井庭研B2シラバス(2012秋) 創造社会の理論・方法・実践研究
創造社会の理論・方法・実践研究- Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society
(2012年6月26日AM更新版)
【重要な日程】
2012年 7月3日(火):井庭研説明会(5限 @ κ11教室)
2012年 7月21日(土):エントリー〆切
2012年 7月26・27日(木・金):面接(予定)
2012年 7月28日(土):井庭研 春学期研究発表会
【目的・内容】
自分たちで自分たちの未来をデザインする ── 社会が複雑化し多様化するなかで、いかにしてそれを実現するのか。これは現代のコミュニティや個人が抱えている根本的な課題です。創造的な社会においては、自らヴィジョンを生み出し、それを具現化する道具・仕組みをデザインし、実践することが求められます。
本研究会では、「あらゆる人々が、自分たちで自分たちの新しい認識・新しいモノ・新しい仕組み、そして未来を創造する社会」を「創造社会」(Creative Society)と呼び、現在生まれつつあるその萌芽を捉え、これからの展開を想像、実践、促進させていきます。
本研究会の参加者は、各人の問題意識にもとづいた「個人研究」、もしくは井庭研内に立ち上げる「フロンティア・プロジェクト」のなかで研究を進めます。
「個人研究」の具体例としては、オープン・コラボレーションの分析や、ソーシャル・メディアの研究、創造的なワークショップの実践、創造プロセスの分析、発想支援の道具づくり、新しいコミュニケーション・メディアや創造メディアの構築、新しい領域でのパターン・ランゲージの制作などがあるでしょう(もちろん、これ以外のテーマも歓迎です)。
「フロンティア・プロジェクト」としては、以下のものが新しくスタートします。
研究の際には、既存の学問的方法論にとらわれることなく、さまざまな学問分野に固定化されている「知」と「方法」を一度解放し、新しい時代の新しい方法として再構成して取り組みます。生成的な変化を捉えるための可視化や、全体性を捉えるための地図の作成など、新しい方法論や道具づくりも行います。そのような活動の補助となる文献を、みんなで読み議論する時間も設けます。
創造性をテーマとする以上、本研究会のアプローチも創造的でありたいと考えています。理論構築、方法・道具の開発、実践をくり返しながら、創造的に未来へコミットしていく「やる気」のある人を募集します!
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【授業スケジュール】
毎週のゼミでは、個人研究/プロジェクトの進捗報告のほか、文献輪読や、スキルアップのための演習などを行います。ゼミは、火曜5限を予定しています。
個人研究/プロジェクトは、ゼミの時間以外に各自進めてください。
【使用言語】
日本語、英語。
【評価方法】
個人研究/プロジェクトのプロセスと成果、日頃の研究関連活動における積極性・貢献度等から総合的に評価します。
【履修条件】
研究に関連する概念・知識・スキルは授業でも伝えるので、井庭担当科目も履修するようにしてください。2012年度秋学期は、「パターン・ランゲージ」と「複雑系の数理(GIGA)」を担当します。
長く一緒に研究する意志のある人を歓迎します。腰を据えて続けると、知識と能力の両面においてブレイクスルーが起き、飛躍的に伸びることが期待できます。
【受入予定人数】
20人程度。
【その他の留意点】
研究会に参加するメンバーは、具体的にはそれぞれ異なる対象領域をもつことになるので、各自の研究テーマに関する知識は自分で身につけてもらいます。
ゼミの時間は毎回延長します。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催するので、ゼミの時間の後には他の予定を入れないようにしてください。
井庭研究会B1との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
履修希望者は、2012年7月28日(土)に開催される「井庭研 春学期研究発表会」に参加してください。
国際学会での研究発表やワークショップ実施のため、研究会メンバーと海外に行く機会が何度かあります。ぜひ一緒に行きましょう(2012年度は、7月にドイツと、10月にアメリカを予定しています)。
井庭研では、グローバルな時代ということを踏まえ、卒論を英語で書くことにしています。研究活動と並行して、英語での読み書き能力も高めましょう。
【エントリー課題】
本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を7月21日(土)までにメールで提出してください。
エントリーメールの提出先: ilab-entry2012 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B2 履修希望
以下の内容を書いた文書ファイル(WordもしくはPDFファイル)を、メールに添付してください。
井庭研究会B2 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 取り組みたい個人研究テーマ、もしくは参加したいフロンティア・プロジェクトの説明・希望理由・意気込み ※
(3) 来学期、並行して所属する予定の研究会(あれば)
(4) これまでに所属した研究会(あれば)
(5) これまでに履修した授業のなかあればで、お気に入りのもの(複数可)
(6) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(7) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)
※ (2)は、A4用紙で1枚程度でまとめてください。
※ (2)と(7)では、図や写真を用いて構いません。
以上のエントリー情報にもとづき、面接を行ないます。面接は、7月26日・27日を予定しています。
