小熊研究会 99年度秋学期シラバス

近代社会研究

(Studing Modern Society)

 

主題と目標
 本年の末から、担当者はインドに客員教授として出張してしまうので、秋学期は講義を担当しない。また研究会も12月で中断されるので、原則は担当しない予定であった。しかし、これまでのゼミ履修者のなかで、研究指導をしてもらいたいとの希望があったため、限定した人数にたいし、指導を目的とする研究会を一つだけ開講する。

 今回のゼミは、履修者が自分の研究テーマについて発表し、それについて担当者のコメントと全体の討論を行なうという、いわば通常の大学院などでよく行なわれるゼミ形式で進行させる。研究テーマについては各自の関心によるものでよいが、近代社会および近代国民国家の問題点を問う社会科学的なテーマであることが望ましい。具体的なテーマについての報告と討論によって、近代社会の問題点を多角的に問い、関連の社会科学の知識を増大させることを目標とする。あわせて、研究の進行のさせ方、論文の書き方についても指導を行なう。これまで小熊の研究会は、教師が時間内に一方的に教育するかたちが多かったが、あるていど予備知識のある小人数のメンバーで、時間をかけた相互のコミュニケーションと討論がはずむ研究会にしたい。


9/27/1999 子ども・親・指導員にとっての学童保育(貴戸理恵)
11/1/1999 日本における一夫一婦制度の始まり(鉄本紘子)
11/8/1999 アイヌ民族の共有財産問題(平野貴之)
11/22/1999 ジェンダー・イデオロギーとの葛藤と内面化(小山裕)
11/22/1999 近代以降の日本におけるエリート教育の歴史〜学歴社会内のエリート〜(坂田理成)
11/29/1999 トイレにおける排泄と衛生観念の成立(林綾乃)
11/29/1999 労働法制における女性観(山越 峰一郎)
12/6/1999 東京ディズニーランドはなぜ成功したか 日米労働マニュアル比較を通して日本の中のアメリカを探る(柳沢正和)
12/6/1999 「老い」と近代−労働と「生きがい」を通して−(服部友紀子)
12/13/1999 中世の女性杉村京子
12/13/1999 戦後教育史に見る教育理念の変化と一貫性石野純也
12/20/1999 戦後日本のメリトクラシーにおける短期大学の位置付けについて(渡邉大輔)
12/20/1999 大正自由教育運動における「自由」と教育実践についての考察(相澤真一)


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