流れの掴み方-How to take a flow-



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流れの掴み方-How to take a flow-

反駁と反論の最も基本的な戦法は、試合中に話された内容を知り、忘れないことである。驚くべきことに、多くのディベーターは対戦相手の話したことを注意して聞かず、その結果、立論の多くの微妙な区別を聞き逃し、対戦相手の議論を間違って解釈することが多いのだ。よって、その第一段階としてメモの取り方を向上させることが重要だ。これが出来れば、ディベーターが議論を聞き、あとでジャッジに正確にそれを伝えることが出来ると保証する。

という用語は、ディベートの最中にメモを取るプロセスであると多くのディベーターが述べる。その目的は、ディベートの流れを追い、試合に含まれるディベーターが用いた全ての重要な主張を正確に記録することである。メモは2つの大きな紙に取られるのが典型的である。多くのディベーターが使うのは、大きいサイズのパッド(はぎ取り式のノート)かあらかじめ印刷されたフロー・シートである(アメリカでは市販されている)。大抵のディベーターは時間前ににパッドを区分けして、1回のスピーチに対し1つのセクションを当てる。(訳者注:巻末に実際のフロー・シートを付録としてあります。)

重要なのは、ディベートの試合中に話された内容を正確に記録することであり、如何に素早く

、その技術の習得である。ディベート中に聞いた多くの言葉を自分なりにある象徴的な言葉にするべきだ。例えば、”増大する”という言葉は、”増大”または”up”にすることができるだろうし、”減少する”という言葉は、”減少”または”down”と書けるであろう。これは、人によって異なるが、ある種の方法なしには効果的に行うことは出来ないであろう。単に”T”と書く方が”topicality”と綴るよりも時間が短くてすむわけであり、このような技術の向上は授業でノートを取るときにも役立つであろう。必要以上の長い単語が使われているなら、あとで意味がわかる程度で、一つか二つの簡単な言葉にすべきである。英単語の場合、その例として、”professional”は、”profess”または”prfssnl”のように、母音を省いた形にすることもできる。

”X”はエヴィデンスを示すときに使うとよい。そして最後に、記録した内容を、線でもって、主張とその返答を結び付ける。これこそが、”フロー・チャート”の名の由来である。多くの人は、それぞれの側を別の色で抑えている。例えば、否定側は赤色、肯定側は青色というように。時間と練習を重ねることによって正確に流れを追うことが出来るようになるが、優秀なディベーターはその効果を非常に価値のあるものだということを充分わきまえている。

-Activity-

  1. メモを取るときに使うことのできそうな省略型と象徴語の一覧をつくってみなさい。
  2. 授業や、夜のニュース、ラジオを聞きながら、それらの言葉を使う練習をしてみなさい。


Mineichiro Yamakoshi
Sat Dec 16 12:20:50 JST 1995