井庭崇のConcept Walk

新しい視点・新しい方法をつくる思索の旅

井庭研B1シラバス(2023春)「Natural & Creative Living Lab:ナチュラルにクリエイティブに生きることを支援する創造実践学研究」

IbaLabLogo.jpg井庭研B1シラバス(2023年度春学期)
「Natural & Creative Living Lab:ナチュラルにクリエイティブに生きることを支援する創造実践学研究」


■ 重要な情報

・連動している井庭研B2シラバス
2023年度より井庭研は、B型研究会×2の体制で連動して運営します。そのため、このB1シラバスだけでなく、B2シラバス「Natural & Creative Living Lab:研究プロジェクト実践」にも必ず目を通し、全体像を理解するようにしてください。

・新規エントリー〆切:4月初旬まで延長しました。定員になり次第、プロジェクトごとに募集を止めるので、早めにエントリーしてください。

追加募集状況の最新情報は、B2シラバスを見てください。

新規面接は、エントリーを受理したら、適宜オンライン(もしくは対面)で実施します。

・井庭研の雰囲気がわかる5分動画
“「ナチュラルにクリエイティブに生きる」ことを研究している井庭研の日々はこんな感じ!”

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■ Purpose - 新しい発想の学術研究を通じて、新たな視点、概念、方法、メディアを生み出し、人々がいきいきと生きる未来の実現に貢献する

井庭研では、「新しい発想の学術研究を通じて、新たな視点、概念、方法、メディアを開発し、人々がいきいきと生きる未来の実現に貢献する」ことを自らのPurpose(存在意義)としています。僕らは、既存の学問分野の枠や常識にとらわれない、新しい発想で学術研究を行い、現状の問題を解決し、これからの未来をよりよくする新たな視点、概念、方法、メディアを開発します。そして、多様なアクターと組みながら、それらの成果を広く世の中に普及させ、人々がいきいきと生きる未来の実現に貢献していきます。


■ Vision - ナチュラルにクリエイティブに生きる喜びのある「創造社会」

井庭研のVision(目指している未来)は、「ナチュラルにクリエイティブに生きる喜びのある『創造社会』」です。

僕(井庭)は、ここ100年の変化を、「消費社会」から「情報社会」、そして「創造社会」(Creative Society)という流れで見ることを提唱してきました。消費社会においては、人々は家電や車など、物やサービスを購入し享受することが生活・人生の豊かさだとされていました。情報社会に入って、コミュニケーションに関心の重心がシフトし、よいコミュニケーションや関係性を持つことが生活・人生の豊かさを象徴するようになりました。そして、現在すでに一部で始まりつつある創造社会では、人々が自分たちで自分たちの使う物や考え、方法、仕組み、社会、あり方・生き方をつくり、どのくらい自分たちで「つくる」ことに関わっているのかが生活・人生の豊かさになっていくと考えられます。

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そのような「つくる」時代に思いを馳せるとき、テクノロジーでがんじがらめになった人工的な未来ではなく、より自然と共生し、それぞれの人が人間らしく自然に生きている未来に僕は魅力を感じます。井庭研では、そのような「ナチュラルにクリエイティブに生きる」未来を目指し、「Natural」(自然な)と「Creative」(創造的)、そして、「Delightful」(喜びのある)が重なり合うような暮らし・人生を実現することの支援の実践研究に取り組んでいます。

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■ Mission - 素晴らしい質の実践に潜む原理の解明と、その発見にもとづく実践支援

井庭研のMission(使命)は、「素晴らしい質の実践に潜む原理の解明と、その発見にもとづく実践支援」です。

「ナチュラルにクリエイティブに生きる」ことは、どうしたら実現できるでしょうか? その問いに答えるには、暮らしや社会的な活動のそれぞれの実践領域ごとに考える必要があります。そこで、井庭研では、学び、仕事、子育て、介護、人生設計などのそれぞれの実践において、「ナチュラルにクリエイティブに生きる」ことの内実を明らかにし、それを主に「パターン・ランゲージ」というかたちで表現し、実践したい人たちに届け支援するという研究に取り組んでいます。

パターン・ランゲージは、実践における「コツ」を言語化します。コツというのは、語源的には「骨」と書きます。つまり、実践を内側から支える軸のようなものが、コツなのです。パターン・ランゲージが言語化するものは、次のようなコツです。

  ①その実践における「基本の型」

  ②例外的に成功している人(「ポジティブ・デビアンス」)たちのやり方

  ③工夫や試行錯誤によって得た「グッド・プラクティス」

これらのコツを共有できれば、今うまくできずに困っている人たちや、もっとよりよく実践したいと思う人たちの手助けをすることができます。「手助けをする」といっても、一人ひとりに現場で直接的に助けるというのではありません。コツを言語化したパターン・ランゲージを届けることで、その人が自分でできるようになるのを支援するのです。

その人の内側から作用するメディアを共有することで、「支援する人/される人」という関係を超えた、「ともに生きる」ということが可能になります。実際にそのように機能するパターン・ランゲージをつくるのは至難の業ですが、だからこそ井庭研では徹底的に時間と手間をかけて、つくり込んでいくのです。

様々な実践領域でパターン・ランゲージをつくり、またパターン・ランゲージをつくる人を支援することで、ありとあらゆる領域でパターン・ランゲージが実践を支援する状態をつくっていきます。そのように整備されたパターン・ランゲージは、創造社会における「ソフトな社会インフラ」となるでしょう。人々は、そのような「ソフトな社会インフラ」の支えの上で、創造的な実践を始めることの自由度が高まります。これが、井庭研の研究で行うことです。

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これまでに井庭研でつくったパターン・ランゲージのうち、書籍として出版されているものに、次のものがあります。実際に手にとって、読んでみてください。


