井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

慶應義塾大学SFC「ワークショップデザイン」2020シラバス

ワークショップデザイン2020
慶應義塾大学SFC総合政策学部・環境情報学部(基盤科目-共通科目)
担当教員:井庭崇
開講:2020年度秋学期(後半)
曜日時限:金曜4・5限※
※ 学期前半には、同じ曜日時限に「創造社会論」(井庭)が開講されます。併せてどうぞ。
実施形態:完全オンライン開講(Zoom)

【科目概要:主題と目標/授業の手法など】

「対話による学び」や「つくることによる学び」の場をどのようにつくればよいのでしょうか? 本講義では、その場のひとつのかたちとして「ワークショップ」(workshop)の可能性を考えます。

現在、いろいろな種類のワークショップが開かれていますが、それらのワークショップの背後にはどのような設計意図や工夫があるのでしょうか? また、自分たちがワークショップをつくるときには、何をどのように考えればよいのでしょうか? そして、ワークショップのファシリテーションにおいては、何に気をつければよいのでしょうか?

これらのことを考え・学ぶために、授業と並行して、ワークショップを考案・設計するグループワークを行います。授業の後半では、他の履修者を対象に、自分たちの考案・設計したワークショップを実施します。これにより、「ワークショップデザイン」の感覚・スキルを実践的に高めたいと思います。最終的には、履修者ひとりひとりがつかんだワークショップ・デザインの秘訣を、パターン・ランゲージの形式でまとめ、自分たちの実践につなげる準備を行うことにします。

今年度は、完全オンライン開講のため、みんなでいろいろなツールを試しながら、オンラインでのワークショップ(広義の参加型オンライン授業やオンライン・イベント等)の可能性を探究します。

考えを深めてもらうために、授業と並行して文献を読む宿題を出すので、授業初回までに早めに、書籍『クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育』を入手しておいてください。


【授業計画】

第1回(11/13):イントロダクション
授業の内容、進め方について理解します。

第2回(11/13):「全体性のたまご」アプローチによるデザイン
全体性を考慮しながら、部分をつくり込んでいく「全体性のたまご」アプローチによるデザインについて学びます。

第3回 (11/20):構成主義の学びの理論
ピアジェ、ヴィゴツキー、デューイ、パパートによる構成主義の学習観について学びます。

第4回 (11/20):これまでのオンラインの経験を語り合う
自分がこれまでに経験したオンラインの授業やセミナーワークショップ、習い事、イベントなどで、よいと思ったやり方、仕組み、ツール、工夫について語り合います。

第5回 (11/27):オンラインのいろいろなツールを体験する#1
オンライン・ワークショップで使えそうなツールをいろいろ試してみます。

第6回 (11/27):オンラインのいろいろなツールを体験する#2
オンライン・ワークショップで使えそうなツールをいろいろ試してみます。

第7回 (12/4):ワークショップ実践 #1
グループで考案・設計したワークショップを、他の履修者を対象に実施します。

第8回 (12/4):振り返り・ディスカッション #1
実施したワークショップについて振り返り、議論します。

第9回 (12/11):ワークショップ実践 #2
グループで考案・設計したワークショップを、他の履修者を対象に実施します。

第10回 (12/11):振り返り・ディスカッション #2
実施したワークショップについて振り返り、議論します。

第11回 (12/18):ワークショップ実践 #3
グループで考案・設計したワークショップを、他の履修者を対象に実施します。

第12回 (12/18):振り返り・ディスカッション #3
実施したワークショップについて振り返り、議論します。

第13-15回 ワークショップ・デザインのパターン・ランゲージ作成 #1-3 (授業時間外)
授業でつかんだワークショップ・デザインのコツを、パターン・ランゲージの形式で記述していき、最終レポートを作成します。


【履修条件】
  • 授業外のグループワークと授業中の活動・議論にしっかり参加するつもりがあること。


    【履修選抜課題】
    受入学生数(予定):約60人

    選抜方法:課題提出による選抜

    以下の(1)(2)を合わせてA4で1ページに収め、PDFファイルにして提出してください。

    最初に、名前、学籍番号、SFCのメールアドレスを明記

    (1)これまでに自分が「経験」した(受けた・参加した・行った)オンラインの授業やセミナー、ワークショップ、習い事、イベントなどで、よいと思ったやり方、仕組み、ツール、工夫があれば教えてください(誰がいつ行った何の場だったのか、授業名やセミナー/ワークショップ/イベントの情報や、使用したツール名なども、わかる範囲で書いてください)。

    (2)オンラインで実施するワークショップのやり方、仕組み、ツール、工夫についての「アイデア」を考えて書いてください。複数思いついたら、すべて書いてください。

    提出の際には、必ず1ページPDFファイルを提出してください。


    【提出課題・試験・成績評価の方法など】

    成績評価は、グループワークへの貢献、授業中の演習・議論への参加、宿題、期末レポートから総合的に評価します。


    【履修上の注意】

  • 授業時間外にグループワークの活動をすることが求められます。

  • 毎週、授業から自分が学んだことをまとめる宿題とともに、文献(教科書)を読んでまとめを提出する文献読解宿題も出ます。


    【教材・参考文献】

    教科書

    参考文献
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