IBALOG - Concept Walk 日本語版

新しい社会の捉え方を探して。井庭 崇のblogです。

井庭研究会B1(2011年春学期)シラバス

井庭崇研究会B1(月曜5限)

パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト
(魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」の探究)


【Important Dates】

2011年
1月13日(木) 5限 井庭研説明会
1月22日(土) エントリー〆切
1月27・28日(木・金) 面接
1月29日(土) 井庭研最終発表会(2010年度)


【目的・内容】

魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか? ――― 本研究会では、そのような「ことばの力」を探究し、実践知を「パターン・ランゲージ」として言語化することを目指します。

パターン・ランゲージとは、デザインの知(問題発見+問題解決の知)を記述するための方法です。パターン・ランゲージの要素である「パターン」には、どのような状況(Context)のときに、どのような問題(Problem)が生じやすく、それをどのように解決すればよいのか(Solution)が記述されます。このようなパターンには、対象となるデザイン領域における「よりよいカタチ」についての想像力をかきたて、人を動かす機能があります。

パターン・ランゲージの方法は、もともとは建築デザインの分野で提唱されたのですが、その後ソフトウェア・デザインの分野に応用され、成功を収めました。さらに、組織デザインなど、新しいデザイン領域にも応用され始めています。SFCでも「学び」のパターン・ランゲージ(学習パターン:Learning Patterns)が制作され、学内外で注目を集めています。本研究会では、このパターン・ランゲージの方法にもとづいて、新しい領域の実践知の記述に取り組みます。

2011年度春学期は、メンバー全員で「(広義の)プレゼンテーションのパターン・ランゲージ」を作成します(※)。人に何かを伝えるとき、伝える内容をどのように整理し、表現し、伝えるのか。そのようなプレゼンテーション・デザインの秘訣について考え、パターン・ランゲージとして記述するというプロジェクトに、メンバー全員で取り組みます。

パターン・ランゲージをつくるということは、「ことばの力」によるエンパワーメントを通じて、社会へコミットすること、未来へコミットすることを意味します。そのような新しい方法の開発・実践に挑戦する、「やる気」のあるメンバーを募集します!


※ 井庭研では、今後、「政策言語」(政策デザインのパターン・ランゲージ)、「集合知パターン」(オープン・コミュニティ運営のパターン・ランゲージ)、「ライティング・パターン」(文章執筆のパターン・ランゲージ)、「学習パターン【子ども版】」(子どもの学びのパターン・ランゲージ)等に取り組んでいきたいと考えています。これらのパターン・ランゲージの制作に興味がある人も、2011年春学期から参加してください。

Ilab1_2011s.jpg


【授業スケジュール】

ゼミは、月曜5限を予定しています。
毎週のゼミでは、メンバー全員でパターン・ランゲージの制作作業・レビュー等を行ないます。


【履修条件】

● プロジェクト活動によって付加価値のあるアウトプットを生み出す意志があること。
● プロジェクトに付随して必要となる、ゼミ時間外での個人作業・グループワーク(パターンの執筆/文献読解/レビュー等)にきちんと参加する意志があること。
● 知的コミュニティとしての研究会を、自分たちでつくっていく意志があること。


【その他の留意点】

● 本研究会では、参加者全員によるプロジェクト(プレゼンテーション・パターンの制作)を行ないます。個人研究はありません(卒業プロジェクトについては応相談)。
● ゼミの時間は延長することがあります。また、ゼミ後に議論・交流のための食事会を開催します。ゼミの時間の後には、ほかの予定を入れないようにしてください。
● 井庭研究会B2との同時履修や、他の研究会との同時履修も歓迎します。
● 履修希望者は、1月29日(土)に開催される井庭研最終発表会(2010年度)に参加してください。


【予定受け入れ人数】

10人程度


【エントリー課題】

本シラバスをしっかりと読んで内容を理解した上で、以下のエントリー情報を1月22日(土)までにメールで提出してください。

エントリーメールの提出先: ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp
メールのサブジェクト(件名): 井庭研究会B1 履修希望

以下の内容を書いた文書ファイル(WordもしくはPDFファイル)を、メールに添付してください。

井庭研究会B1 履修希望
(1) 氏名(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
(2) 本プロジェクトに参加する動機・意気込み・期待
(3) 好きな言葉(魅力的だと思う言葉)とその理由(挙げられるだけ挙げてください)
(4) 読書経験と、自分の人生・世界観を変えた本の紹介(複数可。フィクション/ノンフィクションは問わない)
(5) 持っているスキル/得意なこと(自然言語, 画像・映像編集, グラフィックス・デザイン, 音楽, プログラミング, その他)
(6) 来学期、並行して所属する予定の研究会
(7) これまでに所属した研究会
(8) これまでに履修した授業のなかで、お気に入りのもの(複数可)
(9) これまでに履修した担当教員(井庭)の授業
(10) その他の自己紹介(やっていること、興味があること、将来の方向性、自己アピールなど)