井庭研では、創造実践の支援の方法として主にパターン・ランゲージの作成に取り組んでいますが、他にもワークショップや新しい方法・道具などをつくる研究、創造的なコミュニティの研究なども行っています。


■ Values - Goodを超えてGreatを目指し実現する / つくる力をしっかり身につける / 自分たちのコミュニティを自分たちで育てる

【Goodを超えてGreatを目指し実現する】

井庭研では、成果のクオリティにおいても、取り組みの度合いにおいても、「いいね」というGoodにとどまらず、「素晴らしい!」というGreatなレベルになるように本気の活動をしています。そこでは、日々、①人の気持ちを心から感じ、手を差し伸べる②本質を追究し、徹底的につくり込む③新しい方法で取り組み、可能性を広げるということを大切にしています。

まず、僕たちが取り組む研究で最も基盤となるのは、①人の気持ちを心から感じ、手を差し伸べる感受性と優しさです。困っている人、助けを求めている人、呼びかけ応答を求めている人に対して眼差しを向け、寄り添い、自分を差し出して尽くす ------ そういう気持ちと行動が不可欠です。井庭研で行われているパターン・ランゲージの作成は、困っている人たちやもっとよりよく生きたいと願う人たちを支援するために行われています。そのため、自己実現や自分の満足・快適を優先・中心に考える人は、井庭研には合わないということを強調しておきたいと思います。

次に、②本質を追究し、徹底的につくり込むための明晰さと粘り強さが大切になります。物事の本質は、簡単には見えません。いくつもの事例を見ながら、そこに共通する特徴をつかみ、その本質を突き詰めて考えていくことが求められます(現象学の哲学では、これを「本質観取」と言い、井庭研ではそのことについても研究しています)。そして、その本質を表す表現を磨いていき、本質を見事に表す魅力的な表現になるようにつくり込んでいきます。そのとき、一人よがりな視点に陥らないために、複数人で何度も何度も話し合い、確かめ合います。本格的な創造ではいつもそうですが、井庭研で取り組む創造も、地道でつらく面倒な作業の連続です(しかし、楽しさや喜びも混じっているので、単なる苦行ではありません)。そうやってつくり込んだものだけが、人々の心に響き、実際に機能する素晴らしい(Greatな)作品になるのです。

そして、③新しい方法で取り組み、可能性を広げるということも、井庭研で大切にしていることのひとつです。これまでに広く採用されてきた方法は、すでに多くの人々によって実行されてきたはずです。その結果、現在の課題や困難が残っているのですから、同じようなアプローチで取り組んでも、問題は解決・解消しないでしょう。そのような状況では、これまでにない新しいアプローチで取り組むことが重要になります。井庭研では、パターン・ランゲージをはじめ、従来とは異なる新しい方法で取り組むことで、問題を解決する道を切り拓くとともに、これまでにない選択肢の可能性を広げ、その面でも世の中に貢献しています。

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【つくる力をしっかり身につける】

井庭研では、新しい発想の学術研究を通じて、新たな視点、概念、方法、メディアを生み出していくための力を、各自がしっかり身につけることを大切にしています。そのために、④感じたことを捉え、そう感じた根拠を明らかにする⑤本をたくさん読み、思考と創造の土壌を豊かにする⑥日々パターン・ランゲージを活かし、実践を高め続けるようにしています。

まず、何かを考えるときやつくるときには、自分の心で ④感じたことを捉え、そう感じた根拠を明らかにするようにしています。これは、まず、頭で意識的に考える前に内で感じること・直観としてつかんでいることが大切であることを意味しています。しかし、それをただ主張するのでは、単なる印象論や主観的な誤りに陥る可能性があります。そこで、感じたことを踏まえて、「そう感じたのはなぜか」「何がそれを確からしいと自分に感じさせたのか」の根拠を解明し、それを言葉で説明できるようになることが大切です。例えば、パターンのイラストを考えているときに、A案の方がB案より良いと感じたのであれば、それはどの部分がどうよいからなのかの理由を突きとめ、他の人も「確かにそうだ」と納得し得るロジックとして明示する必要があります。このような(受動的に)感じたことの本質(構造)を観取する(把握する)ということは、現象学の哲学的方法であり、また、パターン・ランゲージの考案者である建築家クリストファー・アレグザンダーの考えと方法にも通じるものです。まず感じて、それから考える --- Feel First, Then Think(FFTT)。これは、井庭研のあらゆる活動において重視されています。

そして、井庭研では、⑤本をたくさん読み、思考と創造の土壌を豊かにすることを心がけ、日々実践しています。人は何かを考えるとき、素手でゼロから考えているのではなく、自分がすでに持っている概念装置(考え方のフレームワークや理論体系など)を駆使して考えています。そのため、よい概念装置をいろいろ持ち、それを使いこなせるようになることが重要となります。また、創造(creation)を可能にする想像力(imagination)は、さまざまな経験や知識が自分の無意識の「土壌」のなかに沈み、分解・熟成することで豊かになります。思想・哲学的な本や実践領域に関する本、創造的な人たちの暮らしや生き方にまつわる本などを読むことは、そのような自分の「土壌」を豊かにすることに直結します。このように、思考の面でも創造の面でも、読書のもたらす効用は絶大であり、それを活かさない手はありません。井庭研では、各自が自分でどんどん本を読んでいくことを強く推奨しています。

さらに、井庭研では、⑥日々パターン・ランゲージを活かし、実践を高め続けることも推奨されています。僕らはこれまで20年間で、いろいろな実践領域の2,400以上のパターンを書いてきました。それらは、もともとは誰かのためにつくられたものなのですが、その本質的な普遍性から、僕ら一人ひとりにももちろん有効なものたちです。学び、プレゼン、コラボレーション、対話、読書、マネジメント、ケア、教え方、スタートアップ、暮らし、生き方などなど、井庭研のメンバーも、それらのパターン・ランゲージを自分の実践に活かすとともに、それを共通言語として語り合い、高め合うことにフル活用しています。

