創造社会における「未来をつくるための基本スキル」 = Fab, PL, SI
僕が、創造社会(Creative Society)における「未来をつくるための基本スキル」として考えているのは、次の3つである。
・Fab(パーソナル・ファブリケーション)
・PL(パターン・ランゲージ)
・SI(ソーシャル・イノベーション)
■創造社会における「未来をつくるための基本スキル」
Fab(パーソナル・ファブリケーション)で物理的なモノができて、PL(パターン・ランゲージ)で認識・感覚・方法がシェアされ、SI(ソーシャル・イノベーション)で仕組みがつくられる。これらが、未来をつくるための基本スキル(広義のリテラシー)だと僕は考えている。
Fab(パーソナル・ファブリケーション)が、創造社会における、人々の「ものづくり」だというのは、わかりやすい。
PL(パターン・ランゲージ)も、一部の専門家がつくっているうちは、創造社会という文脈では面白くない。多くの人が自分たちで自分たちのコミュニティのための言語をつくるようになると、新しい社会のあり方になる。
SI(ソーシャル・イノベーション)は、大きなパワーをもつ権威や組織が社会的な仕組みをつくるのではなく、たった一人の人やそこから始まるチームが、新しい仕組みをつくるという意味で、創造社会的である。
■「未来をつくるための基本スキル」をめぐる現状と課題
Fab(パーソナル・ファブリケーション)は、入手しやすくなった装置と、FabLabのような場、世界的なネットワークがあることから、一歩進んでいると言える。課題は、「つくり方」が新しくなるだけでなく、これまでにない新しいモノをつくることができるのか(その可能性を感じられるか)、だと思う。
PL(パターン・ランゲージ)は、ようやく建築とソフトウェア以外の知を記述することのイメージができるようになり、コミュニティ内で自分たちのパターンを書くという試みも始まった。課題は、使いやすい方法論と道具立てだと思う。職人技で終わらないように、方法と道具をつくり、共有する必要がある。
SI(ソーシャル・イノベーション)は、実践が先行している分、広がりの可能性についてはイメージしやすい。課題は、イノベーションを構想し実現するための方法と道具をつくり、共有することだろう。起業家のパッションや個性はとても重要だが、そのストーリーだけで話が終わらない工夫が必要。
■「未来をつくるための基本スキル」同士の相乗効果
創造社会をつくるPF(パーソナル・ファブリケーション)、PL(パターン・ランゲージ)、SI(ソーシャル・イノベーション)は、それぞれに突き進みながら、これからお互い相乗効果をもつようになるだろうし、そういう活動をしていきたいと思っている。
PF→PLは、パターン・ランゲージなどの知が単なる言葉で終わらないために、いかに実世界にインプリしていくのかという面で関わりをもつだろう。コミュニティの言語を体現するメディアは、自分たちでつくることになる。そのメディアのなかには、物理的なモノや仕掛けも含まれる。
PF→SIは、ものづくりが近代的な工場大量生産から変わることで、都市・地方のあり方が変わり、社会的な変革を引き起こし、またそれを支援することになるだろう。ローカルな試みはローカルに実現され、そこから他の地域・コミュニティに広がる。FabLabのような場がその象徴になるだろう。
PL→PFは、パーソナルなものづくりのパターン・ランゲージというのが重要になるだろう。装置と場だけあっても、人は「良い」ものをつくれるようにはならないからだ。
PL→SIは、ソーシャル・イノベーションのパターン・ランゲージをつくるということが考えられる。井庭研のえりー&すーじーがつくっている「チェンジメイキング・パターン」とその活用の仕組みづくりや、僕がまとめた「起業と経営」パターンなどは、それにあたる。
SI→PFは、ものづくりの「つくり方」の革命である(に過ぎない)PFを、社会的な変革へとつなげるための展開に寄与するだろう。技術と情熱をもつ人が、自分たちの地域・コミュニティで場をつくり、広げることの実現と、そのための仕組みづくりを支援する。
SI→PLは、認識・感覚・方法の記述である(に過ぎない)PLを、社会的な変革へとつなげるための展開に寄与するだろう。そもそも誰がどのようなPLをつくり、それをどう活用するのかということは、現場の問題意識にもとづくべきである。それを実際にコミュニティの言葉にするための工夫も必要。
以上が、創造社会(Creative Society)における「未来をつくるための基本スキル」だと僕が考える、Fab(パーソナル・ファブリケーション)、PL(パターン・ランゲージ)、SI(ソーシャル・イノベーション)の相乗効果だと思う。
