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「吉野作造と大正の公論空間」(『近代日本研究』29号)

 R0022924.JPG 『近代日本研究』29号(2013年2月)」

 慶應義塾大学福沢研究センターが刊行する『近代日本研究』で「大正期再考」と題する特集を組まれることになり、拙稿を寄せさせていただきました。大正100年の記念企画です。

 「吉野作造と大正の公論空間―地域メディアでの口述筆記から―」

 2007年から毎夏、吉野作造記念館(宮城県大崎市)にうかがい、同館で開かれる人材育成研修会で東北大、東大、京大、慶應の先生方、学生のみなさんと勉強させてもらってきましたが、なかなかその成果を文字にすることができずにいました。

 そうしたなか、2010年春に横浜開港資料館で開催されていた「『横浜貿易新聞』創刊120周年 地域メディアの誕生 ―横浜・神奈川のオピニオンリーダーをめざして」をゼミ生と見学したおりに、同紙で展開されていた吉野の口述筆記が目に止まりました。同館の松本洋幸さんの大きなサポートをいただき、諸先生に教えを請いながら、なんとか本稿をまとめることができました。『吉野作造選集』巻末の著作一覧に未収録のものも20タイトル、54件見つけることができたことは、何らかの貢献になるかもしれません。

 私自身には、関東大震災後、吉野が同紙を退くのと交代するかのように与謝野晶子の連載が日曜版の一面にのぼっていくさまが印象に残っています。ご高覧賜わりますれば幸いです。

 そして、なによりすごいのは本誌『近代日本研究』29号の特集「大正期再考」の執筆陣です。下記に目次をあげておきます。やや入手しにくい雑誌かもしれませんが、ぜひ。

■第29巻 (2013年2月刊)
【特集 大正期再考】 
 「日露戦争から大正政変へ―1901~1913―」(小林 道彦) p.3~32
 「大正時代を考える―ナショナリズムの位置―」(櫻井 良樹) P.33~60
 「吉野作造と大正の公論空間―地域メディアでの口述筆記から―」(清水 唯一朗) P.61~104
 「大正期の海外渡航」(季武 嘉也) P.105~124
 「『経済雑誌ダイヤモンド』から見た大正期の経済社会問題」(中村 宗悦) P.125~164
 「普選前夜の企業城下町―大正期における三井鉱山と大牟田―」(松本 洋幸) P.165~204
 資料紹介
 「大正デモクラシーと青年華族―三島通陽と劇団「友達座」を中心に―」(内藤 一成) P.205~240

 http://www.fmc.keio.ac.jp/publication/modernjapan/#340

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2013年03月09日 22:39に投稿されたエントリーのページです。

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