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【自分たちのコミュニティを自分たちで育てる】

井庭研では、自分たちのコミュニティを自分たちで育てるということを大切にしています。担当教員の名前がついた「井庭研」ですので、担当教員(井庭)はもちろん一つの中心的な役割を担うわけですが、だからといって、他のメンバーが従属的にぶら下がるような構造では、創造的な場としては素晴らしい場になるはずはありません。一人ひとりが、自分のいるコミュニティを育てていく努力をし、命を吹き込むからこそ、そこはいきいきとした創造的な場になるのです。そのため、まずはそのコミュニティにある⑦機会・環境に感謝し、最大限に活かすこと、また、⑧先生・先輩からどんどん学び、小まめに助け返すこと、そして、⑨仲間とともに挑戦し、喜びを分かち合うことをし続けることが大切になります。

井庭研では、⑦機会・環境に感謝し、最大限に活かすことを、忘れずにいることを重視しています。今ある機会や環境は、誰も何もせずに当たり前に「ただある」ものではありません。それは、担当教員や過去の先輩たち、そして今いるメンバーの努力や貢献によって生み出され、「あるようになった」ものたちです。「当たり前」だと思ってしまうと、有り難さ(そこにあることの難しさ・希少さ)は感じられず、自分には関係ないもの・適度に流してよいものになってしまうでしょう。そうではなく、そのような機会や環境をもたらしてくれた人たちに感謝することを忘れず、それを最大限活かして自分たちの力に変えることが大切です。

井庭研では、⑧先生・先輩からどんどん学び、小まめに助け返すことも大切にしています。人は経験を積むこと・知識を得ることで、できることが増えていき、その水準も高度になっていきます。そんな熟達した”すごい”人たちも、最初からそうだったわけではありません。ここで日々活動を続けるうちに、また個人的な努力の末に、できるようになったのです。先生や先輩がこれまで何を(どのような努力・経験を)してきて、今何をしているのか(実践・習慣)を聞き、自分の成長に活かすということは、自分を大きく高める契機となります。そして、先生や先輩が高いレベルで挑戦していることを手伝い、応援することで、いまの自分のレベルでは体験できないような、より高度なレベルでの実践経験を垣間見て体験できるようになります。そこで、経験や力の差のある先生や先輩たちから一方的に学びを得るだけでなく、その人たちを「助け返す」ことも、双方にとって重要な意味を持ちます。一気に大きく貢献というのは難しいので、日頃から、「小まめに助け返す」ことがポイントです。

井庭研では、日頃から、⑨仲間とともに挑戦し、喜びを分かち合うことを大切にし、味わっています。一人で行う挑戦では、自分の限界が活動の限界になってしまい、なかなか大きく飛ぶことはできません。そこで、研究会のメンバーや学内外の関係者の仲間とともに、得意を持ち寄り、励まし合い、高め合いながら、普通では実現不可能なレベルまで飛躍します。そして、地道で苦しく忍耐のいる作業の末、Greatな高みに到達したときの大きな喜びを、仲間とともに分かち合います。ナチュラルにクリエイティブに生きる喜びのある人生とはそのようなものであると考え、まさにそれを井庭研のなかでも実践・実現しているのです。

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■ 「創造実践学」という新しい学問領域での実践研究

井庭研で取り組んでいる研究は、既存の学問分野には収まらないものです。僕は、自分たちが取り組んでいる新しい学問にはまだ名前がないので、それを「創造実践学」(Studies on Creative Practice)と名づけました。創造(creation)の実践について、そして創造的(creative)な実践について研究する学問分野、それが「創造実践学」です。

創造実践学の主力となる方法が、パターン・ランゲージです。それぞれの領域での創造的なよい実践を研究し、それを言語化します。そして、それを用いて、人々の支援をしていきます。このように、創造実践学は、現在の問題や課題を解決する実学的な学問なのです。しかし、それだけにとどまりません。パターン・ランゲージをつくるということは、これからの社会の「ソフトな社会インフラ」を築くことだと言えるので、未来をつくる未来志向の営みでもあるのです。

井庭研では、創造実践学の思想と方法をひとまず「ひと通りマスター」する修士課程(master course)や、それぞれの関心領域で「社会を治癒するドクター」になる博士課程(doctor course)に進学し、高度な技術とマインドを育んでいくことを推奨しており、実際に多くの人がその道に進み、日々がんばっています。

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■ 開かれた物語としてのパターン・ランゲージ

国内外でいろいろな分野の人たちによってつくられているパターン・ランゲージのなかでも、井庭研のパターン・ランゲージに特に特徴的な点があります。それは、僕たちが、パターン・ランゲージを、一つの「物語」のようにつくり込んでいるということです。もう少し限定して言うと、主人公を特定しない「開かれた物語」としてつくっているのです。

僕らがパターン・ランゲージをつくるときには、個別具体的な人物としては設定しませんが、「その実践をする人」という匿名の主人公を想像し、その人がある状況において問題に直面したり解決の行動をしたりするという「物語」を立ち上げます。そうすることで、読み手は、ひとつの物語のようにそれを読むことができるとともに、自分の物語として読むことができるようになります。

つまり、パターン・ランゲージを、単に現象を説明する説明的記述ではなく、読み手が「自分の状況に当てはまる」と思うこと、そして、そこで推奨されていることを魅力的だと思い、実際にやってみようと思うものになるような表現としてつくり込んでいるのです。

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僕は、これは、J-POPのようなポピュラー音楽の歌詞をつくることに似ていると思っています。聴き手が「自分の状況に当てはまる」と思い、そこで歌われていることを魅力的だと思い、自分の歌として口ずさんだり、カラオケで歌ったり ------- そういう歌の歌詞のようなものだと思うのです。

