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頂きもの―『自民党の誕生』『近代日本の国民防空体制』『明治留守政府』

 komiya_kyo.jpg 小宮京『自由民主党の誕生:総裁公選と組織政党論』(木鐸社、2010年)

 著者の小宮さんからいただきました。ありがとうございます。
 鳩山一郎研究から吉田茂の政治指導、自民党の組織研究とフィールドを広げられた小宮さんの、博士論文をもとにした一冊です。2007年の日本政治学会で一緒に報告させていただいたことを思い出します。

 以下、出版社サイトから。
 目 次
 はじめに
 第1章 戦後政党政治の復活
  序節 戦前保守党の党組織と総裁公選の起源
  第1節 日本自由党
  第2節 日本進歩党
  第3節 政党の「民主化」
 第2章 自由党系の党組織と党中央組織の整備
  第1節 党三役の成立と変容
  第2節 独立後の吉田政治
  第3節 吉田内閣総辞職の政治過程
 第3章 第二保守党系の党組織と役職公選論の展開
  第1節 民主党から国民民主党へ
  第2節 公職追放解除から改進党へ
  第3節 日本民主党と鳩山内閣成立
 第4章 自由民主党の党組織と総裁公選の定着
  第1節 自由民主党
  第2節 第1回総裁公選
  第3節 第2回・第3回総裁公選
 おわりに
 資料および文献について
 関係年表
 あとがき
 索 引

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 kokuminnboku.jpg
 土田宏成『近代日本の「国民防空」体制』神田外語大学出版局、2010年

 著者の土田さんからいただきました。ありがとうございます。数年前、とても楽しみにされていた御厨塾の夏合宿を、「博論の刊行のために」と決心して欠席されたのをよく覚えています。
 以下、出版社のサイトから。

 未知の危機 = 空襲にどう備えたのか。来るべき空からの脅威に対し、軍・官・民一丸となって構築された戦前日本の「国民防空」体制。防空演習、防護団、防空法、警防団の成立過程を詳細にたどりつつ、その確立から崩壊までを克明に描き出した、日本近代史の空隙を埋める画期的研究。
 目次
 序章
  一 : 総力戦の時代と空襲
  二 : 先行研究の整理
  三 : 本書の視角と課題
 第一部 : 「国民防空」の萌芽
  第一章 : 空襲の登場と関東大震災の衝撃
   第一節 : 第一次世界大戦における空襲の登場と日本の空襲認識
   第二節 : 関東大震災時の東京警備とその教訓
   第三節 : 東京警備司令部の設置と新しい東京防衛構想
 第二章 : 関東大震災後の大阪
  第一節 : 地震襲来の恐怖
   第二節 : 大阪市電のストライキ
   第三節 : 大阪市非常変災要務規約
 第二部 : 防空演習の展開
  第一章 : 昭和初期の防空演習について
   はじめに
   第一節 : 昭和初期陸軍にとっての防空
   第二節 : 昭和初期の防空演習
   おわりに
  第二章 : 東京の防空
   はじめに
   第一節 : 満州事変以前
   第二節 : 満州事変以後
   おわりに
  補説1 : 防空演習とラジオ
 第三部 : 「国民防空」法制の成立
  第一章 : 防空法の成立
   はじめに
   第一節 : 防空法制定の主張
   第二節 : 防空法案の作成
   第三節 : 防空法の成立
   おわりに
  補説2 : 防空警報と灯火管制に関する令規
  第二章 : 警防団の成立
   はじめに
   第一節 : 防空演習と防護団
   第二節 : 内務省の消防組強化・防護団解体方針
   第三節 : 六大都市の反対
   第四節 : 警防団の成立
   第五節 : 警防団設立の背景
   第六節 : 警防団の実際
   おわりに
  補章 : 「国民防空」体制の確立
   第一節 : 防空法制のその後
   第二節 : 家庭防火群から隣組へ
  終章
  あとがき
  年表
  索引

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 rususeihu.jpg 笠原英彦『明治留守政府』慶應義塾大学出版会、2010年

 著者の笠原先生からいただきました。ありがとうございます。この本を読んで、先生の学部1年の講義「日本政治基礎」を思い出した同輩もすくなくないはず。

 以下、出版社のサイトから。
 近代日本の知られざる跳躍期を探る。
 ▼岩倉使節団派遣中の、いわゆる留守政府(1871-73年)の実態を明らかにする。
 ▼明治四年十一月、廃藩置県後の不安定な政情のなか、岩倉使節団は横浜を出航。岩倉具視、木戸孝允、大久保利通ら要人を欠いた政府は、国内外に次々と起こる難題に直面しつつも、急進的に近代化政策を推し進めてゆく。三条実美、西郷隆盛、大隈重信、井上馨、江藤新平――いずれ劣らぬ個性の持ち主たちの立ち回りと人間像にも着目、「行政主導国家」の原型が築かれ、日本の新しい針路が定まってゆく過程を力強く描写する。

 はじめに
 第一章 岩倉使節の出発と留守政府の発足
  岩倉使節団の成立
  「十二箇条の約定」
  紆余曲折した渡航の準備
  岩倉らの最終調整
 第二章 制度改革論争から太政官三院制へ
  様々な制度設計の競合
  政体改革と人事体制
  廃藩置県と政府改革
  新体制の特色
  新体制の修正を拒んだ木戸
  廃藩政権の政策課題
 第三章 留守政府の始動
  留守政府の陣容
  早くも独走する各省
  大大蔵省の活動
  大蔵省の苦悩と改革
 第四章 予算ぶんどり合戦
  井上財政と文部省予算
  司法省の予算編成
  工部省の予算編成
  大蔵省の対応
 第五章 留守政府の外交
  台湾問題の発生と琉球藩の設置
  副島外交の展開
  副島外交の意義
  マリア・ルス号事件の発生
  外務省「委任」と神奈川県裁判所
  仲裁裁判への道のり
 第六章 太政官三院制の変容
  太政官三院制の形成
  太政官三院制の構造
  明治六年の太政官制潤飾
  太政官制潤飾の矛盾とその影響
  旧大蔵省首脳の正院改革
 終 章 終盤を迎えた留守政府
 附 論 太政官三院制に関する覚書
  一 はじめに
  二 太政官三院制の背景
  三 大蔵省問題
  四 太政官三院制の矛盾
  五 結びにかえて
 主要参考文献・史料一覧

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2010年03月16日 00:58に投稿されたエントリーのページです。

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