【来期の研究プロジェクトのテーマ予定】
創造社会の理論・方法・実践研究 - Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society
【関連プロジェクト】
パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト (魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばの探究:コラボレーション・パターン)
【参考文献】
『【リアリティ・プラス】社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)
「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)
"An Autopoietic Systems Theory for Creativity" (Takashi Iba, Procedia - Social and Behavioral Sciences, Vol.2, Issue 4, 2010, pp.6610-6625)
「パターンランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」(井庭 崇, 情報処理, Vol.52 No.9, 2011)
『ハイコンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006) [ D. H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Trade, 2006 ]
『ウィキノミクス:マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ』(ドン・タプスコット, アンソニー・D・ウィリアムズ, 日経BP社, 2007)[ Don Tapscott, Anthony D. Williams, Wikinomics: How Mass Collaboration Changes Everything, Portfolio Trade, Expanded ed., 2010 ]
Coolfarming: Turn Your Great Idea into the Next Big Thing (Peter Gloor, AMACOM, 2010)
『出現する未来』(ピーター・センゲ ほか, 講談社, 2006) [ Peter M. Senge, et. al., Presence: Human Purpose and the Field of the Future, Crown Business, Reprint ed., 2008]
『U理論:過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術』(C・オットー・シャーマー, 英治出版, 2010)[ C. Otto Scharmer, Theory U: Leading from the Future as It Emerges : The Social Technology of Presencing, Berrett-Koehler Pub, 2009 ]
『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
『エコロジーのコミュニケーション:現代社会はエコロジーの危機に対応できるか?』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)[ N. Luhmann, Ecological Communication, University Of Chicago Press, 1989 ]
『信頼:社会的な複雑性の縮減メカニズム』(ニクラス ルーマン, 勁草書房, 1990) [ N. Luhmann, Trust and Power, Wiley, 1979 ]
『社会システム理論』〈上〉 〈下〉(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995) [ N. Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996 ]
Maps of the Imagination: The Writer as Cartographer (Peter Turchi, Trinity University Press. 2007)
Atlas of Science: Visualizing What We Know (Katy Börner, The MIT Press, 2010)
Networks: An Introduction (Mark E. J. Newman, Oxford University Press, 2010)
The Atlas of Economic Complexity: Mapping Paths To Prosperity (Hausmann, Hidalgo et al., 2011)
『Learning Patterns: A Pattern Language for Creative Learning』(学習パターン プロジェクト, 2009)
『Presentation Patterns: A Pattern Language for Creative Presentations』(プレゼンテーション・パターン プロジェクト, 2011)
「学びのコツ集めた冊子 好評」(2011年12月15日(木)読売新聞 朝刊(全国版)22面(教育), 2011)
『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)
『「超」文章法:伝えたいことをどう書くか』(野口悠紀夫, 中公新書1662, 2002)
