井庭研2023春の特別研究プロジェクト「パターン・ランゲージの思想と方法:総まとめ研究」
「パターン・ランゲージの思想と方法:総まとめ研究」
担当:井庭 崇(総合政策学部教授)
タイプ:特別研究プロジェクトB(2単位:2023年春学期に履修申告)
実施形態: オンライン
【実施日程一覧】
2023年の2〜3月に行います。以下の日程は(オンラインで)集まる日で、これらの集まりの前に、各自、指定原稿を読んでくる時間をしっかり取る必要があります。
2月 7日(火) 13:00-15:00
2月21日(火) 13:00〜18:00
2月24日(金) 13:00〜18:00
3月 3日(金) 13:00〜18:00
3月10日(金) 13:00〜18:00
3月17日(金) 13:00〜18:00
3月31日(金) 13:00〜15:15
【概要】
パターンランゲージは、創造実践の経験則・型を「パターン」という小さな単位にまとめ、体系化・言語化したものです。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、いきいきとした町や建物に繰り返し現れる関係性をパターンとして定義し、253個のパターンを抽出・記述しました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、現在でも広く活用されています。SFCでは、創造的な学びのための「ラーニング・パターン」や、創造的プレゼンテーションのための「プレゼンテーション・パターン」、創造的コラボレーションのための「コラボレーション・パターン」をはじめとして、教育、福祉、仕事、暮らし・人生などさまざまな領域でパターンランゲージが制作されてきました。
本特別研究プロジェクトでは、これまで15年ほどの間、井庭研究室で開発・洗練させてきたパターン・ランゲージの思想と方法をふりかえり、その内容を深く理解し、話し合い、今後の実践につなげることを目指します。パターン・ランゲージの考え方や作成方法、活用方法など、それぞれのトピックについて説明した重厚な資料を担当教員が用意するので、それを事前に読み込み、自らの経験と照らし合わせて点検したり、自分が実践するときのイメージをつかみます。参加メンバーで集まったときには、自らの経験や考えたことについて語り合ったり、疑問点やもっと知りたいことについて質問したり、思想や方法としてさらに明確にすべき点がないかについて議論したりします。
本特別研究プロジェクトは、井庭研究室に所属する学生以外の参加も歓迎しますが、パターン・ランゲージの思想と方法に強く関心を持つ人でなければ、モチベーションの維持も、内容・議論に着いていくのも困難になるので、注意してください。これまで断片的に扱ってきたパターン・ランゲージの思想と方法についての総まとめ研究を通じて、各自今後の実践に活かしてほしいと思います。
【参加条件】
これまで井庭研究会Aを履修した人と2023年度履修予定の人を中心に、パターン・ランゲージの作成に強く関心を持つ人も歓迎します。
担当教員と相談の上、履修志望理由を1月31日までに担当教員に提出(ilab-entry@sfc.keio.ac.jp)。
【評価方法】
出席、プロジェクトの活動と成果、話し合いへの貢献、最終レポートから総合的に評価する。
【授業スケジュール】
各回の予定は暫定的なものであり、全体として以下の内容はカバーしますが、順番等は変わる予定です。
2月7日(火) 13:00-15:00. イントロダクション
本特別研究プロジェクトの趣旨と進め方について説明し、これから最初に具体的に取り組むことについて理解します。
2月21日(火) 13:00〜18:00 パターン・ランゲージ概論
パターン・ランゲージについての概説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・ランゲージ作成プロセスは、大きく分けて、「パターン・マイニング」、「パターン・ライティング」、「パターン・シンボライジング」という3つのフェーズで構成されています。
2月24日(金) 13:00〜18:00 パターン・マイニング方法
パターン・マイニングについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・マイニングでは、パターンの内容になる経験談・経験則の情報を集め、その共通パターンをあぶり出し、全体の構造をつくった上で、「パターンの種」を特定します。パターン・マイニング・フェーズでは、経験者から対話のなかで経験談を掘り起こし引き出していく「マイニング・ダイアローグ」と、そこで得られた大量の情報から本質的なパターンを見出していく「クラスタリング」や「キーエレメントの抽出」、そして、その結果を用いて全体の体系をつくり、各パターンの役割を明確化する「体系化」という3つのステップがあります。この回では、それらの内容について具体的に検討します。
