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頂き物―松沢裕作『明治地方自治体制の起源』

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 松沢裕作『明治地方自治体制の起源―近世社会の危機と制度変容』(東京大学出版会、2009年)

 著者の松沢氏から頂きました。ありがとうございます。
 序章。序論ではなく、序章「移行期研究の視座と制度変容」は、本書の意義が江戸から明治への移行期研究としてはもちろんのこと、これから歴史学に取り組む人への手引書たるものであることを教えてくれています。あとがきの、抑制の利いた一差し二差しとあわせて、さすがは、と息を飲まずにはいられません。

 これから本論です。氏の報告を初めて聞いた7年前の衝撃を思い出しながら、ゆっくり拝読したいと思います。

 以下、出版社による内容紹介と主要目次を記しておきます。

 近世後期から明治初年にいたる備荒貯蓄・勧業などの新政策の変遷によって諸個人と権力との関係がいかに生み出され,地方自治体制が成立したのか.身分制社会が直面したヘゲモニー危機に対する試行錯誤が生成した変革の主体をあぶり出し,近世・近代移行期における政治権力の本質を解明する.
 
 序章 移行期研究の視座と制度変容
 第1部 近世身分制社会におけるヘゲモニー危機
  第一章 「組合村」から「大区小区制」へ
  第二章 備荒貯蓄と村
  第三章 勧業資金と蚕糸業
 第2部 近代的地方制度の形成
  第四章 連合戸長役場から「行政村」へ
  第五章 備荒貯蓄と府県会
  第六章 地方税と道路
 終章 近代社会における制度と権力
 

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2009年02月25日 21:32に投稿されたエントリーのページです。

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