『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, 新版, ダイヤモンド社, 1999) [ B. Minto, The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking, 3rd Revised ed, Financial Times Prentice Hall, 2008 ]
(2012年6月26日AM更新版)
【重要な日程】
2012年 7月3日(火):井庭研説明会(5限 @ κ11教室)
2012年 7月21日(土):エントリー〆切
2012年 7月26・27日(木・金):面接(予定)
2012年 7月28日(土):井庭研 春学期研究発表会
【目的・内容】
自分たちで自分たちの未来をデザインする ── 社会が複雑化し多様化するなかで、いかにしてそれを実現するのか。これは現代のコミュニティや個人が抱えている根本的な課題です。創造的な社会においては、自らヴィジョンを生み出し、それを具現化する道具・仕組みをデザインし、実践することが求められます。
本研究会では、「あらゆる人々が、自分たちで自分たちの新しい認識・新しいモノ・新しい仕組み、そして未来を創造する社会」を「創造社会」(Creative Society)と呼び、現在生まれつつあるその萌芽を捉え、これからの展開を想像、実践、促進させていきます。
本研究会の参加者は、各人の問題意識にもとづいた「個人研究」、もしくは井庭研内に立ち上げる「フロンティア・プロジェクト」のなかで研究を進めます。
「個人研究」の具体例としては、オープン・コラボレーションの分析や、ソーシャル・メディアの研究、創造的なワークショップの実践、創造プロセスの分析、発想支援の道具づくり、新しいコミュニケーション・メディアや創造メディアの構築、新しい領域でのパターン・ランゲージの制作などがあるでしょう(もちろん、これ以外のテーマも歓迎です)。
「フロンティア・プロジェクト」としては、以下のものが新しくスタートします。
- ドキュメンタリー映像制作(パターン・ランゲージに関する世界で初めての本格ドキュメンタリーを作成し、世界に配信します。映像制作のスキルがある人を歓迎します。)
- Webアプリ開発(パターン・ランゲージを用いた新しいネットコミュニティのサービスを開発・立ち上げをします。プログラミングやシステム開発が得意な人を歓迎します。)
- 海外展開(パターン・ランゲージやワークショップの導入・実践を海外で行います。英語が得意でそれを活かしたい人を歓迎します。)
- ワークショップ・デザイン(パターン・ランゲージを活用した新しいワークショップを開発し、実施していきます。学びや発想の場づくりに興味がある人を歓迎します。)
- 創造性を育む教育の研究・実践(創造性を育む教育の方法について研究し、実践します。教育に興味がある人や将来教師になりたいという人を歓迎します。)
研究の際には、既存の学問的方法論にとらわれることなく、さまざまな学問分野に固定化されている「知」と「方法」を一度解放し、新しい時代の新しい方法として再構成して取り組みます。生成的な変化を捉えるための可視化や、全体性を捉えるための地図の作成など、新しい方法論や道具づくりも行います。そのような活動の補助となる文献を、みんなで読み議論する時間も設けます。
創造性をテーマとする以上、本研究会のアプローチも創造的でありたいと考えています。理論構築、方法・道具の開発、実践をくり返しながら、創造的に未来へコミットしていく「やる気」のある人を募集します!
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【授業スケジュール】
【使用言語】
日本語、英語。
【評価方法】
個人研究/プロジェクトのプロセスと成果、日頃の研究関連活動における積極性・貢献度等から総合的に評価します。
【履修条件】
【受入予定人数】
20人程度。
【その他の留意点】
【エントリー課題】
本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を7月21日(土)までにメールで提出してください。
エントリーメールの提出先: ilab-entry2012 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B2 履修希望
以下の内容を書いた文書ファイル(WordもしくはPDFファイル)を、メールに添付してください。
井庭研究会B2 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 取り組みたい個人研究テーマ、もしくは参加したいフロンティア・プロジェクトの説明・希望理由・意気込み ※
(3) 来学期、並行して所属する予定の研究会(あれば)
(4) これまでに所属した研究会(あれば)
(5) これまでに履修した授業のなかあればで、お気に入りのもの(複数可)
(6) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(7) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)
※ (2)は、A4用紙で1枚程度でまとめてください。
※ (2)と(7)では、図や写真を用いて構いません。
以上のエントリー情報にもとづき、面接を行ないます。面接は、7月26日・27日を予定しています。
【来期の研究プロジェクトのテーマ予定】
創造社会の理論・方法・実践研究 - Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society
【関連プロジェクト】
パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト (魅力があり、想像力をかきたて、人を動かすことばの探究:コラボレーション・パターン)
【参考文献】
井庭研だより | - | -