移動する (Forward)
      • C-p 上に移動する (Previous line)
      • C-n 下に移動する (Next line)
      それぞれのキーは,括弧の中の単語の先頭の文字です.

    以前に書いた文章を変更するためには,次のようにします.

    • カーソルを変更したい位置に移動させます.
    • BackSpaceキーを押すと,カーソルの前の文字が消えるので,不要な文字 を消します.
    • 新しい文字を入力すると,カーソルの位置に文字が入力されます.

    Mule で文章を書いている時, そのデータはバッファ(buffer) というところに入っています. 書き終わったら,それをファイルに保存しなければなりません. 保存することを,セーブ(save)するともいいます.

    注意: 保存せずに mule を終了させた場合,バッファのデータ(編集の場合は変更した部分, 新規作成の場合はすべて)は消えてしまいます.

    データを保存するためには次のようにします.

    1. メニューバーの Files のところでマウスをクリックします.
    2. 出てきたメニューの Save Buffer のところでマウスをクリック します.
    まだ保存していない変更点がある場合は,モードラインのファイル名の左に図 のように `**' が表示されます.
    ファイルに保存すると,これが `--' に戻ります.

    muleでの編集が終了し,muleは必要なくなった場合には, muleを終了します.

    1. メニューバーの File のところでマウスをクリックします.
    2. 出てきたメニューの Exit Emacs のところでマウスをクリック します.
    保存していないファイルがあった場合には,
    Save file ~t98000aa/test? (y or n)
    
    のようなメッセージをエコーエリアに出し, ファイルをセーブするかどうか聞いてきます. ここで y と答えるとファイルをセーブしてから終了します. n と答えると,
    Modified buffers exist; exit anyway? (yes or no)
    
    と,本当に終了していいかどうか聞いてきますので,yesまたは noを入力します.間違いを防ぐため,単にyやnではだめです. muleでは複数のファイルを同時に編集することが可能です, したがって一つのファイルを編集するたびにmuleを起動したり, 終了したりする必要はありません.

    2.8 練習問題(2)

    • 2-4. 先ほどから作成しているtestファイルの内容をセーブし, muleを終了してみましょう.

    2.9 日本語入力

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    これまで,英語の文章を作成してきましたが, 日本語の文章の作成はどうするのでしょう.

    • muleの日本語入力は,日本語入力モードにして, ローマ字で入力した文字をかなや漢字に変換することによって行ないます.
    • 英字や記号などは,今まで通り英字入力モードで入力します.

    日本語入力モード(ローマ字かなモード)と英字入力モード (透過モード)の切り替えには,次のようにします.

    • C-\で日本語入力モードになります.
    • もう一度,C-\を入力すれば英字入力モードになります.
    • muleの左下の表示が, [--]となったり,[あ]となったりするので,今どちらの状態か分かります.
    キーボードによっては,`\' の代わりに `¥' というキーがついていることがありますが,コンピュータはこの二つの文字を同じものとして扱います.

    2.10 ローマ字入力

    日本語入力モードで,英文字を入力すると, ローマ字と解釈されひらがなが縦棒の間に表示されます. 縦棒のことをフェンスといいます.

    • ローマ字は,ヘボン式(shiなど)でも,訓令式(siなど)でもかまいません.
    • 「みっつ」などの「っ」は,子音をだぶらせて,mittuと入力します.
    • 「ふぁん」などの母音の「ぁ」などは,xaと入力します.
    • 「ん」は,n'または,Nと入力します.
    • nの後に子音を入力した時にはそれだけで[ん]となります.

    2.11 かな漢字変換

    フェンス内のひらがなを漢字にするにはかな漢字変換を行います. SFC では Wnn と呼ばれるかな漢字変換方式を使っています.

    • ローマ字を入力した後, Space キーを押すと,漢字まじりのかなに変換されます.
    • 同音異義語や文節の分け方が正しくなかったりしますので, まだフェンスの中にある状態です.
    • Return キーを押すと, 変換が確定し,フェンスが消えます.
    注意: はじめて漢字変換を行なうと, 自分用の辞書を作るか聞いてきます.すべて `y' と答えて下さい.

