研究、教育に関する情報をお知らせしています。
2008年5月17日 未分類
研究室からの情報発信手段として、ブログを開設しました。
これまでは研究会(ゼミ)のブログに研究活動報告を載せて来ましたが、今後はこちらに研究・教育活動をまとめ、ゼミのブログは研究会学生の情報発信の場として役割分担をしていきたいと考えています。
どうぞ宜しくお願いします。
清水唯一朗
2008年3月24日 未分類
新学期まで、あと一週間。時間割が公開されましたね。
小生の本年度担当講義は以下のとおりです。
<春学期>
・総合政策学の創造
1年生の必修講義。今年は講義内で選挙も実施します。阿川・高汐先生と
共同で担当します。
・近代史
幕末、明治、大正、昭和戦前、戦後復興に至る過程を、統治構造、リーダー
シップ、政治判断、人材育成の観点から論じ、近代から現代に至る日本の
歩みと課題を理解する材料を提供します。
・政治史(東洋英和大)
SFC近代史に準じます。
・ライティング技法ワークショップ
オーラル・ヒストリーの実践を軸とした、仮説発見、技法獲得のための
ワークショップです。
・研究会1
現代日本の政治構造、政策課題を、近代・現代の歴史的視野にたち、
事実の経過・経緯を重視しながら理解し、解法を探っていきます。
輪読発表を主体とした、理解獲得型のゼミです。
・研究会2
研究会1などで獲得した理解と問題意識をもって、自らの研究に取り組む
研究推進型のゼミです。
・卒業制作
卒業制作指導を希望される方は、原則、研究会2を履修して下さい。
<秋学期>
・方法論探求
リサーチモデルを構築し、研究を推進するための方法論を伝授します。
・現代日本の政治(東洋英和大)
太平洋戦争で敗れた日本が戦後復興を果たし、高度成長を経て、今日に
至るまでの歩みを論じ、現代日本の諸問題を体系的、有機的に理解する
材料を提供します。
・新聞で知る日本と世界
読売新聞社の論説委員、 記者の方をお迎えして行う講義。個別情報を、
総合的に分析、理解する方法の獲得を目指します。草野先生と共同で
担当します。
・外交と戦略
日米関係、日米同盟について学ぶ講義です。。外務省の講師とSFC教員の
講義を中心に、授業を行います。阿川先生との共同担当です。
・研究会1
春学期の継続ですが、秋はより個別のイシューに焦点をあてていきます。
・研究会2
春学期の成果を踏まえて、論文執筆に取り組んでいきます。
・卒業制作
卒業制作指導を希望される方は、原則、研究会2を履修して下さい。
<大学院>
・グローバル・ガバナンスとリージョナル・ガバナンス
研究計画書、中間研究報告、最終研究報告を行います。
開講日・詳細は、時間割・シラバスを参照して下さい。
ヴィヴィットで面白い学生諸君とお目にかかれることを楽しみに。
清水 拝
2008年2月9日 未分類
ここ2年ほど出身ゼミの先輩方と取り組んできたメディア研究が形になりました。
玉井清編『戦時日本の国民意識―国策グラフ誌「写真週報」とその時代』
(慶應義塾大学出版会、2008年)
以下、出版社の宣伝メッセージから。
「戦時中、政府のプロパガンダを国民にわかりやすくアピールする目的で、昭和13年2月から20年7月まで発行されていた国策グラフ雑誌『写真週報』を初めて総合的に分析。300を超える画像を紹介しつつ、テーマ別のアプローチにより、そこから読みとれる当時の政策、国民の生活や意識を立体的に描き出す。 」
小生は、第1章「国策グラフ『写真週報』の沿革と概要」を担当しました。いつもながらの組織論をベースに、誰が、何を意図して、国民をどう導こうとしたのか、しなかったのか、さらには国民にどのように受容されたのかを論じました。
今年最初の研究成果、初めてのメディア研究の成果。ご一読いただければ幸いです。
詳しくはこちらへ
清水 拝
2008年1月14日 未分類
秋学期のゼミで扱った文献の書評を書きました。
飯尾潤『日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ―』
(中央公論新社、2007年)
昨年11月末に東京財団「政治外交検証プロジェクト」において報告したものを元にまとめたもので、同プロジェクトのサイトに全文が掲載されています。秋学期のゼミでの議論も反映した書評です。
今年度のゼミも終盤、ゼミ論文のスパートですね。楽しみにしています。
今年も元気にいきましょう。
清水 拝
2007年11月23日 未分類
清水です。
11月22日(木)・23日(金)の2日間、アカデミーヒルズ40でSFC-ORFが開催されました。
ORFとは、SFCの先端的な取り組みを広く知ってもらい、みなさんと共に考える「オープンリサーチフォーラム」のこと。各研究室から実に150におよぶ展示、40ものセッションが出され、活況を呈していました。 あの活気はすごい。
前任校の東大先端研でも研究成果公開の場がありましたが、ORFのすごいところは、殆どのプロジェクトを学部学生がエンジンになって進めていること、そして彼ら彼女らがとても元気に自分の研究を説明してくれるところ。これには、こちらも元気をもらいました。