実際、作詞を手掛けている人たちが、歌づくりで語っていることは、パターン・ランゲージの作成と共通すると感じることが多々あります。AメロやBメロでその状況における悩みや迷いが歌われ、そして、サビでは。その状況を受け止め、乗り越えていくためのポジティブなメッセージが提示されます。聴き手は、その歌を聴き、歌詞を受け取るなかで、元気をもらったり、勇気づけられたり、世界をポジティブに捉えることができるようになります。

パターン・ランゲージも、ある状況における問題から始まり、それを乗り越えていく方法が示されます。それは、読み手が実感をともなって内側から「自分のことだ」「自分の近未来だ」と思えるように書かれるのです。パターン・ランゲージは、歌の場合とは異なり、音楽が持つ力を借りることはできません。しかしながら、うまくつくれば、読み手のペースで読み、自分のものとして内側からその人を温めるようなものになります。

実際、僕らがつくったパターン・ランゲージの読み手から、しばしば、「背中を押してくれました」「元気をもらっています」「心の支えになっています」「お守りのような存在です」「これがあったから、なんとかやってこれました」という声をもらいます。そういう声を聴くたびに、まるで心から共感する大好きな「歌」のような存在だな、と思うのです。僕らのつくった、開かれた物語としてのパターン・ランゲージが、誰かの人生をあたためる。そんな素敵な営みだなぁと、僕はいつも感じています。


■ 現役メンバーから見た井庭研についてと、興味をもってくれている人へのメッセージ

今回のシラバスをつくるあたり、現役メンバーたちから、井庭研について、また、井庭研に興味をもってくれている人へのメッセージを書いてもらいました。18人で計4,000字のメッセージが集まったのですが、すべてを載せると長くなり、またそれらには重なりも多いので、いくつかピックアップして紹介することにします(全員が書いてくれたことのまとめは、この後にあります)。

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  • 「私にとって井庭研は生活を豊かにする学びと、自分をもっと成長させたいと思える目標が得られる場所です。井庭研に所属していることが自信にもなり、つらいこともメンバーに助けてもらいながら乗り越えようと頑張ることができます。他の授業とのつながりを常に感じることができるような幅広い学びがあり、私は学ぶということへの取り組み方から教えてもらいました。1年生の私にも、一緒に研究する仲間として接してくれる先生と先輩方に出会えたことにとても感謝しています。学びに妥協しない研究会だけど、研究するだけではない、なんでも全力で取り組むことのできる場所です。」(1年生)

  • 「常に「楽しい!」と感じながら研究できる場です。この楽しさは、議論・研究する内容が面白いことはもちろん、一緒にそれを面白がる仲間がいるからではないかと思います。何を深めたいのか?何を面白いと感じるのか?井庭研に入る前はぼんやりとしていたのですが、日々文献をあさったり仲間と話したりすることで、じわじわとその解像度が上がっていく感覚が今の充実感につながっている気がします。」(3年生)

  • 「何かを仲間とつくり込む楽しさ、面白さを実感できるのも魅力のひとつではないかと思います。例えば今年のORF(Open Research Forum)では、展示の空間やポスター内容、衣装などを全員でつくりました。こんなふうに、みんなが作り手として活躍する研究会でもあります。井庭研、気づけば私の大好きな学びの場です!」(3年生)

  • 「井庭研は、私が今まで出会ってきた中で一番熱心で、ストイックで、高尚な集団だと日々感じています。尊敬できる先生、先輩、同期、後輩とたくさんの時間を共にしながら、お互いを刺激しあい、頼りあい、学びを深めていくことが出来る井庭研に、心から感謝しています。井庭研に入って早一年、井庭研の活動や仲間たちが私の日常に溶け込んで、気づけば本当にかけがえのないものになっていました。SFCでしか出来ないことをしたい方に、仲間たちと学びに全力でうちこみたい方におすすめです!」(3年生)

  • 「井庭研は、とても楽しく気軽に先輩や先生に相談できたり、それぞれが持つ強みをお互いに出し合って、支え合いながら活動しています。自分自身の成長を感じられるとともに、新しい観点や価値観、考え方などが自分の視野を広くし、視座を高めてくれる「SFCらしい」研究会だと思います。何か自分の中で実践したいものがある人や、新しい気づきや学びを得たい人におすすめです。」(3年生)

  • 「研究も全力、学ぶことも全力、行事も全力。そんな中でも遊び心は忘れない、そんな研究会です。プロジェクト活動も含めてどっぷりと浸かることが多いため、毎回たくさんの知識や情報を浴びて、学びの多い場です。違う興味分野を持っている人たちが集まるからこそそれぞれに刺激し合って、新たな価値観や世界とつながっていくこともあります。既存の学問領域に縛られず、少し違う視点から社会に一石を投じることができる研究ができるのも、井庭研だからこそです!」(4年生)

  • 「井庭研は本当に多様で面白いメンバーがばかりで、日々たくさんの刺激を受けることができます。研究として取り組む分野や内容はさまざまですが、井庭研のヴィジョンである「ナチュラルにクリエイティブに生きる未来」を一緒につくっていく仲間です。所属するプロジェクトが違ったり、春学期からは個人研究で取り組む人もいると思いますが、学びの共同体として一緒に高めあえるメンバーにぜひ来てほしいなと思っています!」(修士1年生)

  • 他の人も含めて、今回みんながどんなことを書いてくれたのかがわかるように、テキスト解析し、ワードクラウドで表現してみました。ここに登場している言葉たちは、井庭研の雰囲気を実によく表していると思います。

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    ユーザーローカルAIテキストマイニングによる分析