    正しく変換されなかった場合には,フェンスの中にあるうちに修正します.

    • korehanihongonotekisutodesu(これはにほんごのてきすとです) を変換すると
      |これは 日本語の テキストです|
      
      と表示されます.
    • 文節はスペースで区切られて表されています.
    • 修正したい文節には次のようにして移動します.
      • 右矢印キーまたは C-f で,右の文節に移ります.
      • 左矢印キーまたは C-b で,左の文節に戻ります.
      • 残念ながらマウスでは移動できません.
    • 文節の分け方が間違っている場合は,次のようにして変更します.
      • C-oで,文節の長さを伸ばします.
      • C-iで,文節の長さを縮めます.
    • 同音異義語の選択が間違っている場合は,次のようにして変更します.
      • 下矢印キーまたは Space キーまたは C-nで次候補.
      • 上矢印キーまたは C-pで次候補.

    2.12 練習問題(3)

    • 2-5. 次の文章をファイルtest2として作成しなさい.
      私は昨日病院に行った.
      李も桃も桃のうち.
      庭には二羽鶏がいる.
      貴社の記者が汽車で帰社した.
      ここで履物を脱いでください.
      

    2.13 電子メール

    かな漢字変換には, まだいろいろ覚えないといけないこともありますが, 今回はこれくらいにしておき, 電子メール(electric mail)について勉強しましょう.

    SFCでは電子メールが,キャンパスにおける 重要なコミュニケーション手段になっています.

    • 電子メールは,その名の通り電子の手紙です.
    • コンピュータネットワークを使って手紙を送ったり, 受け取ったりすることができます.
    • 電子メールのことを単にメールということもあります.
    • 電子メールを使うと,キャンパス内だけではなく, 日本国内,海外のいろいろな人とコミュニケーションを取ることができます.
    • 電子メールも,手紙の一種ですから, その内容には注意する必要があります.
    • 受取り手がいることを考え,中傷メールなどは送らない.
    • チェーンメール(「幸福の手紙」など)は送らない.

    2.14 電子メールアドレス

    通常の手紙と同じように, 電子メールを出す場合には,送る相手の宛先が必要です.

    • 電子メールの宛先のことを,メールアドレス (mail address) といいます.
    • SFC の人に送る場合には, ユーザ名がそのまま電子メールアドレスになります.
    • SFC 以外の人に出す時には,ユーザ名だけではなく, そのユーザの所属する組織の名前も指定します.これをドメイン名と呼びます.ユーザ名とドメイン名は @ で区切ります.
    • SFC のドメイン名は sfc.keio.ac.jp です. ですから,みなさんが,外部の人から電子メールを受け取る場合には,
      ユーザ名@sfc.keio.ac.jp
      
      がメールアドレスになります.
    • SFCの大学院は,CNSとは別のネットワークになっていて, ドメイン名は mag.keio.ac.jp です. 大学院生の aaa さんにメールを出す時には, aaa@mag.keio.ac.jp がメールアドレスになります.

    2.15 mewの起動

    180 ページ

    Mule を使ってメールを読み書きするためのソフトは何種類かありますが, ここでは mew を使います.

    • Mew は Messaging in the Emacs World の略です.

    CNS で利用できる mew は,少し古いバージョンです. もし,自宅のパソコンに mew をインストールしたいと思ったら, 最新情報を調べてください. Mew Official Homepage

    Mew を起動するには次のようにします.