今回、清水ゼミは出展しませんでしたが(来年は何か出してみたいですね)、私自身は「高校生のためのSFC案内」というセッションに出てきました。夏の高校生体験講座もそうでしたが、SFCに来たいと行ってくれる学生さんは、おしなべて面白い、元気、意欲的。セッションは10名の若手教員がこれまた元気に答えて進みました。
個人的には学部時代の友人(I先生のお友達でした!)や東大御厨ゼミの卒業生、さらには高校生体験講座にも来てくれていた高校生と再会することができたことは、予想外の喜びでした。
印象的だったのは、セッション後に質問に来てくれた意欲的な学生さんたち。近いうちにキャンパスで再会できることを楽しみにしています。
2007年11月12日 未分類
待ちに待ったオーラル・ヒストリーのテキストが刊行となりました。
御厨貴編『オーラル・ヒストリー入門』(岩波書店、2007年10月30日、198p)
2003年に東京大学先端研に赴任した折から、所属研究室全体の夢であり、懸案であったのがオーラル・ヒストリアンの育成プログラムを構築することでした。
翌2004年夏、満を持して「オーラル・ヒストリー夏の学校」が開校されました。夏期集中10日間の講座には北は北海道から南は香川まで、とても元気な若手研究者が集まり、実践を中心とした取り組みの中、講座は熱気に溢れたものとなりました。
その後、2006年には東京大学大学院先端学際工学専攻の科目として認定され、学習院大学大学院政治学研究科との共催ともなり、講座は一つの到達点に達しました。
とはいえ、これまで、1タームの講座で受講して頂けたのは15名程度。内容を充実させるためにも、これが上限であり、受講希望を頂いた方みなさんにご参加いただくことは不可能でした。講座がある到達点に達したのであれば、あとはこの成果をより多くの方にご覧頂き、ご活用頂き、使い勝手に会うようにアレンジしていってほしい。こうして講座の内容はテキストブックとして纏められることになりました。
「オーラル・ヒストリーって何?」「インタビューと何が違うの?」「難しいんじゃないの?」。そうした関心と疑問を持っていただける方に、ぜひお手に取っていただきたい一冊。 お目にとまりますれば幸いです。
そうそう、小生もオーラル・ヒストリー実働部隊としての経験を纏めた「オーラル・ヒストリーの実践法」なるコラムをものしています。ご笑覧いただければ幸いです。
そして来学期(08年春学期)、SFCの講座「ライティング技法ワークショップ」で、オーラル・ヒストリーの講義を実施する予定です。これも私の念願のひとつでした。オーラル・ヒストリーの実践を通じて、みんなで、たくさんの問いと対話と解を導き出していきましょう。ご関心のある方は、ぜひご参加ください。
清水 拝
2007年10月27日 未分類
ひさびさのオーラル・ヒストリー成果刊行です。
御厨貴・飯尾潤編『地方自治に生きる 宮澤弘回顧録』(第一法規、2007年10月15日、249p)
編者のお二人、大杉覚先生(首都大学東京)と共に聞き手として参加しました。先端研助手時代の、思いでの多い研究成果の、うれしい活字化です。
宮澤弘さんは、昭和18年に内務省に入省、戦後、千葉県、自治省でキャリアを重ねて事務次官まで昇進。広島県知事に転じ2期務めたのち、参院議員を3期務めた官僚・政治家です。宮澤三兄弟の次男ですから、お兄さん(宮澤元首相)に続いてのオーラル・ヒストリー刊行となります。
全11回の聞き取りでは、昭和の町村合併、京葉海岸の埋立、千葉県政、広島県政、宮澤内閣、村山内閣法相時代の破防法問題などの証言を得ることができました。
みなさまのお目に留まれば幸いです。
2007年10月9日 未分類
今年は10月6~8日まで、3日間にわたって行われた日本政治学会。
初日の午後、「日本における政治指導」というセッションで、「政治指導の制度化」と題して報告をさせて頂きました。わりと大きめの教室が割り当てられていたので若干心配したのですが、50名を超える方々にお越し頂き、盛況のうちに終えることができました。司会の小西先生、討論者の岡田先生、村井先生、報告者の小宮先生、会場で質問を頂いた北岡先生をはじめ、みなさまに改めて御礼申し上げます。
終了後、メールでも多くのご感想・ご意見を頂くことができたのは、今回の報告の大きな収穫でした。中でも嬉しかったのは「APD(American Political Development)ならぬ、JPD(Japanese Political Development)として成立している」との評価を複数の方からいただけたこと。APDを意識しながら研究してきた身には、とてもありがたいコメントでした。
今回の報告は、SFCに新任して、忙しさの中で研究から逃避することがないように自分に課したひとつの〆切でした。そうした中での今回の報告、その中身はゼミ生諸君をはじめとするSFC生との議論から生まれてきた部分が大です。なにより、学生諸君に感謝。
明治学院のキャンパスもとても素敵でした。高校時代の親友が通っていたころに一度来ただけでしたが、オアシスですね。明治学院と言われて、思いつくのがヘボンとアルフィーだけだったのがハズカシイ。五反田から歩いていけますから、みなさん、秋のお散歩にいかがですか。
心からの感謝をこめて。 清水唯一朗
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