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2011年09月 アーカイブ

2011年09月01日

"From Conflict to Compromise"(EAJS 2011 in Tallinn, August 25th)

 エストニアの首都・タリンで行われたEAJS(ヨーロッパ日本研究学会)に参加してきました。ヨーロッパを中心に800人ほどの日本研究者が一堂に会するというなかなかの機会でした。日本人研究者は2割弱だったように思います。Ph.Dワークショップも行われ、盛況だったようです。

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 私が報告したパネルでは、以下の4報告が行われました。

 Back to Politics: Rethinking Visions and Networks for Cooperation During “Taisho Democracy”
  Organiser: Andrea REVELANT, Ca‘ Foscari University of Ven-ice, Italy
  Taxation under Party Cabinets: Preparing for Mass Politics, Heading to Democracy? (Andrea REVELANT, Ca’ Foscari Uni-versity of Venice, Italy)
  After the War is before the War? – ‗Taisho Democrats‘ and their Visions and Politics for the Postwar Era, 1916–1921 (Jan SCHMIDT, Ruhr University Bochum, Germany)
  From Conflict to Compromise: The Changing Relations of Party Politics and Ministerial Bureaucracy in Interwar Japan (SHIMIZU Yūichirō, Keio University, Tokyo)
  The Subversive Internationalist – Rethinking Japan‘s Visions of International Cooperation during the ―Taisho Democracy‖ (Matthias ZACHMANN, University of Heidelberg/University of Munich)

 History Sessionの基調講演は伊藤之雄先生。ほかにもイアン・ニッシュ先生の報告など、盛りだくさんでした。議論も闊達、とても得るものの多い会でした。政治思想史のみなさんが積極的に報告に望まれてきた理由もよくわかったように思います。

 タリンの街も魅力的でした。ドイツ騎士団が建設し、ハンザ同盟の一員として交易で栄えた港町。街のなかにもドイツ人のあしあとを数多く見つけることができました。

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 タリンに向かう途上、ベルリンを訪ね、ポツダム会談が行われたチェチィーリェン宮や旧東ベルリン地区の壁を見て回りました。スターリンの権威を示したとされる正面玄関の赤い植え込みも60年あまりの年月を越えて健在でした。

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 壁は建設開始からちょうど50年を迎えたそうです。崩壊から20年あまり。あのとき、僕は15歳でした。
 

2011年09月05日

吉野作造記念館人材育成研修会(9月2~4日)

 今年で5回目となる吉野作造記念館(宮城県大崎市)での人材育成研修会。震災の影響から開催できないのではないかと案じましたが、関係各位のご尽力で開催に至りました。

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 今年は苅部直先生による大正の「開国」と吉野作造― 国をひらくこと、社会をひらくこと ―』、ディック・ステゲウェルンス先生による「吉野作造の対外認識と日本観」に加え、石巻視察、地元行政・NPOの方との懇談が行われました。

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 東京、京都、仙台から集まった6人の講師と20人の学生での議論は、やはり収穫の多いものでした。
例年利用してきた会場が震災の関係で使えないなど、時間や場所の制約はありましたが、なにより困難の多いなかで運営に尽力してくださった大川事務長をはじめ、記念館のみなさんに心から御礼申し上げます。

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 帰途、2年ぶりに有備館を訪れました。岩出山の藩校、貴重な江戸の教育遺構は震災で全壊し、ブルーシートに覆われていました。ふたたびその勇姿を目にする日がくることを。
 

2011年09月08日

『吉國一郎オーラル・ヒストリー』Ⅰ・Ⅱ(2011年)

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 『吉國一郎オーラル・ヒストリー』Ⅰ・Ⅱが刊行されました。

 吉國さんへのオーラルがはじまったのは2005年1月。以後、2007年11月まで、内閣法制局次長・長官時代に話を絞りながらも、実に26回に亘ってお話を伺いました。私はSFCへの着任のため22回以降はお休みし、最終回にふたたび同席させて頂きました。内閣法制局、法令審査、田中内閣、三木内閣、そして「吉國メモ」で知られる法制の権威その人を理解するうえで、とても貴重な記録を残していただくことができました。

 それから一ヶ月。今日は吉國さんの告別式でした。雅楽のひびくなか、法令、政治、タバコ、コーヒー、音楽、、、話題のつきない洒脱な吉國さんと、とても長い時間ご一緒させていただいたことを思い出しながら、あらためてその僥倖を噛み締めました。ありがとうございました。
  

2011年09月19日

日本研究碩士学位学程成立大会及日本研究研討会(9月16日)

 台湾・政治大学で開かれた日本研究碩士学位学程成立大会及日本研究研討会に出席、日台の著名な先生方にまじって「岐路をゆく日本政治」と題して報告をさせていただきました。

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 台湾では唯一の大学院日本研究コースの設立。学生さんたちは自由自在に日本語を話し、研究にも意欲的。私の報告に対してなされた質問も鋭く、正鵠を射たものでした。今後の交流が楽しみです。

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 会場となった国際会議場のフロアを歩いていると、ウワサに聞いていた政治大学選挙研究センターがありました。

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 専用のインタビュールームに、電話調査室、たくさんのRAさん。すごい設備でした。
 

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