テネリフェ島編

 テネリフェ島には、2泊しかしなかったので、あまりあちこち回る時間がありませんでした。とくに、スペイン最高峰であるテイデ山を訪れてきました。


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 テイデ山は、標高3710mあり、富士山よりは少し低いもののスペインの最高峰です。スペインには、ピレーネー山脈もシエラネバダ山もあるのに、スペインの最高峰がこんな小さな島にあるのも驚きです。テネリフェ島は、元々はラゴメラ島と同じように、地下からのマグマの上昇によって隆起して生まれました。しかし、ラゴメラ島と違って、大規模な噴火によって、島の上部は崩壊し、大規模の土石流が発生したそうです。(噴火した時代は解説に書いてありませんでした。)その後、数々の噴火を繰り返し、富士山のように美しい円錐形の山体を持った山となりました。左の写真は、既に標高2000mを越え、外輪山の内部に入ったところです。火山の噴出物が見られ、あまり植物はありません。浅間山の鬼押し出しのようなところでした。

 このテイデ山には、ロープウェイがあり、標高2300mから、一気に3500mまで上ることができます。運賃は、往復20ユーロで、それほど高くありません。横の写真は、ロープウェイの順番を待つ人たちです。私たちは結局1時間半ぐらい待ちました。

 次は、ロープウェイを降りて、山頂方向を望んだ写真です。ここから200m登れば、山頂なのですが、残念ながら事前に国立公園事務所で許可を取っていないと登山ができないとのことでした。一日あたりの登山者が150人に制限されているそうです。これは同行していた赤松氏が、国立公園のレンジャーと思われる方に聞いた話です。
 山頂には行けないものの、山腹を西に歩くコースがあり、ラゴメラ島を見るべく、そのコースを歩きました。しかし、当然標高が3500mもあるので、気温は低く、あちこちの岩に氷が張り付いていました。ロープウェイを降りた地点は、それほど風が強くなかったのですが、西に回るほど風が強くなり、手袋を持っていなかった私は、手がかじかんでカメラを持っていられないぐらいでした。さらには、急に高い地点に来たこともあって、ほとんど登っていないのにもかかわらず、息は荒く、フラフラしていました。当初は、山頂まで行くつもりでしたが、許可があっても、体の方が無理だったかもしれません。
 噴火口の向こうに望むのがラゴメラ島です。やはり島の上部はすっぽりと雲に覆われていました。きっとローレル林は霧に包まれていることでしょう。テイデ山でも午後になるとガスが出てくるようでしたが、この日は天候に恵まれ、空の青さが印象的でした。
 外輪山の中には、いくつも火口が見られました。噴煙を上げているようなものはありませんが、硫黄の臭いもして、まさに活火山であることを印象づけられました。
 左は、下りのロープウェイの中の様子です。行きは大変だったのですが、帰りはすきすきでした。このロープウェイは、かなりの斜度の斜面をたった8分で、1200m登るのですが、ロープウェイの下の斜面を半袖半ズボン、サンダルで、登り続けている白人の(たぶん)女性がいました。国立公園なので、もちろんトレイルをはずれてはいけないでしょうし、岩ががらがら崩れ落ちるようなところなので、大変危険です。私たちがロープウェイを待ち始めた頃から登りはじめ、私たちが降りても登り続けていました。皆の注目の的になっていましたが、あの人はどうなったことか。とうてい数時間では、ロープウェイの上の駅にはたどり着けそうにありませんでした。

 他にも何カ所か回ったのですが、デジカメの画像がありません。最後は、島南部から北部に向かう途中の東岸で見かけた風力発電群です。かなりの数が見られました。

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またしてもおまけの動画です。テイデ山の外輪山の中の道を車の中から撮ったものです。QuickTime Movie 4.0MB