・Fab(パーソナル・ファブリケーション)
・PL(パターン・ランゲージ)
・SI(ソーシャル・イノベーション)
■創造社会における「未来をつくるための基本スキル」
Fab(パーソナル・ファブリケーション)で物理的なモノができて、PL(パターン・ランゲージ)で認識・感覚・方法がシェアされ、SI(ソーシャル・イノベーション)で仕組みがつくられる。これらが、未来をつくるための基本スキル(広義のリテラシー)だと僕は考えている。
Fab(パーソナル・ファブリケーション)が、創造社会における、人々の「ものづくり」だというのは、わかりやすい。
PL(パターン・ランゲージ)も、一部の専門家がつくっているうちは、創造社会という文脈では面白くない。多くの人が自分たちで自分たちのコミュニティのための言語をつくるようになると、新しい社会のあり方になる。
SI(ソーシャル・イノベーション)は、大きなパワーをもつ権威や組織が社会的な仕組みをつくるのではなく、たった一人の人やそこから始まるチームが、新しい仕組みをつくるという意味で、創造社会的である。
■「未来をつくるための基本スキル」をめぐる現状と課題
Fab(パーソナル・ファブリケーション)は、入手しやすくなった装置と、FabLabのような場、世界的なネットワークがあることから、一歩進んでいると言える。課題は、「つくり方」が新しくなるだけでなく、これまでにない新しいモノをつくることができるのか(その可能性を感じられるか)、だと思う。
PL(パターン・ランゲージ)は、ようやく建築とソフトウェア以外の知を記述することのイメージができるようになり、コミュニティ内で自分たちのパターンを書くという試みも始まった。課題は、使いやすい方法論と道具立てだと思う。職人技で終わらないように、方法と道具をつくり、共有する必要がある。
SI(ソーシャル・イノベーション)は、実践が先行している分、広がりの可能性についてはイメージしやすい。課題は、イノベーションを構想し実現するための方法と道具をつくり、共有することだろう。起業家のパッションや個性はとても重要だが、そのストーリーだけで話が終わらない工夫が必要。
■「未来をつくるための基本スキル」同士の相乗効果
創造社会をつくるPF(パーソナル・ファブリケーション)、PL(パターン・ランゲージ)、SI(ソーシャル・イノベーション)は、それぞれに突き進みながら、これからお互い相乗効果をもつようになるだろうし、そういう活動をしていきたいと思っている。
PF→PLは、パターン・ランゲージなどの知が単なる言葉で終わらないために、いかに実世界にインプリしていくのかという面で関わりをもつだろう。コミュニティの言語を体現するメディアは、自分たちでつくることになる。そのメディアのなかには、物理的なモノや仕掛けも含まれる。
PF→SIは、ものづくりが近代的な工場大量生産から変わることで、都市・地方のあり方が変わり、社会的な変革を引き起こし、またそれを支援することになるだろう。ローカルな試みはローカルに実現され、そこから他の地域・コミュニティに広がる。FabLabのような場がその象徴になるだろう。
PL→PFは、パーソナルなものづくりのパターン・ランゲージというのが重要になるだろう。装置と場だけあっても、人は「良い」ものをつくれるようにはならないからだ。
PL→SIは、ソーシャル・イノベーションのパターン・ランゲージをつくるということが考えられる。井庭研のえりー&すーじーがつくっている「チェンジメイキング・パターン」とその活用の仕組みづくりや、僕がまとめた「起業と経営」パターンなどは、それにあたる。
SI→PFは、ものづくりの「つくり方」の革命である(に過ぎない)PFを、社会的な変革へとつなげるための展開に寄与するだろう。技術と情熱をもつ人が、自分たちの地域・コミュニティで場をつくり、広げることの実現と、そのための仕組みづくりを支援する。
SI→PLは、認識・感覚・方法の記述である(に過ぎない)PLを、社会的な変革へとつなげるための展開に寄与するだろう。そもそも誰がどのようなPLをつくり、それをどう活用するのかということは、現場の問題意識にもとづくべきである。それを実際にコミュニティの言葉にするための工夫も必要。
以上が、創造社会(Creative Society)における「未来をつくるための基本スキル」だと僕が考える、Fab(パーソナル・ファブリケーション)、PL(パターン・ランゲージ)、SI(ソーシャル・イノベーション)の相乗効果だと思う。
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