    1. muleを起動していない場合には,まず,muleを起動します.
    2. メニューバーの Files のところでマウスをクリックします.
    3. 出てきたメニューの Read Mail のところでマウスをクリック します.
    4. 起動メッセージが表示されます.
    5. 設定によっては,エコーエリアに Range (update): と表示されるので, Return キーを押してください.
    6. しばらくすると,次のようにメールの一覧が表示されます. 新しいメールが届いていなければ,エコーエリアに No new mail と 表示されます.
    ただし,mew は mule 付属のソフトではありませんので, SFC-CNS 以外のコンピュータで上の操作を行うと, mew ではなく,mule 付属のソフトである rmail が起動するのが普通です. その場合には,次のようにすれば必ず mew が起動します. (もちろん,そのコンピュータに mew が入っていなければダメですが)
    1. muleを起動していない場合には,まず,muleを起動します.
    2. M-xと入力します. M-xは,メタキー(スペースキーの横の菱形が書いてあるキー)を押しながら x を押すことを示しています. キーボードによってはメタキーが無いので,その場合は Esc キーを押して離してから x を押します.
    3. すると,カーソルがエコーエリアに移動します.
    4. 続けて,mewと入力します.
    5. すると,エコーエリアは下のようになります.
    6. ここで Return キーを押すと, 起動メッセージが表示され,後は上と同じです.

    2.16 メールを送る

    誰かにメールを送るためには,次のようにします.

    1. mew が起動していなければ,起動します.
    2. メニューバーの Mew のところをマウスでクリックします.
    3. 次のようなメニューが出てきます.
    4. Write/Reply/Forward のところにマウスカーソルを持っていきます. 注意: ここではまだクリックしません.
    5. すると,その右側に2段目のメニューが出てきます.
    6. Write a mail をマウスでクリックします.
    7. すると,画面は次のような状態になります.
    あるいは,もっと簡単に w を押すだけでも,上と同じ状態になります.

    次に,宛先,表題,本文を書きます.どのような順序で書いてもかまいません.

    • To: の後にメールを送る相手の メールアドレス(SFCの人ならユーザ名)を書きます.
    • 複数の相手に送る時は, メールアドレスをカンマ(,)で区切って続けて書きます.
    • Subject: の後にメールの表題を書きます.
    • ---- の行の下から,本文を書きはじめます.
    • ---- の行は送るための情報と本文との 境界を示しますので消してはいけません
    • 自分の名前などを最後に書くのを忘れないように. 用件だけを書いても,誰が送ってきたのか分かりにくいです.
    書き終ったら,次のようにして送信します.
    1. メニューバーの Mew/draft のところでマウスをクリックすると,次のようなメニューが出てきます.
    2. Make MIME Message をマウスでクリックします.
    3. すると,送信に必要な情報が追加されます.
    4. Mew/draft メニューの Send Message をクリックします.
    5. 送信が実行され,表示はメールを読む状態に戻ります.

    2.17 練習問題(4)

    • 2-6. となりの人のユーザ名を聞き, となりの人に自己紹介の文章を電子メールとして送ってみましょう.

    2.18 メールを読む

    • Mew は起動したときに新しいメールをチェックしますが, その後でメールが到着していても分かりません. 新しいメールが到着しているかどうか調べるには, Mew メニューの Manipulate Folder の右側に出るメニューの Inc をクリックします.ちなみに,inc は incorporate の略です.
    • 受け取ったメールの一覧が表示されている状態で Space キーを押すと,メールの本文を読むことができます.
    • 一画面進むときはSpace キー, 一画面戻るときはBackSpace キーを押します.
    • Mew メニューの Next part をクリックするか,またはキーボードの n (=Next) を押すことで下のメールを読むことができます.
    • Mew メニューの Previous part をクリックするか,またはキーボードの p (=Previous) を押すことで上のメールを読むことができます.

    2.19 返事を出す

    受け取った電子メールに対して返事を書く場合には,次のようにします.

    • メールを読んでいる状態で,Mew メニューの Write/Reply/ForwardReply をクリックするか,あるいは キーボードの a を押すと, 返事を書ける状態になります.
    • To,Cc,Subject は自動的につけられますが,自分で変更してもかまいません.
    • Cc は Carbon Copy の略で,本来の宛先以外にコピーを送りた い人を書きます.ここに自分の名前を書くと,自分にも配達されます.
    • Subject は返事であることを示すため,元の表題の前に Re:がついたものになります.
    • この後は,メールを出す時と同じ手順です.

    返事を書くときに,相手の文章を引用すると便利なことがあります.

