IBALOG - Concept Walk 日本語版

新しい社会の捉え方を探して。井庭 崇のblogです。

学習パターンの英語化プロジェクト、その後

特別研究プロジェクトの開始から5日が過ぎた。

前回書いたように、初日からずっと学習パターンの英訳版のレビューを行ってきた。そしてようやく、40個のパターンのレビュー1周目(!)が終了した。

2つのライターズワークショップを並行して行ってきたが、毎日朝10時から夜7時まで取り組み、まる5日間かかったことになる。やはり、パターン・ライティングは時間がかかる。

今回は、新しくパターンの内容をつくっているというわけではないが、それでも、そのパターンの意味するところや表現の意図を深く理解し、それを踏まえて、英語らしい表現で書く必要がある。

そういうこだわりをもって取り組むと、ひとつのパターンあたり、たいてい1時間半はかかってしまう。苦戦したパターンのなかには、3時間かかったものもある。

パターン名についても見直し、必要なものについては新しいものを考えた。例えば、以下のようなパターン名の変更を考えている(左が新名称、右が旧名称)。

Right Way (← 目的へのアプローチ:旧 Appropriate Approach)
Fruit Farming (← 小さく生んで大きく育てる:旧 Start Small, Let it Grow)
Talking Thinker (← 「はなす」ことでわかる:旧 Release of Thought)
Tangible Determination (← 断固たる決意:旧 Firm Determination)
Good Asking (← 教わり上手になる:旧 Good Learner)
Manebu (← 「まねぶ」ことから:旧 Mimic Learning)
Frontier Finder (← フロンティアンテナ:旧 Frontier Antenna)
Field Diving (← フィールドに飛び込む:旧 Field Dive)

日本語のパターン名は、日本語がもつ独特の表現/音・韻にもとづいてつくられているので、そのまま英語に訳しても、英語でのパターン名として成り立たない。あきらかに不自然になってしまう。

また、日本語版冊子には英語パターン名も記載されているのであるが、当時の時間的制約のなかで決めたものにすぎず、完璧なものではない。今回ようやく、内容をより反映したパターン名にしたり、英語らしい言葉を選び直したりすることができた。

このパターン名の変更も、パターン本文の修正も、ビシっと決まる表現が見つかるまで、非常に息苦しい時間が続く。まさに産みの苦しみである。

5日間の活動のほとんどの時間がこの苦しい時間。そのなかに、すっきりする瞬間がほんの一瞬だけある。でも、すっきりしたら、すぐまた次の苦しみに移る。だから、ほとんどの時間は苦しんでいる時間だ。

何かを「つくる」というのは、そういうことなのだと思う。


なにはともあれ、5日間かけてすべてのパターンをレビューした。今日(土曜日ではあるが)からは、各自が書き直してきたパターンのレビューの2周目に入る。

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SFC特別研究プロジェクト(井庭 崇)「Creative Systems Lab(特別編):『学習パターン』英語版の制作」プロジェクトメンバー
(今回一緒にがんばっているメンバーは、井庭研の学部生と大学院生。下は学部1年生から上は修士2年生まで。このうち、日本語版の学習パターンの制作に関わったのは3人。)
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