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頂き物―『政党内閣の崩壊と満州事変』『日本陸軍と日中戦争への道』『資料から読む地方自治』

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 小林道彦『政党内閣の崩壊と満州事変』ミネルヴァ書房、2010年

 著者の小林先生からいただきました。ありがとうございます。
 単行論文のときから、書籍としてまとめられるのを楽しみにしていた一冊。政軍関係の視点からとても興味深い分析がなされています。次にあげる森さんの本とあわせて読みたいと思います。

<出版社のサイトから>
 田中義一、浜口雄幸、若槻礼次郎、犬養毅……陸軍改革の試み、その意図せざる挫折を描く。
 1920年代、政党政治と国際協調主義にそれなりに順応していたはずの日本陸軍は、なぜ自ら満州事変(1931年9月)を引き起こして、それらの崩壊に一役買ってしまったのだろうか。この問いかけは同時に、1930年代における陸軍の政治的台頭のメカニズムを解明することにも繋がっていく。本書では、1920年代の政軍関係が政党内閣−陸軍省優位のものとして成熟していったことを論証し、やがてこの体制が動揺するなかで、関東軍や海軍の出先までもが連鎖的に暴走を始め、ついには満州事変・第一次上海事変の勃発へといたる、その政治過程を現実の政治的力関係に即して具体的に論じていく。

 はじめに――研究史の整理と課題と設定
 序 章 政党による陸軍統治
 第Ⅰ部 二大政党制と陸軍統治の動揺
  第1章 田中政友会と山東出兵
  第2章 相対的安定と破局への予兆――浜口雄幸と宇垣一成
 第Ⅱ部 政党政治と陸軍統治――その同時崩壊
  第3章 政党内閣と満州事変
  第4章 政党内閣の崩壊
 おわりに――1935~36年・陸軍統治システムの解体
 註
 参考文献
 あとがき
 人名索引
 
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 森靖夫『日本陸軍と日中戦争への道―軍事統制システムをめぐる攻防』ミネルヴァ書房、2010年

 著者の森さんからいただきました。ありがとうございます。
 こちらも単行論文のときから、書籍としてまとめられるのを楽しみにしていた一冊。やはり政軍関係の視点から読んでみたいと思います(2月某日、森さんをお招きして書評会です)。

<出版社のサイトから>
 陸軍はなぜ暴走したのか。宇垣一成、田中義一、永田鉄山、林銑十郎……巨大組織を舞台に展開した、知られざる政治史。
 近年に至るまで、近代日本の陸軍はドイツをモデルとして統帥権独立制が導入され、参謀本部が陸軍省よりも実権をもっていた、と一般に信じられてきた。また、そのことが主な原因で、満州事変から日中戦争、そして太平洋戦争への道を歩んだ、とも見られてきた。本書はそうした通説を正面から批判する。とりわけ、1920年代後半から30年代前半の陸軍の組織と統制の実態に着目して、これまで使われていない陸軍軍人の日記や書類などの一次史料を用いてそれらを再検討し、陸軍大臣や陸軍省による陸軍統制が満州事変をきっかけに動揺し、日中戦争が全面化していった過程を解明する。

 序 章 なぜいま、日本陸軍なのか
 第1章 統帥権独立制と陸軍統制システムの形成
 第2章 1920年代の陸軍と二つの統制システム
 第3章 満州事変と陸軍統制システムの動揺
 第4章 陸軍の統制回復の試みと挫折
 第5章 陸軍統制システムの破綻と日中戦争への道
 第6章 中国から見た日本陸軍――1931~37年
 終 章 陸軍統制の失敗から戦後へ
 註
 主要参考文献
 あとがき
 関係年表
 人名索引

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 岡田彰編『資料から読む地方自治』法政大学出版局、2009年

 著者の岡田先生から頂きました。ありがとうございます。
 岡田先生は、指導教授から資料を残しなさいと指導されたそうです。そう伺うと、先生が『現代日本官僚制の成立』を書かれた理由がなんとなくわかる気がしました。

<出版社のサイトから>
 ここ十数年来の地方自治をめぐっては、住民参加・情報公開・文化行政・国際化、さらには行政評価・NPM・PFI、住民投票・自治基本条例・協働・NPO・構造改革特区など、多彩なテーマが登場している。本書は、地方自治の歴史をはじめ、行政組織・地方議会・地方財政・公務員制度などの基本項目なども含めて解説を付し、大学の講義や実務に携わる人々への基礎的資料をまとめる。


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2010年02月01日 22:17に投稿されたエントリーのページです。

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