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    ■ 2023年度からの井庭研の全体像と仕組み

    2023年度から、井庭研は新しい体制に移ります。2022年度までのA型研究会のときとは異なり、B型研究会×2というかたちで開講されます。

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    B1研究会は、井庭研のすべての土台(Foundation)になるもので、全員が参加するものです。木曜5限に開講されます(必要に応じて延長して行います)。これは、全体ミーティングであり、文献輪読や運営上の話し合いなどを行います。また、各自が取り組んでいる研究の発表やそれに対する議論なども行います。

    井庭研に所属するメンバーは、その学期に実施される「プロジェクト」のどれか一つに参加して研究を行うか、「個人研究」を行います。「プロジェクト」と「個人研究」の両方を行うことも可能です。

    「プロジェクト」では、経験を積んだメンバーがリーダーとなり、研究方法や知識の伝授をしながら、プロジェクトで掲げているテーマの研究に複数人で取り組みます。プロジェクトに参加する場合は、全員、水曜日の午後(3〜6限)に集まり、まとまった時間を確保して、しっかり活動します(水曜日のプロジェクト活動は井庭研B2として行うので、そちらも履修するようにしてください。時間割上は水曜6限扱いとなっています)。

    これに対し、「個人研究」では、各自の問題意識に基づき、自分で研究テーマも方法も考えて、取り組んでいきます。すべてが本人に委ねられているので自由度は高いですが、その分、自分で主体的に調べ、考え、研究として成り立たせる必要があります。その意味で、井庭研でのプロジェクト経験や、他の研究会での研究経験がなければ、実際問題として難しいでしょう。

    新規メンバーは、まずはプロジェクトに入ることを強く推奨します。いきなり一人で個人研究をするよりも、プロジェクトに入る方が、研究の進め方や具体的なやり方を教えてもらえるとともに、活動のなかで学び合ったり、刺激し合ったり、喜びを分かち合ったりできるからです。まずは、B2シラバスにあるプロジェクトのラインナップを見て、自分の興味に合うプロジェクトを探してみてください。

    4年生の卒業プロジェクト(卒プロ)も、個人研究と同様に、研究会の時間に発表や議論を行います。


    ■ 履修上の注意・留意事項

  • 1年生・2年生のうちからの参加を強く推奨します。長く一緒に研究・活動して経験を積み重ねることで、理解が深まり力がつくので、その後、より活躍できるようになります。そのため、井庭研では早い時期からの履修・参加を強く推奨しています。

  • 3年生後半や4年生からの受け入れは、特別な理由がある場合を除いて原則として行っていません。卒業プロジェクトの段階になって焦って研究会に入ろうとすることのないように、しっかりと計画的に考えて、早い段階から入るようにしてください。

  • GIGA生や海外経験のある人、留学生を歓迎しています。井庭研では、日本語での成果をつくるとともに、英語で論文を書いて国際学会で発表したり、海外の大学やカンファレンスでワークショップを実施したりしています。日本語以外の言語を扱えることは、活躍・貢献のチャンスが大きく高まります。ぜひ、力を貸してください。

  • 井庭研メンバーは、原則として全員B1を履修する方針ですが、他の研究会(A型)に所属しながら井庭研B2のプロジェクトに参加・履修したい場合など、特殊な事情がある場合には、事前に相談するようにしてください(説明会の際、もしくは、ilab-entry@sfc.keio.ac.jpまでメールにて)。


    ■ 研究会の時間の計画

    #1 イントロダクション
    メンバーの自己紹介と、研究会のPurpose、Vision、Mission、Valuesについて確認し、語り合います。

    #2 方法ゼミ-1(研究について)
    研究の考え方についての本を読んできて、その内容を踏まえて話し合います。
    • 『創造的論文の書き方』 (伊丹敬之, 有斐閣, 2001)の指定箇所
    • 『基礎からわかる 論文の書き方』(小熊英二, 講談社, 2022)の指定箇所

    #3 研究計画発表-1
    それぞれのプロジェクトや個人研究の研究計画を発表し、よりよくなるための議論をします。

    #4 研究計画発表-2
    それぞれのプロジェクトや個人研究の研究計画を発表し、よりよくなるための議論をします。

    #5 展望ゼミ-1
    ナチュラルにクリエイティブに生きることに関連する本を読んできて、その内容を踏まえて話し合います。

    #6 研究中間発表-1
    それぞれのプロジェクトや個人研究の中間段階での進捗状況・成果を発表し、よりよくなるための議論をします。

    #7 研究中間発表-2
    それぞれのプロジェクトや個人研究の中間段階での進捗状況・成果を発表し、よりよくなるための議論をします。

    #8 方法ゼミ-2(論文執筆について)
    論文執筆についての本を読んできて、その内容を踏まえて話し合います。
    • 『創造的論文の書き方』 (伊丹敬之, 有斐閣, 2001)の指定箇所
    • 『基礎からわかる 論文の書き方』(小熊英二, 講談社, 2022)の指定箇所

    #9 方法ゼミ-3(論文執筆パターン)
    各自、論文初稿を書いてきた上で、論文誌筆のコツをまとめたアカデミック・ライティング・パターンを用いて改善を検討します。

    #10 展望ゼミ-2
    ナチュラルにクリエイティブに生きることに関連する本を読んできて、その内容を踏まえて話し合います。

    #11 方法ゼミ-4(論文の仕上げについて)
    論文執筆についての本を読んできて、その内容を踏まえて、論文の仕上げについて話し合います。。
    • 『創造的論文の書き方』 (伊丹敬之, 有斐閣, 2001)の指定箇所
    • 『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, ダイヤモンド社, 1999)の指定箇所

