リサーチ技術の向上-Developing Research Skills-



next up previous contents
Next: 証拠資料の探索-Seasrching for Evidence- Up: 「さあ、ディベートを始めよう!」慶應義塾大学SFC 開智会 RESEARCH AND Previous: 論題の型-Types of Propositions-

リサーチ技術の向上-Developing Research Skills-

ディベートの準備は、試験の準備と比較できる。というのも、試験自体はたったの1時間で終わるのに、試験対策のための勉強には数日ないしは数週間かかるからだ。それでは、なぜディベートの準備にそんなに多くの時間が必要なのだろうか? それは、

の為である。ディベートに使う論点を支えるエヴィデンス資料を集めるためには、リサーチしなければならない。ディベート・トーナメントでは、たった一つの論点を支えるために、ある特定のエヴィデンスのリサーチに数日かけることも、ディベーターにとっては決して珍しいことではない。その論点自体は、実際のディベートのスピーチの中では、たった30秒しかかからないかもしれないのに、である。リサーチを始める際に、次のキー・タームを理解しておく必要がある。:

ディベーターは、論点が持っているその潜在的な力を引き出すような情報を欲しがっている。有用な形式に当てはめたとき、この情報は、

として参照されるようになる。議論とは、既知なものから未知なものへと-証拠資料から結論へと-推論してゆく過程なのだ。それに、議論自体が、それを有効なものとして受け入れられるように証拠資料を必要としている。なぜなら、ディベートがすべて多くの論点を含んでいる、というのが理由のひとつ。それに、ディベーターは何度もディベートに参加し、ひとつのテーマをいかにも·頭·が·良·さ·そ·う·に扱うために、かなりの量のエヴィデンスを必要としている、という理由が挙げられよう。エヴィデンスを充分に集めれば、そのテーマの領域における様々な論点を完全に理解することが可能となるだろう。逆に、そのような理解がなされなければ、集めたエヴィデンスを採用するのは、ディベーターにとって困難を極めることとなろう。全国大学ディベート・トーナメントでは、勝ち進んでゆくディベーターのほとんどが、そのテーマを完全に理解してエヴィデンスを使っており、また、彼らの主張を支える最高のエヴィデンスを使っている。




Mineichiro Yamakoshi
Sat Dec 16 12:20:50 JST 1995