研究、教育に関する情報をお知らせしています。
2009年9月2日 講義関係
恒例となった夏の行事。今年も宮城県は古川に行ってきました。
「民本主義」で知られる吉野作造。東京と地元の学生の学習、交流を目的としたこの研修会も3年目を迎えました。今年の講師は、猪木武徳先生、阿川尚之先生、奈良岡聰智先生、小川原正道先生、大川真先生と私の6名。参加学生も京大から3名、慶應から5名、地元東北大から5名の13名。いずれも過去最多となりました。
2009年8月22日 研究関係
「ジョルジュ・ビゴー展」図録
東京都写真美術館で開催されている「ジョルジュ・ビゴー展―碧眼の浮世絵師が斬る明治」を観に行ってきました。ビゴーといえば、上記の絵をはじめとする風刺画で知られる明治日本を描いたフランス人画家。ノルマントン号事件や選挙干渉の風刺画でご記憶の方も多いのでは。
私自身、この時代を専門にする以前からビゴーには特に興味があり、清水勲さんや及川茂さんの著作は軒並み目を通していましたが、なぜかこの展覧会は知らず、知ったのはつい昨日。第3金曜日は担当学芸員さんのギャラリートークもあるというので、研究の合間を縫って恵比寿に足を運びました。いつ来ても、ここは雰囲気がいいですね。
『あさ』『おはよう』『また』に書かれた一般のひとびとの姿が壁面にプロジェクターで写し出され、その脇には、おなじみ『トバエ』の絵がずらり。図版でなく、実物で見ることができたため、書き込まれている文章もしっかりと読むことができました。これには感動。
来日前、来日後の活動がとてもバランスをもって紹介されていたのもすばらしかったですが、何より圧巻は担当学芸員、三井圭司さんのギャラリートークでした。明治前期におけるメディアとしての写真と絵の関係について語られたくだりには熱というか、作品への愛情がこもっており、感動を覚えました。御礼深謝です。
帰り道、図録を見ていたところ、謝辞のところによく知る某館学芸員Mさんの名前が!おとといまで一緒に出張していたのに(笑)。灯台もと暗しですね。
展覧会は23日までです。この週末、お時間のある方は、恵比寿まで散歩されてみては。
2009年8月20日 研究関係
『WEDGE』9月号(8月20日)「政権交代すればハッピーなのか」
『WEDGE』9月号掲載の「政権交代すればハッピーなのか」にコメントが掲載されました。総選挙に向けた特集の中で、外交、安全保障、歴史的経験から政権交代が論じられています。
注目はコメント陣。北岡伸一先生、井上寿一先生、土居丈郎先生、升味準之輔先生と錚々たるメンバー。私のコメントはごく短いものですが、先生方の論旨は、さすがと唸らされます。
JR、私鉄の駅売店に並んでいますので、ご関心の方はお手に取っていただければ幸いです。
2009年7月29日 講義関係
2009年7月16日 その他
2009年7月10日 その他
打ち合わせに向かうため桜田通りを歩いていると、デゴイチに見立てたピンクのトラックがスーパーの前に駐車中。SLの煙突を模したとおぼしき筒からシャボン玉が吹き出していました。トラックの前では、なにやらウグイス嬢のような方が司会をして、くじ引きをしています。
近づいてみると「港区選挙管理委員会 港区明るい選挙推進協会」のサイン。そう、今度の日曜日に迫った東京都議会議員選挙の広報活動でした。
ちょうど選挙に造詣の深い知人といっしょだったので、これはやってみようと、さっそくくじ引きに参加。結果は「あたり」。頂いたのが、こちらの「おさんぽブーちゃん」(はずれは、普通の風船でした)。
2009年7月5日 その他
2009年7月1日 その他
柏原宏紀『工部省の研究―明治初年の技術官僚と殖産興業政策』(慶應義塾大学出版会、2009年)
技術官僚の研究を丹念に進められてきた柏原さんの博士論文が本になりました。おめでとうございます。近々、内務省研究会で書評会を行なう予定です。史学会編『工部省の研究』や、大淀昇一先生の新著『近代日本の工業立国化と国民形成』と合わせて読みたいですね。
以下、出版社のサイトから。
<出版社から>
鉄道や電信事業を推進したのは誰か。明治初年、「工部の理念」のもとに、西洋技術による殖産興業を担う技術官僚たちがいた。明治留守政府下の政治状況と工部省の政策過程を追った近代日本史の知られざる一面を考究した画期的論考。
「殖産興業」は、日本の近代化の過程を考える上で重要なテーマであるが、その多くは経済史の立場からの分析であった。本書は、これまで注目されてこなかったお雇い外国人や技術官僚に着目し、政治史の視点から、工部省設立の基礎となった「工部の理念」と彼らの政治思想を解明する。
<目次>
序章
第一部 工部省の成立と技術官僚
第一章 工部院設置をめぐる政治過程と技術官僚
第二章 工部省設置過程と「工部の理念」
第三章 草創期工部省の組織整備と技術官僚
第二部 明治初年における工部省の展開と政策実現
第四章 明治五年の行政史的展開
第五章 明治五年の政策展開と政治手法
第六章 明治六年の政局と工部省の政策過程
第三部 明治初年における工部省の政策実現の背景
第七章 明治初期鉄道建設をめぐる住民と技術官僚
第八章 工部省の「西洋性」と西洋意識
結章
工部省年表
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鈴木淳・西川誠・松沢裕作『史料を読み解く4 幕末・維新の政治と社会』山川出版社、2009年
著者の先生方から頂きました。ありがとうございます。 重要史料の写真、釈文、読み下し、現代語訳に加えて、丹念な解説がなされており、入門はもちろんのこと、発展学習にも使えるテキストになっています。
<目次>
Ⅰ 開港と倒幕
Ⅱ 明治政府の成立
Ⅲ 殖産興業
Ⅳ 民権と立憲
Ⅴ 地方社会
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内務省研究会にご参加のお二人から、抜き刷りを頂きました。ありがとうございます。
いずれも以前から研究内容を伺っていたご報告です。
島田大輔「戦中期日本の西アジア向け宣伝ラジオ放送と大日本回教協会」
『メディア史研究』25号、2009年5月
吉岡拓「平安遷都千百年紀年祭における寄付金募集活動の実相」
『民衆史研究』77号、2009年5月
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