箕原辰夫


アプリケーションの起動

Mac OS Xでアプリケーションを起動するのは、次のような方法があります。

Mac OS 9までは、基本的には後者の2つしかありませんでした。 そのために、Dockのようなアプリケーションを起動させるためのアプリケーション (Launcherと呼ばれています)などがいろいろ作られていました。 ところが、Windowsは、逆に前者の2つ、特に2番目の方法に対応する左下の方にあるスタートメニュー から起動することが主体です。これが、アプリケーションを起動するのを悩ませる原因に なっています。Windowsユーザは、Dockからしか起動できないものと思ってしまいます。 Dockにないアプリケーションは、どこにあるか迷ってしまうのです。 もちろん、Windowsでも後者の2つの方法も使えます。 Mac OS Xでも、ユーザとのインタフェースを司るFinderが、この2つの方法をサポートしており、 アプリケーションのアイコンをダブルクリックしますと、アプリケーションが起動されます。 また、特定のアプリケーションで作られた書類をダブルクリックすると、 該当するアプリケーションが起動され、自動的にその書類をウィンドウとして開いてくれます。

そもそもアプリケーションとは

振り返って、アプリケーションとは何かということを少しだけ考えてみましょう。 アプリケーションとは、単なるファイルです。ですから、フォルダを辿っていき、該当の ファイルをダブルクリックすることで起動ができます。 Windowsでは、アプリケーション・ファイルには、拡張子に「.exe」が使われています。 Macintoshでは、拡張子に「.app」が使われています。

アプリケーションの位置

アプリケーションは、アプリケーションフォルダのそれぞれのフォルダの中に入っています。 Macintoshでは、「アプリケーション(英語版ではApplications)」というフォルダの中に 一通り入れることが決まっていますが、別のフォルダにアプリケーションを置いても一向に構いません。 また、ユーザ自身のホームフォルダに、「Applications」というフォルダを作れば、 その中に、個人用のアプリケーションを入れておくことができます。

エイリアス・ファイル

エイリアス・ファイルは、実体のないファイルで、ファイルの位置を指し示すのに使います。 Macintoshでは、FinderでCommand(⌘)+Option(⌥)キーを押しながら、 ファイルやフォルダをドラッグすると作ることができます。中身は、実体のあるフォルダやファイルを 指し示していますので、ディスクトップに、フォルダ階層の深いところに入っているファイルを 指し示すのなどに便利に使えます。

Windowsでも、スタートメニューの中身は、フォルダとエイリアス・ファイルだけです。 スタートメニュー自体は各個人の特定のフォルダとして入っています。 Windowsのユーザのインターフェースでは、このフォルダを見に行って、その中にある エイリアスファイルの一覧を見て、それをメニューの項目にしています。 もちろん、スタートメニューの項目が何段階にも階層的に(右側に)ある場合は、 サブフォルダ(下位のフォルダ)が用意されている訳です。

アプリケーションと書類の関連づけ

Finderで、書類ファイルのアイコンを選択して、「ファイル」メニューから「情報を見る」 (ショートカットは、Command(⌘)+i)で、「このアプリケーションで開く:」 で、その書類を開く標準のアプリケーションを選択できます。同じような拡張子を持つ ファイルをすべてそのアプリケーションにしたければ、「すべてを変更」ボタンを押して 設定します。

実はMac OS Xのアプリケーションは、パッケージフォルダ

コンテンツメニュー(右クリック)を使えばわかるのですが、パッケージフォルダとして、 アプリケーションの中身を見ることができます。初心者には必要のないことかも知れません。 UNIXの端末側からみると、単なるディレクトリに見えます。 UNIXのターミナル側からアプリケーションを起動するときは、パッケージフォルダの中にある、 実際の中身を指定して起動させます。 たとえば、「Sample.app」というアプリケーションの場合は、 「Sample.app/Contents/MacOS/Sample」というファイルを起動させます。

前へ

次へ