IBALOG - Concept Walk 日本語版

新しい社会の捉え方を探して。井庭 崇のblogです。

2010年度春学期「社会システム理論」シラバス抜粋版

2010年度春学期の「社会システム理論」のシラバスの抜粋版を掲載します。履修に際しては、必ず公式の詳細なシラバスを参照してください。

「社会システム理論」(担当:井庭 崇)

主題と目標
この授業の目的は、社会を「システム」として捉える視点を身につけることです。ここで取り上げるのは、最新の「社会システム理論」(オートポイエーシスの社会システム理論)です。その理論では、社会はコミュニケーションがコミュニケーションを連鎖的に引き起こすことで成り立つシステムであると捉えます。このような捉え方で、社会学者ニクラス・ルーマンは、次のような問題に答えようとしました。「社会的な秩序はいかにして可能なのだろうか?」と。個々人は別々の意識をもち、自由に振る舞っているにもかかわらず、社会が成り立つ(現に動いている)、この不思議に取り組むのが、社会システム理論です。
 社会システム理論の捉え方によって、既存の社会諸科学では分析できない社会のダイナミックな側面を理解することができるようになります。また、個別の学問分野を超えた視点で社会を捉えることができるようになります。この理論を考案した社会学者ニクラス・ルーマンは、この社会システム理論を用いて、経済、政治、法、学術、教育、宗教、家族、愛などの幅広い対象を分析しています。総合政策学的な/超領域的なアプローチの新しい基礎論として、社会システム理論を一緒に探究しましょう。

教材
  • 『Social Systems』(N. Luhmann, Stanford University Press, 1984)
    (邦訳として『社会システム理論(上)(下)』(N・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995)が出版されていますが、いくつかの理由から今年度は英語版を用いることにします。)

    提出課題・試験・成績評価の方法
    成績評価は、授業での積極的な参加、宿題、学期末レポートから総合的に評価します。

    履修上の注意
    この授業では、授業と並行して各自『Social Systems』(Niklas Luhmann)を読み込んでもらいます。この本は難解であるため、じっくり時間をかけて理解することが求められます。難しいながらも理論書をじっくり読み、慣れ親しんでいくということを重視したいと思います。そこで、学期を通して、この文献読解と、レジュメ作成の宿題に取り組んでもらいます。

    授業計画(詳細については、公式シラバス参照してください。)
    第1回 イントロダクション
    第2回 社会システム理論の位置
    第3回 ダブル・コンティンジェンシーと社会形成
    第4回 行為とコミュニケーション
    第5回 コミュニケーションの不確実性とメディア
    第6回 コミュニケーションの生成・連鎖としての社会システム
    第7回 社会システムの閉鎖性/開放性と環境
    第8回 意識の連鎖としての心的システム
    第9回 近代社会の機能システム(1)
    第10回 近代社会の機能システム(2)
    第11回 システム間の構造的カップリング
    第12回 相互行為、組織、社会
    第13回 総括、および新しい領域への展開
  • 授業関連 | - | -
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