井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

プレゼンテーション・パターンの全体像

創造的プレゼンテーションの秘訣をまとめた「プレゼンテーション・パターン」について、もう少し詳しく紹介したいと思います。

今日、あらゆる分野・領域でイノベーションが求められていることから、自分の考えや新しいアイデアについてプレゼンテーションすることが、ますます重要になっているように思います。しかも、そこで求められているプレゼンテーションというのは、単なる「伝達」ではなく、そのこと自体が新しい「創造」であるような「創造的プレゼンテーション」(CreativePresentation)ではないでしょうか。

創造的プレゼンテーションは、聞き手が自身の経験・知識を混ぜ合わせた新しい認識や発見をつくることを誘発し、次なる行動を生み出すことで、未来をつくリ出します。そのような創造的プレゼンテーションの秘訣を、パターン・ランゲージの形式でまとめ、記述したものが、「プレゼンテーション・パターン」です。

今回の制作したプレゼンテーション・パターンは、全部で34パターンありますが、その全体像は次のような構造をしています。

PresentPatternsOverview420.jpg


まず、中心に「創造的プレゼンテーション」(No.0) があります。

No.0 創造的プレゼンテーション


それに続いて、創造的プレゼンテーションの本質である「メインメッセージ」(No.1)、「心に響くプレゼント」(No.2)、「成功のイメージ」(No.3)が続きます。

No.1 メインメッセージ
No.2 心に響くプレゼント
No.3 成功のイメージ


その後のパターンは、大きく分けて3 つのまとまりに分かれています。

第一のまとまりは、No.4 からNo.12 までの「内容・表現」に関するパターンです。このなかも3つのまとまりに分かれており、表現の基本と、ストーリー展開、そして、表現のブラッシュアップについてのパターンたちが並んでいます。

No.4 ストーリーライン
No.5 ことば探し
No.6 図のチカラ

No.7 メリハリ
No.8 驚きの展開
No.9 はてなの扉

No.10 ぶんび両道
No.11 適切な情報量
No.12 魅力のちょい足し


第二のまとまりは、No.13 からNo.21 までの「魅せ方」に関するパターンです。このなかも3つのまとまりに分かれており、魅せ方のコツと、さらなる向上のための秘訣、そして、より高度な魅せ方の工夫についてのパターンが並んでいます。

No.13 イメージの架け橋
No.14 リアリティの演出
No.15 参加の場づくり

No.16 細部へのこだわり
No.17 表現のいいとこどり
No.18 不快感の撲滅

No.19 スキマをつくる
No.20 きっかけスイッチ
No.21 テイクホームギフト


第三のまとまりは、No.22 からNo.30 までの「振る舞い」に関するパターンです。このなかの3つのまとまりは、本番に向けての準備と、本番の振る舞い、そして、さらに高度なプレゼンテーションに向けてのパターンが並んでいます。

No.22 場の仕上げ
No.23 成功のリマインド
No.24 自信感の構築

No.25 キャスト魂
No.26 最善努力
No.27 ひとりひとりに

No.28 “世界”への導き
No.29 即興のデザイン
No.30 終わりが始まり


そして最後に、「独自性の追求」(No.31)、「魅せ方の美学」(No.32)、「生き方の創造」(No.33) の3パターンで締めくくられます。これらは、より魅力的な創造的プレゼンテーションを行うための日頃の生き方に関わるものです。

No.31 独自性の追求
No.32 魅せ方の美学
No.33 生き方の創造

これらのパターンが相互に関係し合うことで、創造的プレゼンテーションのデザインを支えます。

No.0-420.jpg

今回のイラストは、「ラーニング・パターン」(学習パターン, Learning Patterns)のキャラクターを継承し、すべて新たに描き下ろしました。プレパタ・イラストチーム(井庭、原澤、荒尾)の描いたかわいいイラストもぜひ楽しんでください。

プレゼンテーション・パターンの冊子は、ORFの井庭研ブースで配布しますので、ぜひ来てくださいね!←※1日目ですべての在庫がなくなり、2日目の配布はなくなりました。申し訳ありません。
井庭研だより | - | -
CATEGORIES
NEW ENTRIES
RECOMMEND
ARCHIVES
PROFILE
OTHER