    • 上の手順の最初で,Reply の代わりに Reply with citation をクリックするか,a の代わりに A を押すと, 相手の文面を引用して返事を書く状態になります.
    • 引用部分を示すため,行頭に > というマークがつきます.
    • この方法で相手のメールを引用した時は, 必要のない部分を削除しましょう.
    • C-k を押すと, カーソルのある位置から,行末までを削除することが出来ます. もう一度押すと,後ろの行を前に詰めます. 何回も押すと,広い範囲を一気に削除できます. ちなみに k は Kill の頭文字です.

    2.20 練習問題(5)

    • 2-7. となりの人からの紹介のメールを受け取り, その内容を読み,返事を書きましょう.

    2.21 mew の終了

    メールの読み書きが終わったら,次のようにして mew を終了させます.
    1. Mew メニューの Quit をマウスでクリックします.
    2. 本当に終了していいか確かめるために,エコーエリアに Quit Mew? (y=RET or n=SPC) と質問が出ます.
    3. y または Return キー を押します.
    4. 画面は mew を起動する前の状態に戻ります.
    上の手順の最初で Quit の代わりに Suspend をクリックする と,データを保持した状態で,画面はすぐに起動する前の状態に戻ります.こ の二つの違いは来週説明します.

    2.22 電子メールの仕組み

    電子メールは,ネットワークがつながっている限り,世界中のどこにでも 届きます.どうやって相手のコンピュータを探し出すのでしょうか? それには,ドメイン名が階層的に名付けられていることを利用します.

    • SFC のドメイン名は sfc.keio.ac.jp です.
    • keio は,sfc の上のドメインである,慶應義塾大学を表します.
    • ac は,academic という意味で,大学組織などを意味します.
    • jp は,japan の略で,日本を表します.
    • たとえば,lfcs.cs.ed.ac.uk は,英国の大学である エジンバラ大学のコンピュータ学部の中のどこかのメールアドレスであること が分かります.
    • アメリカのメールアドレスには国名が付いていないことがあります. これは,電子メールの初期の頃は,アメリカでしか使われていなかったので, 国を区別する必要がなかったからです. たとえば,cs.cmu.edu はアメリカのカーネギーメロン大学のアドレスです.

    それでは,電子メールは具体的にどのようにして届けられるのでしょうか?

    1. 作成された電子メールは,その組織の電子メールを管理する, メールサーバと呼ばれるコンピュータに送られます.
    2. メールサーバは宛先を調べ, もしそれが自分の組織内の人である場合には, 自分のところに貯めておきます.
    3. 宛先が別組織の場合には,その組織を管理しているメールサーバを探しだし, そこにメールを転送します.
    4. ユーザが mew を起動すると, メールサーバに自分宛のメールが届いているかどうかを聞きに行きます.
    5. メールが届いている場合には,メールサーバからメールを取り出し, ユーザが管理しているファイルに内容を転送します.
    6. Mule の画面に,転送されたファイルの内容が表示されます.
    宛先が間違っていたり,相手のコンピュータが故障中だったりして配達できな かった場合は,メールサーバが差出人に送り返します.ごくまれに,メールサー バの不調で,配達途中のメールが消えてしまうこともあります.

    2.23 練習問題(6)

    2.24 メールを書くときの注意点

    メッセージをやりとりする際には、最低限のマナーがあります。マナーを守って いないメッセージは読みにくいため、大変損します。簡潔かつ適切な文章を書き、 なるべく相手に理解してもらえるよう努力しましょう。

    2.25 宿題

    1. 来週までに, 「コンピュータと私」というテーマで, 一行35字×10行以上の文章を作り,先生まで電子メールで送りなさい. 先生の電子メールアドレスを聞いておきましょう. 文章の最初には,自分の名前と学籍番号を必ず書きましょう.
    自分で35文字を数えなくても,適当に入力してから M-q を押すと, その段落(空行から空行まで)を35文字に揃えてくれます. 追加や削除をして文字数が不揃いになっても,一発で直すことができます.
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