井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

COINs2010 (Collaborative Innovation Networks) 学会報告 その2

The Second International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2010)の1日目は、MIT Center for Collective IntelligenceのPeter Gloor氏による「Coolhunting Academy」から始まった。これは、彼の開発しているツール「Condor」の使い方を学ぶためのワークショップ。ちなみに、Peterは、僕の昨年のMITでの受け入れ担当だった人。

その日の夕方に開催されたオープニング基調講演は、Jesse Dylan氏。オバマのキャンペーンビデオ「Yes we can」などを手がけたフィルム・ディレクター。今回の講演では、彼が最近関わっている「オープンソース・ヘルスケア」(open source healthcare)ムーブメントについて、彼のつくった映像とともに紹介された。

「オープンソース・ヘルスケア」では、人びとが、自分たちで自分たちの健康管理・医療を考えることができるようにするために、コミュニティや情報、必要なリソース等にアクセスできる環境を構築することが目指されている。彼は、フィルム・ディレクターとして、その活動を紹介する映像をつくっている。その映像は、彼の非営利組織 Lybba のウェブサイト Lybba.org で見ることができる。

  • "An Introduction to Lybba"
  • ImproveCareNow Collaborative
  • Harvard Catalyst
  • Science Commons

    インターネットが情報の共有方法を大きく変え、そのことで社会が変わる。その過程で、ヴィジョンが映像にのって、より多くの人々の共感を引き起こし、さらに大きなムーブメントに成長する。

    ヘルスケアという内容の重要さや、オープンコラボレーションである可能性もさることながら、映像派の僕としては、映像によるこういったアプローチの観点からも魅力的なプロジェクトである。


    なお、この講演の映像は、COINs2010カンファレンスのサイトでアーカイブ/公開されている。http://www.coins2010.com/ のトップメニューの「Broadcast」から入り、「COINs Conferences」→「COINs 2010 Conference」→「Keynotes」→「Jesse Dylan and Peter Gloor, Opening COINS」


    写真:向かって左から、カンファレンス・オーガナイザーのKen Riopelle氏、J. Dylan氏、P. Gloor氏。
    JDylanAtCOINs2010.jpg
    COINs2010 Opening Keynote, Savannah, GA, USA. Photograph taken by Takashi Iba, 2010.
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