    #12 研究・論文相談会
    研究や論文の相談会を開きます。

    #13 ライターズ・ワークショップ-1
    ライターズ・ワークショップのスタイルで、論文がよりよくなるための話し合いをします。

    #14 ライターズ・ワークショップ-2
    ライターズ・ワークショップのスタイルで、論文がよりよくなるための話し合いをします。

    #15 研究成果発表
    それぞれのプロジェクトや個人研究の最終成果を発表し、質疑応答します。


    ■ 評価の方法

    研究会の成績評価は、日頃の研究・実践活動、発表、論文、議論・話し合いでの貢献、成長の観点等から総合的に評価します。


    ■ エントリー方法

    【新規エントリー】

    井庭研に新規でエントリーする人は、このシラバスをよく読んだ上で、期日までに、[1] 新規エントリーシート[2] 文献課題を、それぞれ別々のPDFファイルで用意し提出してください(ファイル名に自分の名前を入れるようにしてください)。新規メンバーはプロジェクトに入ることを強く推奨しますが、すでに別の研究会に入っている/これまでに研究経験があるなど、個人研究の遂行能力がありそれを希望する場合には、[3] 研究計画も提出してください。

    新規エントリー〆切:3月31日まで延長しました。定員になり次第、プロジェクトごとに募集を止めるので、早めにエントリーしてください。

    追加募集状況の最新情報は、http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/sb/log/eid613.html を見てください。

    新規面接は、エントリーを受理したら、適宜オンライン(もしくは対面)で実施します。


    [1] 新規エントリーシート

    井庭研(2023春)新規エントリー

    1. 名前(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名, 顔写真 (写真はスナップ写真等で構いません)
    2. 自己紹介と日頃の興味・関心(イメージしやすいように、適宜、写真などを入れてください)
    3. 井庭研への志望理由、および、この研究会シラバスを読んで、強く惹かれたところや共感・共鳴したところと、その理由・考えたこと
    4. 履修:「B1のみ」か「B1とB2」か
    5. 参加したいプロジェクト(複数ある場合は、第一希望など、明示してください)
    個人研究を希望する場合には、研究タイトルを書いてください。
    6. 持っているスキル/得意なこと(グラフィックス・デザイン, 映像編集, 外国語, プログラミング, 音楽, その他)
    7. これまでに履修した井庭担当の授業(あれば)
    8. これまでに履修した授業のなかでお気に入りのもの、所属した研究会など(複数可)
    9. 並行して所属する予定の研究会(あれば)
    10. 補足(その他、何か連絡・相談があれば)


    [2] 文献課題
    井庭研での創造・研究に直球で関係がある以下の本のうち、1冊以上読んでみて、自分にとって面白いと感じたところについて、それがどこかということと、どのように面白いと感じたのかを書いてください(A4で1〜3ページ程度)。僕の授業の文献宿題で読んだ人も、改めてざっと読み直してみてください。



    [3] 研究計画(最初の学期から個人研究を行いたい場合のみ)
    個人研究として、どのようなテーマの研究をどのように行うのかの研究計画を書いてください(A4で2〜5ページ程度)。以下の要素を含めてください。

  • 研究タイトル(その研究を端的に象徴的に表す主題・副題)
  • 研究概要(その研究のエッセンスを数行でまとめるアブストラクト)
  • 研究背景(その研究が重要である背景や研究等の歴史、自分が取り組む個人的な経緯など)
  • 研究方法(どのような方法で研究に取り組むのか)
  • 遂行スケジュール(研究の進行、また、具体的に何月に何をする予定か)
  • 期待される成果(成果のイメージと、その学術的意義と社会的価値)
  • 参考文献(研究に関係する書籍・論文等のリスト)


  • なお、井庭研の新規面接は、担当教員だけでなく現役メンバーも一緒に参加して実施するため、エントリー時の提出物はメンバーも閲覧します。その点、あらかじめお知らせしておきます。


    【継続エントリー】

    これまでに井庭研に所属していたメンバーは、このシラバスをよく読んだ上で、期日までに、[I] 継続エントリーシートをPDFファイルで準備し提出してください(ファイル名に自分の名前(本名)を入れるようにしてください)。個人研究を希望する場合、もしくは、B2プロジェクトのリーダーをする場合は、[II] 研究計画も提出してください。

    継続エントリー〆切:1月20日(金)23:59
    継続エントリー課題の提出先:https://forms.gle/v7S36TLiEs36bppA7
    継続面談を1〜3月に、対面もしくはオンラインで実施予定です。

    [I] 継続エントリーシート

    井庭研(2023春)継続エントリー
    1. 名前(ふりがな), 学部, 学年, 学籍番号, ログイン名
    2. 井庭研のPurpose、Vision、Missionに照らした自分のこれまでのふりかえりと、これからについて
    3. 井庭研のValues ①〜⑨のそれぞれの観点での自分のこれまでのふりかえりと、これからについて
    4. 履修:「B1のみ」か「B1とB2」か
    5. 参加したいプロジェクト(もしくは、リーダーとなるプロジェクト)
    個人研究を希望する場合には、研究タイトルを書いてください。
    6. 補足(その他、何か連絡・相談があれば)

    [II] 研究計画(来学期、個人研究を行いたい場合、もしくは、B2プロジェクトのリーダーをする場合)
    個人研究やプロジェクトとして、どのようなテーマの研究をどのように行うのかの研究計画を書いてください(A4で2〜5ページ程度)。以下の要素を含めてください。

  • 研究タイトル(その研究を端的に象徴的に表す主題・副題)
  • 研究概要(その研究のエッセンスを数行でまとめるアブストラクト)
  • 研究背景(その研究が重要である背景や研究等の歴史、自分が取り組む個人的な経緯など)
  • 研究方法(どのような方法で研究に取り組むのか)
  • 遂行スケジュール(研究の進行、また、具体的に何月に何をする予定か)
  • 期待される成果(成果のイメージと、その学術的意義と社会的価値)
  • 参考文献(研究に関係する書籍・論文等のリスト)