3月3日(金) 13:00〜18:00 パターン・ライティング方法
パターン・ライティングについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・ライティングでは、それぞれのパターンの種について、その本質を突き詰めていきながら、「状況」「問題」「フォース」「解決」「アクション」「結果」というパターン形式で書き、メンバーのなかで何度も確認・修正をして仕上げていきます。 パターン・ランゲージ作成の第二フェーズであるパターン・ラインティングでは、それぞれの「パターンの種」を、パターン形式で書き下していきます。パターン・ライティングでは、マイニングでつくった「パターンの種」を、文章で表現していきます。この段階で、このパターンの本当の「問題」は何かや「解決」の本質は何かということについて、さらに突き詰めて深めていきます。この回では、それらの内容について具体的に検討します。
3月10日(金) 13:00〜18:00 パターン・シンボライジング方法
パターン・シンボライジングについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・シンボライジングでは、パターンを象徴的に表すためのパターン名をつくったり、パターン・イラストを描いたりします。パターン・シンボライジングとは、パターンの内容的な記述に、それを象徴的に言い表す名前をつける「パターン・ネーミング」と、それを象徴的に見せるイラストを描く「パターン・イラストレーティング」を行います。これらの名前やイラストを考えるときにも、改めて、このパターンが伝えようとしている内容の本質はなんだろうか、ということを捉え直し、それをギュッと凝縮した表現に煎じ詰めていきます。これらのステップでつくられた成果も、メンバーで確かめ合いの対話を行い、洗練させていきます。この回では、それらの内容について具体的に検討します。
3月17日(金) 13:00〜18:00 パターン・ランゲージの仕上げ
パターン・ランゲージの仕上げについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。
3月31日(金) 13:00〜15:15 最終レポート
パターン・ランゲージの思想と方法についての自分なりのまとめのレポートを書きます。必要に応じて、話し合いや相談の機会を設けます。
担当:井庭 崇(総合政策学部教授)
タイプ:特別研究プロジェクトB(2単位:2023年春学期に履修申告)
実施形態: オンライン
【実施日程一覧】
2023年の2〜3月に行います。以下の日程は(オンラインで)集まる日で、これらの集まりの前に、各自、指定原稿を読んでくる時間をしっかり取る必要があります。
2月 7日(火) 13:00-15:00
2月21日(火) 13:00〜18:00
2月24日(金) 13:00〜18:00
3月 3日(金) 13:00〜18:00
3月10日(金) 13:00〜18:00
3月17日(金) 13:00〜18:00
3月31日(金) 13:00〜15:15
【概要】
パターンランゲージは、創造実践の経験則・型を「パターン」という小さな単位にまとめ、体系化・言語化したものです。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダーは、いきいきとした町や建物に繰り返し現れる関係性をパターンとして定義し、253個のパターンを抽出・記述しました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、現在でも広く活用されています。SFCでは、創造的な学びのための「ラーニング・パターン」や、創造的プレゼンテーションのための「プレゼンテーション・パターン」、創造的コラボレーションのための「コラボレーション・パターン」をはじめとして、教育、福祉、仕事、暮らし・人生などさまざまな領域でパターンランゲージが制作されてきました。
本特別研究プロジェクトでは、これまで15年ほどの間、井庭研究室で開発・洗練させてきたパターン・ランゲージの思想と方法をふりかえり、その内容を深く理解し、話し合い、今後の実践につなげることを目指します。パターン・ランゲージの考え方や作成方法、活用方法など、それぞれのトピックについて説明した重厚な資料を担当教員が用意するので、それを事前に読み込み、自らの経験と照らし合わせて点検したり、自分が実践するときのイメージをつかみます。参加メンバーで集まったときには、自らの経験や考えたことについて語り合ったり、疑問点やもっと知りたいことについて質問したり、思想や方法としてさらに明確にすべき点がないかについて議論したりします。
