井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

プレパタ作成物語 第3話(6月6日:ブレインストーミング)

ブレインストーミングとKJ法の練習も終わり、2011年6月6日のゼミでは、「プレゼンテーションで大切なこと」をテーマにしたブレインストーミング(以下、ブレスト)を行った。

この日は、ブレストを屋外でやることにした。教室にいるよりも外にいる方が気持ちよい季節だったからだ。そこで、SFC(湘南藤沢キャンパス)にある「鴨池」に集まり、芝生の上でブレストを始めた。

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発散思考は開放的な空間でやるのがよいと、SFCの同僚の中西さんの本『アイデアキャンプ:創造する時代の働き方』(中西 泰人, 岩嵜 博論, 佐藤 益大, NTT出版, 2011)にも書いてあった。同感だ。

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メンバーは全員、春休みの課題で、TED talk等から好きなプレゼンテーションを選び、それがどのように優れているのかを分析している。そんな経験も踏まえて、「よいプレゼンテーションを実現するには、何が不可欠か」ということを考えていった。

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僕らは「プレゼンテーション」というものを広く捉えることにした。パワーポイントを用いたプレゼンテーションだけでなく、ダンスや演劇、音楽の演奏なども含めて、広義のプレゼンテーション/パフォーマンスをイメージして、「大切」だと思うことや「こだわり」のポイントを挙げていった。

このような広義の定義にすることで、パワーポイント・プレゼンテーションの経験が少ないメンバー(彼らは学部生なので)にもいろいろな経験が蓄積されているし、最終的につくるパターン・ランゲージも広い領域をカバーできるようになるだろう。そう考えた。

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夕方になり、少し肌寒くなってきたので、場所を変えて続けることにした。今度は、大学院棟の2階のオープンスペース。ここは屋内ではあるが、開放的な空間なのだ。

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さらに、プレゼンテーションにおける「大切」な点や「こだわり」の点をあげていく。「新しく加わった後輩に伝えるとしたら、何を伝えるか」というイメージで、なるべく本質的に重要な要素を挙げていこうとした。

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今回のこのブレストの結果をもとにパターン・ランゲージがつくられるので、とにかくいろいろな側面から考え、たくさんの「大切」・「こだわり」を出していく。後半戦は、なかなか出にくくなり、苦しくなってくる。

そこで、屋上でしばしの休憩。夕日がきれいだった。新鮮な空気も吸って、頭をリフレッシュさせる。

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最後のもう一押し。「これで、すべて出し切った」というところまで、粘り強く出していく。陽が落ち、あたりも暗くなっきた。

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こうして、プレゼンテーション・パターンの素が大量に生み出された。

ゼミの後はやはり、おいしいものを食べに行って、おしゃべりをして、たくさん笑って、疲れた頭と身体を癒す。この日は、長後の中華料理「万里城」。

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