浜野・井奥・中村・岸田・永江・牛島『日本経済史1600―2000 ―歴史に読む現代』慶應義塾大学出版会、2009年
著者のおひとり、岸田真先生から頂きました。ありがとうございます。ゼミ生に尋ねられても、経済史はこれといったテキストが見あたらずにいたところでしたので、近世近代、近現代ではなく、近世・近代・現代を連続で捉えた本書に出会えたことを嬉しく思います。ありがとうございました。
以下、出版社による紹介と目次をあげておきます。
「近世の経済的遺産が近代的工業化に果たした役割を重視する考えから、近世から現代まで、広い範囲をカバーする日本経済史のテキスト。各章の最初に時系列データを掲載、経済発展のプロセスをより正確に理解できる。」
はじめに
1. 近世の成立と全国市場の展開 浜野 潔
2.田沼時代から松方財政まで 井奥成彦
3.松方デフレから第1次世界大戦まで 中村宗悦
4.第1次世界大戦から昭和恐慌期まで 岸田 真
5.戦時経済から民主化・復興へ 永江雅和
6.高度成長から平成不況まで 牛島利明
コラム1 石見銀山
コラム2 国産品と舶来品
コラム3 19世紀前半の水戸藩における農政論争
コラム4 幕末の経済発展と綿織物業
コラム5 渋沢栄一と株式会社制度の普及
コラム6 近代日本における「内国植民地」
コラム7 高橋是清と井上準之助
コラム8 総力戦と医療
コラム9 「三等重役」の風景
コラム10 「昭和の遣唐使」と「日本的経営」
コラム11 地域社会と企業-夕張といわき-
引用・参照文献
年表
索引
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平山勉「満鉄調査の慣習的方法―統計調査を中心として」
(『満鉄の調査と研究』青木書店、2008年)
同「満鉄の増資と株主の変動―1933年増資の払込機関を中心として」
(『歴史と経済』202号、2009年)
著者の平山さんより頂きました。ありがとうございます。「後藤ブーム」からも、後藤批判からも一定の距離をおき、そして何より「調査部神話」を問い直す視点と綿密なRD,調査手法には、深い敬意を覚えます。