2002年度春学期研究会

近代社会研究

Studing Modern Society

担当者 小熊英二(総合政策学部)B型

最終更新日 2002年4月9日

1、主題と目標

 この研究会は、履修者が自分の研究テーマについて発表し、それについて担当者のコメントと関連講義、そして全体の討論を行なうという、いわば通常の大学院などでよく行なわれるゼミ形式で進行させる。

 ここSFCでは卒業論文を必修とはしていないが、大学4年間で一つのテーマを研究し完成させる経験をもつことは、その後にどんな分野に進んでも役にたつ。研究テーマについては各自の関心によるものでよいが、近代社会および近代国民国家の問題点を問う社会科学的なテーマであることが望ましい。担当者は社会学・思想史・歴史学などの分野では指導できるが、昨年の研究会でどのような研究発表がなされていたかは、研究会ホームページを参照してもらいたい。

 ここでは具体的なテーマについての報告と討論によって、近代社会の問題点を多角的に問い、関連の社会科学の知識を増大させることを目標とする。あわせて、研究の進行のさせ方、論文の書き方についても指導を行なう。あまり大人数でないメンバーで、時間をかけた相互のコミュニケーションと討論がはずむ研究会にしたい。

2、受講条件

 原則として、過去に担当者小熊の研究会を一つ以上履修ないし聴講し、具体的な研究テーマについて報告を行なえる者に限定する(優秀で熱意のある者なら例外はありうる)。希望者があまり多数の場合は面接などで選ぶ。可能なかぎり、春学期の研究会のみにとどまらず、秋学期も含めた通年指導につなげて、受講者が年度末に一年をかけた研究成果を作成できるようなかたちにしてゆきたい。一年かけて研究したい者は中間発表レポート、今学期のみの者は最終論文を提出させる。

3、日程・評価方法など

 受講者の集まりにもよるが、一回めは基礎知識について概説的な講義を行ない、二回めから報告を募る。とくに卒業制作などを行ないたい者は、早めに報告したほうがよい。並行して開講される「テクニカルライティング」はできれば受講すること。

4、研究会履修申告に関して

追加! 2002年度研究会履修に関する注意 追加!

<発表用レジュメ>
6/27/2002主婦の無償労働とは何か −主婦論争における“無償”の意味と主婦の役割分析を通して−(石井幸代)
6/15/2002公衆浴場のエスノグラフィー 〜集団呼称を伴わないカテゴリー形成について〜(木村和穂)
7/15/2002東北稲作民の創造〜日本稲作民族単一文化の終焉〜(山内明美)

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