  • ■ 重要文献

    井庭研の研究の背景や基本知識を知るために重要な本には、以下のものがあります。特に最初の3つはとても重要なので、早めに読んでもらえればと思います。



    • 「新しい方法、新しい学問、そして、未来をつくる:創造実践学の創造」(井庭崇, 『総合政策学をひらく:総合政策学の方法論的展開』 , 清水唯一朗, 桑原武夫 編, 慶應義塾大学出版会, 2023)
    • 「創造社会における創造の美:クリストファー・アレグザンダーと柳宗悦を手がかりとして」(井庭崇, 『モノノメ 創刊号』, 宇野常寛責任編集, PLANETS/第二次惑星開発委員会, 2021)
    • 『コロナの時代の暮らしのヒント』(井庭崇, 晶文社, 2020)


    • 『時を超えた建設の道』 (クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1993)/ Christopher Alexander, The Timeless Way of Building, Oxford University Press, 1979
    • 『パタン・ランゲージ:環境設計の手引』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 1984) / Christopher Alexander, Sara Ishikawa, and Murray Silverstein, A Pattern Language: Towns, Buildings, Construction, Oxford University Press, 1977
    • 『ザ・ネイチャー・オブ・オーダー:建築の美学と世界の本質 ― 生命の現象』(クリストファー・アレグザンダー, 鹿島出版会, 2013)/ Christopher Alexander, The Nature of Order, BOOK ONE: The Phenomenon of Life, The Center for Environmental Structure, 2002
    • 『パタン・ランゲージによる住宅の生産』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 2013)/ Christopher Alexander with Howard Davis, Julio Martinez, Don Corner, The Production of Houses, Oxford University Press, 1985
    • 『オレゴン大学の実験』(クリストファー・アレグザンダー他, 鹿島出版会, 1977)/ Christopher Alexander, Murray Silverstein, Shlomo Angel, Sara Ishikawa, Denny Abrams, The Oregon Experiment, Oxford University Press, 1975
    • 『Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン』(Mary Lynn Manns, Linda Rising, 丸善出版, 2014)/ Mary Lynn Manns, Linda Rising, Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas, Addison-Wesley, 2004


    • 『虫眼とアニ眼』(養老孟司, 宮崎駿, 新潮社, 2008)
    • 『「都市主義」の限界』(養老孟司, 中央公論新社, 2002)
    • 『惑星の風景:中沢新一対談集』(中沢新一ほか, 青土社, 2014)
    • 『腸と森の「土」を育てる:微生物が健康にする人と環境』(桐村 里紗, 光文社, 2021)
    • 『農で輝く!:ホームレスや引きこもりが人生を取り戻す奇跡の農園』(小島希世子, 河出書房新社, 2019)
    • 『FAMILY GYPSY:家族で世界一周しながら綴った旅ノート』(高橋歩, A-Works, 2013)
    • 『民藝とは何か』(柳宗悦, 講談社, 2006)
    • 『民藝のインティマシー:「いとおしさ」をデザインする』(鞍田崇, 明治大学出版会, 2015)


    • 『創造性とは何か』 (川喜田二郎, 詳伝社, 2010)
    • 『アブダクション:仮説と発見の論理』(米盛裕二, 勁草書房, 2007)
    • 『子どもの想像力と創造』(ヴィゴツキー, 新訳版, 新読書社, 2002)/ Vygotsky, L.S. (2004) “Imagination and Creativity in Childhood,” Journal of Russian and East European Psychology, vol.42, no.1, January–February 2004, pp.7–97
    • 『感動をつくれますか?』 (久石譲, 角川書店, 2006)
    • 『職業としての小説家』(村上春樹, 新潮社, 2015)/ Haruki Murakami, Novelist as a Vocation, Knopf,2022
    • 『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです:村上春樹インタビュー集 1997-2011』 (村上春樹, 文藝春秋, 2011)
    • 『書くことについて』 (スティーヴン・キング, 小学館, 2013)/ Stephen King, On Writing: A Memoir of the Craft, Scribner, 2000
    • 『出発点1979〜1996』(宮崎駿, 徳間書店, 1996) / Hayao Miyazaki, Starting Point: 1979-1996, VIZ Media, 2006
    • 『言葉で世界を変えよう:万葉集から現代俳句へ』(茂木健一郎, 黛まどか, 東京書籍, 2010)・
    • 『ものがたりの余白:エンデが最後に話したこと』(ミヒャエル・エンデ, 岩波書店, 2009)
    • 『物語の役割』(小川洋子, 筑摩書房, 2007)
    • 『生きるとは、自分の物語をつくること』(小川洋子, 河合隼雄, 新潮社, 2011)


    • 『イメージの心理学』(河合隼雄, 青土社, 1991)
    • 『声の文化と文字の文化』(ウォルター・J.オング,藤原書店,1991)/ Walter J. Ong, Orality and Literacy, 2nd Edition, Routledge, 2002
    • 『天才たちの日課:クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(メイソン・カリー, フィルムアート社, 2014)/ Mason Currey, Daily Rituals: How Great Minds Make Time, Find Inspiration, and Get to Work, Picador, 2020
    • 『ザ・パターン・シーカー:自閉症がいかに人類の発明を促したか』(サイモン・バロン=コーエン, 化学同人, 2022)/ Simon Baron-Cohen, The Pattern Seekers: How Autism Drives Human Invention, Basic Books, 2023
    • 『ぼくたちは習慣で、できている。』(佐々木典士, 増補版, 筑摩書房, 2022)/ Fumio Sasaki, Hello, Habits: A Minimalist's Guide to a Better Life, W W Norton & Co Inc, 2021
    • 『凡才の集団は孤高の天才に勝る:「グループ・ジーニアス」が生み出すものすごいアイデア』(キース・ソーヤー, ダイヤモンド社, 2009)/ Keith Sawyer, Group Genius: The Creative Power of Collaboration, 2nd edition, Basic Books, 2017
    • 『偉大なアイディアの生まれた場所:シンキング・プレイス』(ジャック・フレミング, キャロライン・フレミング, 清流出版, 2011)/ Carolyn and Jack Fleming, Thinking Places: Where Great Ideas Were Born, Trafford, 2008


