井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

春休みの課題2018:井庭研の基本文献を読む(再読する)

 井庭研では、以下の本で語った・書いたことをベースとして活動しています。春休み中に、以下の本を読んでおいてください。

  • 『パターン・ランゲージ: 創造的な未来をつくるための言語』 (井庭 崇 編著, 中埜 博, 江渡 浩一郎, 中西 泰人, 竹中 平蔵, 羽生田 栄一, 慶應義塾大学出版会, 2013)

  • 社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭 崇 編著, 宮台 真司, 熊坂 賢次, 公文 俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)

  • 『プロジェクト・デザイン・パターン:企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32』 (井庭 崇 , 梶原 文生, 翔泳社, 2016)の第1部


  • Iba1.jpg Iba2.jpg
    iba3.jpg

     すでに授業の課題として読んだことがある人も、井庭研に入るにあたり、より深く理解をするつもりで再読してください。継続生もパターン・ランゲージやスタイル・ランゲージ作成の経験の上で読むと、理解できる内容・レベルが変わってくるので、必ずもう一度再読してください。
     これらの本は、重要だと思った箇所に線を引き、「自分なりの書き込み」をしながら読むので、各自購入してください。どの本もSFC生協にあります(生協だと1割引です!)。これらの本は、それぞれ春の「パターンランゲージ」「創造システム理論」「創造社会論」の教科書でもあるので、その先行投資にもなります。

     
    ■レポートの作成と提出方法
    これらの本を読んで、発見的だったところ(「なるほどぉ!」「そういうことか!」と思ったところ)や感動したところ(「ここで言っていること、すごい・・・!」「めちゃくちゃワクワクする」など)を、そのページ数とともに引用し、それに自分の考えたこと・そこから発想したことなどを書き添えてください。
    3月31日までに、(3冊分合わせて)引用文を含めて6〜10枚程度のレポートにまとめ、PDF で、井庭研submit MLに提出してください。

    井庭研の基本文献を読む(再読する)のためのポイント

    読書のクリエイティブ・ランゲージ『Life with Reading』より

    今回の課題では、発見的だったところや感動したところを、引用文とともに、レポートにまとめるので、「なるほどぉ!」「そういうことか!」と思ったところや「ここで言っていること、すごい・・・!」「めちゃくちゃワクワクする」というところに、どんどん線を引きながら読んでいきましょう。思ったことを書き込んでおくのも、おすすめです。

    P_A2.jpg


    『社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』の第1章の宮台さんの話は、社会学や社会思想の本などをこれまで読んでない人には、難しいようです。そういう場合には、あまり細かい点につまづかないようにうまく「ラフに読む」ことで、がんばって第2章(熊坂対談)にたどり着いてください。

    P_A1.jpg


    今回の課題では、引用に加えて、「自分の考えたこと・そこから発想したことなど」を書き添えます。これは、小学校のときの感想文のような感想である必要はなく、書いてることから発想したことであれば、直接関係ないことへと飛躍して書いて構いません。「ここに書いてあることは、スタイル・ランゲージだと・・・」や「演劇をつくる話でいうと・・」など。

    C_A1.jpg


    僕の本は、本の構成や「細部へのこだわり」など、あちこちいろいろ工夫したりこだわったりして、作り込んでいます。そんなところも、見つけて楽しんでみてください。何か「こだわりの発見」をしたら、レポートにそれも書いておいてください。井庭研でのこれからの成果物の作成のときに、自分でもこだわってつくることにつながるかもしれません。

    F_A2.jpg


    春休みなので、遊んだり、バイトしたり、旅行にいったり、ゆっくりしたりするのも大切なこと。でも、ただ流れにまかせていると、3月末になって焦ったり間に合わなかったりする可能性もあります。そうならないためにも、うまく、読む時間と書く時間を予定に入れておくことが重要です。「本との先約」の日時を、スケジュール帳に書き込んで起きましょう。

    P_B1.jpg


    「リアリティ・プラス」シリーズの2冊(『パターン・ランゲージ』と『社会システム理論』)には、たくさん「本のなかのリンク」を埋め込んであります。つまり、他の本を紹介してあります。面白そうだと思ったものや、もっと知りたいと思ったものは、その本も手にいれて読んでみるといいでしょう。
    ↓次につづく

    P_C1.jpg


    課題文献から「本のなかのリンク」をたどって入手した本は、休み中に読めなくても、手元においておくと、のちに、ちょっと時間があるときに、ふと読むことができます。これから読みたい本も置いてある「自分の本棚」を充実させていくと、学びのチャンスが自然と得られます。

    P_C3.jpg


    『社会システム理論』の内容は、一見、パターン・ランゲージには関係なさそうに見えますが、井庭研で物事を考えるときの「考えの型」になっています。春プロで読む論文「パターン・ランゲージによる無我の創造のメカニズム:オートポイエーシスのシステム理論による理解」(井庭崇)などは、まさにそれを実践した好例です。ちょっと抽象的ですが、ぜひ慣れていってください。

    C_B3.jpg


    研究をする上で、知的な意味で、本を読むことは重要となります。また、僕らが取り組んでいるのは、「ことばをつくる」ということです。ぜひ、課題だからと嫌々やるのではなく、読書を知的に楽しみ、「本のある生活」を楽しみましょう!

    F_C3.jpg
    井庭研だより | - | -
    CATEGORIES
    NEW ENTRIES
    RECOMMEND
    ARCHIVES
    PROFILE
    OTHER