本特別研究プロジェクトは、井庭研究室に所属する学生以外の参加も歓迎しますが、パターン・ランゲージの思想と方法に強く関心を持つ人でなければ、モチベーションの維持も、内容・議論に着いていくのも困難になるので、注意してください。これまで断片的に扱ってきたパターン・ランゲージの思想と方法についての総まとめ研究を通じて、各自今後の実践に活かしてほしいと思います。
【参加条件】
これまで井庭研究会Aを履修した人と2023年度履修予定の人を中心に、パターン・ランゲージの作成に強く関心を持つ人も歓迎します。
担当教員と相談の上、履修志望理由を1月31日までに担当教員に提出(ilab-entry@sfc.keio.ac.jp)。
【評価方法】
出席、プロジェクトの活動と成果、話し合いへの貢献、最終レポートから総合的に評価する。
【授業スケジュール】
各回の予定は暫定的なものであり、全体として以下の内容はカバーしますが、順番等は変わる予定です。
2月7日(火) 13:00-15:00. イントロダクション
本特別研究プロジェクトの趣旨と進め方について説明し、これから最初に具体的に取り組むことについて理解します。
2月21日(火) 13:00〜18:00 パターン・ランゲージ概論
パターン・ランゲージについての概説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・ランゲージ作成プロセスは、大きく分けて、「パターン・マイニング」、「パターン・ライティング」、「パターン・シンボライジング」という3つのフェーズで構成されています。
2月24日(金) 13:00〜18:00 パターン・マイニング方法
パターン・マイニングについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・マイニングでは、パターンの内容になる経験談・経験則の情報を集め、その共通パターンをあぶり出し、全体の構造をつくった上で、「パターンの種」を特定します。パターン・マイニング・フェーズでは、経験者から対話のなかで経験談を掘り起こし引き出していく「マイニング・ダイアローグ」と、そこで得られた大量の情報から本質的なパターンを見出していく「クラスタリング」や「キーエレメントの抽出」、そして、その結果を用いて全体の体系をつくり、各パターンの役割を明確化する「体系化」という3つのステップがあります。この回では、それらの内容について具体的に検討します。
3月3日(金) 13:00〜18:00 パターン・ライティング方法
パターン・ライティングについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・ライティングでは、それぞれのパターンの種について、その本質を突き詰めていきながら、「状況」「問題」「フォース」「解決」「アクション」「結果」というパターン形式で書き、メンバーのなかで何度も確認・修正をして仕上げていきます。 パターン・ランゲージ作成の第二フェーズであるパターン・ラインティングでは、それぞれの「パターンの種」を、パターン形式で書き下していきます。パターン・ライティングでは、マイニングでつくった「パターンの種」を、文章で表現していきます。この段階で、このパターンの本当の「問題」は何かや「解決」の本質は何かということについて、さらに突き詰めて深めていきます。この回では、それらの内容について具体的に検討します。
3月10日(金) 13:00〜18:00 パターン・シンボライジング方法
パターン・シンボライジングについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。パターン・シンボライジングでは、パターンを象徴的に表すためのパターン名をつくったり、パターン・イラストを描いたりします。パターン・シンボライジングとは、パターンの内容的な記述に、それを象徴的に言い表す名前をつける「パターン・ネーミング」と、それを象徴的に見せるイラストを描く「パターン・イラストレーティング」を行います。これらの名前やイラストを考えるときにも、改めて、このパターンが伝えようとしている内容の本質はなんだろうか、ということを捉え直し、それをギュッと凝縮した表現に煎じ詰めていきます。これらのステップでつくられた成果も、メンバーで確かめ合いの対話を行い、洗練させていきます。この回では、それらの内容について具体的に検討します。
3月17日(金) 13:00〜18:00 パターン・ランゲージの仕上げ
パターン・ランゲージの仕上げについての解説を読み、内容についてディスカッションをし、理解を深めます。
3月31日(金) 13:00〜15:15 最終レポート
パターン・ランゲージの思想と方法についての自分なりのまとめのレポートを書きます。必要に応じて、話し合いや相談の機会を設けます。
井庭研だより | - | -