    • 『経験と教育』(ジョン・デューイ, 講談社, 2004)/ John Dewey, Experience And Education, Free Press, Reprint, 1997
    • 『未来を創るこころ』(石川忠雄, 慶應義塾大学出版会, 1998)
    • 『経験のための戦い:情報の生態学から社会哲学へ』(エドワード・S. リード, 新曜社, 2010) / Edward S. Reed, The Necessity of Experience, Yale University Press, 1996
    • 『芸術の中動態:受容/制作の基層』(森田亜紀, 萌書房, 2013)
    • 『中動態の世界:意志と責任の考古学』(國分功一郎, 医学書院, 2017)


    • 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?:経営における「アート」と「サイエンス」』(山口周, 光文社, 2017)
    • 『世界観をつくる:「感性×知性」の仕事術』(水野学, 山口周, 朝日新聞出版, 2020)
    • 『「仕事ができる」とはどういうことか?』(楠木建, 山口周, 宝島社, 2021)
    • 『ハイ・コンセプト:「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク, 三笠書房, 2006)/ Daniel H. Pink, A Whole New Mind: Why Right-Brainers Will Rule the Future, Riverhead Books, Reprint, Updated, 2006
    • 『突破するデザイン:あふれるビジョンから最高のヒットをつくる』(ロベルト・ベルガンティ, 日経BP, 2017)/ Roberto Verganti, Overcrowded: Designing Meaningful Products in a World Awash with Ideas, The MIT Press, 2017


    • 『社会システム理論:不透明な社会を捉える知の技法』(井庭崇 編著, 宮台真司, 熊坂賢次, 公文俊平, 慶應義塾大学出版会, 2011)
    • 『社会システム(上) (下):或る普遍的理論の要綱』(ニクラス・ルーマン, 勁草書房, 2020)/ Niklas Luhmann, Social Systems, Stanford University Press, 1996
    • 『エコロジーのコミュニケーション:現代社会はエコロジーの危機に対応できるか?』(ニクラス・ルーマン, 新泉社, 2007)/ Niklas Luhmann, Ecological Communication, University Of Chicago Press, 1989
    • 『オートポイエーシス:生命システムとはなにか』(H.R. マトゥラーナ, F.J. ヴァレラ, 国文社, 1991)/ H. R. Maturana, F. J. Varela, Autopoiesis and Cognition: The Realization of the Living, Springer, 1980
    • 『民主主義と教育〈上〉 〈下〉』(J. デューイ, 岩波書店, 1975)/ John Dewey, Democracy and Education, SMK Books, 2018
    • 『民主主義のつくり方』(宇野重規, 筑摩書房, 2013)


    • 『はじめての哲学的思考』(苫野一徳, 筑摩書房, 2017)
    • 『哲学は対話する: プラトン、フッサールの〈共通了解をつくる方法〉』(西研, 筑摩書房, 2019)
    • 『人間科学におけるエヴィデンスとは何か:現象学と実践をつなぐ』(小林隆児, 西研 編著, 竹田青嗣, 山竹伸二, 鯨岡峻, 新曜社, 2015)
    • 『哲学とは何か』(竹田青嗣, NHK出版, 2020)
    • 『経験と判断』(エトムント・フッサール 著, L.ランドグレーベ 編, 新装版, 河出書房新社, 1999)/ Edmund Husserl, Experience and Judgement: Investigations in a Genealogy of Logic, revised and edited by Ludwig Landgrebe, Northwestern University Press, 1973
    • 『プラグマティズムと哲学の実践』(リチャード・シュスターマン, 世織書房, 2012)/ Richard Shusterman, Practicing Philosophy: Pragmatism and the Philosophical Life, Routledge, 1997
    • 『人間性と行為』(J.デューイ, 人間の科学社, 1995)/ John Dewey, The Middle Works of John Dewey 1899 - 1924: Human Nature and Conduct 1922 (14) (Collected Works of John Dewey), Southern Illinois University Press, 2008
    • 『プラグマティズム古典集成』(チャールズ・サンダース・パース, ウィリアム・ジェイムズ, ジョン・デューイ, 作品社, 2014)
    • 『科学革命の構造』(トーマス・クーン, みすず書房, 1971)/ Thomas S. Kuhn, The Structure of Scientific Revolutions, 50th Anniversary Edition, University of Chicago Press, 4th edition, 2012
    • 『社会科学をひらく』(イマニュエル・ウォーラーステイン+グルベンキアン委員会, 藤原書店, 1996)/ Immanuel Wallerstein ed, Open the Social Sciences: Report of the Gulbenkian Commission on the Restructuring of the Social Sciences, Stanford University Press, 1996
    • 『東洋哲学の構造:エラノス会議講演集』(井筒俊彦, 慶應義塾大学出版会, 2019)/ Toshihiko Izutsu, The Structure of Oriental Philosophy: Collected Papers of the Eranos Conference, vol. I & II, Keio University Press, 2008


    • 『読書と社会科学』(内田義彦, 岩波書店, 1985)
    • 『創造的論文の書き方』 (伊丹敬之, 有斐閣, 2001)
    • 『基礎からわかる 論文の書き方』(小熊英二, 講談社, 2022)
    • 『考える技術・書く技術:問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント, ダイヤモンド社, 1999)/ Barbara Minto, The Pyramid Principle: Logic in Writing and Thinking, third edition, Pearson Education Limited, 2021


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    B2シラバス「Natural & Creative Living Lab:研究プロジェクト実践」につづく
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