※ (2)や(4)や(10)では、図や写真を用いて構いません。

以上のエントリー情報にもとづき、面接を行ないます。


【評価方法】

日頃のプロジェクト活動における積極性・貢献度、および研究会関連の諸活動から総合的に評価します。


【関連科目】

12020:パターンランゲージ
30080:社会システム理論


【関連プロジェクト】

井庭研究会B2:新しいシステム理論にもとづく社会研究 (コミュニケーションの連鎖の分析とメディア構築)
● 大学院プロジェクト:インターリアリティ


【研究会ホームページ】

http://ilab.sfc.keio.ac.jp/


【問い合わせ・連絡先】

ilab-entry2011 [at] sfc.keio.ac.jp


【参考文献】

●『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー 他, 鹿島出版会, 1984)[ C. Alexander, S. Ishikawa, M. Silverstein, A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction, Oxford University Press, 1977 ]
●『時を超えた建設の道』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)[ C. Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979 ]
●『形の合成に関するノート』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1978)[ C. Alexander, Notes on the Synthesis of Form, Harvard University Press, 1964 ]
●『オレゴン大学の実験』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会,)[ C. Alexander, The Oregon Experiment, Oxford University Press, 1975 ]
●『パタンランゲージによる住宅の建設』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1991)[ C. Alexander, The Production of Houses, Oxford University Press, 1985 ]
●『まちづくりの新しい理論』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1989)[ C. Alexander, A New Theory of Urban Design, Oxford University Press, 1987 ]
● C. Alexander, The Nature of Order, Book 1: The Phenomenon of Life, Center for Environmental Structure, 2001
● C. Alexander, The Nature of Order, Book 2: The Process of Creating Life, Center for Environmental Structure, 2003

●『C・Alexanderと現代建築:C. Alexander and Contemporary Architecture』(イングリッド・F・キング, a+u, 1993)
●『クリストファー・アレグザンダー:建築の新しいパラダイムを求めて』(スティーブン・グラボー, 工作舎, 1989) [ S. Grabow, Christopher Alexander: The Search for a New Paradigm in Architecture, Routledge & Kegan Paul, 1983 ]
●『パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則』(江渡 浩一郎, 技術評論社, 2009)
● M. L. Manns, L. Rising, Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas, Addison-Wesley, 2004

●『社会システム理論』〈上〉 〈下〉(ニクラス・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995) [ N. Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996 ]
●『システム理論入門:ニクラス・ルーマン講義録〈1〉 』(ニクラス ルーマン, 新泉社 (2007)[ N. Luhmann, Introduction to Systems Theory, Polity, 2011]
●『暗黙知の次元』(マイケル・ポランニー, 筑摩書房, 2003)[ M. Polanyi, The Tacit Dimension, Reissue edition, University Of Chicago Press, 2009 (1966) ]
●『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
●『メタファー思考:意味と認識のしくみ』(瀬戸賢一, 講談社, 1995)
●『ハイコンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006) [ Daniel H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Trade, 2006 ]
●『シナリオ・プランニングの技法』(ピーター・シュワルツ, 東洋経済新報社, 2000)[ P. Schwartz, The Art of the Long View: Planning for the Future in an Uncertain World, Currency Doubleday, 1996 ]

●『ものがたりの余白:エンデが最後に話したこと』(ミヒャエル・エンデ, 岩波書店, 2009)
●『物語の役割』(小川洋子, 筑摩書房, 2007)
●『生きるとは、自分の物語をつくること』(小川 洋子, 河合 隼雄, 新潮社, 2008)
●『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』(河合 隼雄, 村上 春樹, 新潮社, 1998)
●『一億三千万人のための小説教室』(高橋 源一郎, 岩波書店, 2002)
●『出発点:1979~1996』(宮崎駿, スタジオジブリ, 1996)

●『Learning Patterns: A Pattern Language for Active Learners at SFC 2009』(学習パターンプロジェクト, 慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学学部, 2009)※ http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/
●「自生的秩序の形成のための《メディア》デザイン──パターン・ランゲージは何をどのように支援するのか?」(井庭 崇, 『10+1 web site』, 2009年9月号)※ http://tenplusone.inax.co.jp/monthly/2009/09/post-2.php
●「『コラボレーションによる学び』の場づくり:実践知の言語化による活動と学びの支援」(井庭 崇, 人工知能学会誌 24(1), 70-77, 2009) http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/papers/2009JSAI.pdf
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