2004年9月アーカイブ
丸田一『地域情報化の最前線—自前主義のすすめ—』(岩波書店、2004年)。
をいただいた。地域情報化の事例とアイデアがたくさんつまっていておもしろい。私の母の故郷の町のことも書いてあるのでいっそう興味深い(「辺境の地」と書かれてしまっているけれど)。
お知らせがきた。うわさには聞いていたが、見てみようかな。
慶應義塾大学電気自動車研究室で1年半の歳月をかけて開発をしてきた 電気自動車「エリーカ」が、いよいよ完成します。この完成に伴い、研究の当初から今までの経過を
ドキュメンタリー番組制作のために追いかけていた「NHKスペシャル」が、
来る10月2日(土)午後9時より放映されることになりました。
最近多忙だ。多忙といっても主観的に多忙なだけであって、客観的にはたぶん多忙ではない。分刻みのスケジュールをこなしている方には申し訳ないのだが、私の場合、一日に三つアポイントメントが入っていると多忙だと感じる。四つ入っていると超多忙だ。五つになると収拾がつかなくなる。
今日はそれが起きた。朝一番のアポイントメントには30分前に到着し、本を読むほど余裕があった。しかし、通常よりこのアポイントメントが30分長くかかった。ただ、この延長は織り込み済みで、さほど影響が出るはずはなかった。ところが、一つ目から二つ目への移動途中で考え事をしていたら電車をまちがえてしまい、30分遅れた。すると午後は玉突きで遅れてしまい、途中で挽回しようと予定外の駅で降りてタクシーに乗ろうと思ったら、雨で長蛇の列に出くわし、呆然としてしまった。三つ目は丸々遅れてしまい、四つ目は10分遅れになってしまった。五つ目は何とか時間通りだったが、突発的に六つ目が入って頭がよく回らなくなった。今日は少なくとも6人の方々に迷惑をかけてしまった。特にKさん、申し訳ありません。
明日は三つ、明後日は四つのアポイントメントが入っているのでとても不安だ。
Joanna Glasner「ネットで無料公開の『9.11委員会報告書』、書籍版もベストセラー」(wired news)
この本は、米国の同時多発テロに関する国家調査委員会(通称:9.11委員会)の報告書を一字一句そのままで印刷し直した、516ページにもおよぶペーパーバックだ。通常この種の本が米国民の読書リストのトップを維持することはない。しかも、この報告書は他のたいていの政府発表文書と同様に、オンラインで無料で入手可能なのだ。
私も買った一人だ。この報告書の「人気」は、インテリジェンスに関する米国民の関心の高さを示している気がする。
それにしても、入国に際して指紋と写真をとるのはなんとかならないのだろうか。
日本が先駆けたクリエイティブ・コモンズの国際版iCommonsはどんどん展開中。たまったメールを整理していたら、オーストラリア、スペイン、カタルニア(スペイン北東部)がライセンスをリリースするらしい。カタルニアのように国家の中の一地域がリリースするのは初めてではないかなあ。
昨晩、京都から戻ってきた。結局、あまり観光はできなかったし、会いたいと思っていた京都や関西在住の皆さんにも全く連絡ができなかった。毎日3コマ×5日はかなりつらい。でも、最終日に受講者のレポートのプロポーザルを発表してもらったら得るところがたくさんあったので行って良かった。
中東の情報化について調べている後輩の達也君がヨルダンICTフォーラム2004に参加してきたらしい。彼はシリアのアレッポに2年半ほど滞在しながら、中東各国を見て回っている。
数年前にこのフォーラムの案内が突然電子メールで来た時はいたずらかと思っていた。ウェブ・サイトはきれいに作ってあるものの、「ヨルダンでICTフォーラムといわれてもねえ」と思って無視していた。今年も数ヶ月前に電子メールが来て、その後わざわざ前の職場に電話もかかってきた(どこか別の会議から情報を入手したのか?)。
残念ながら日本の存在感はほとんどゼロだ。ヨルダンのICTについてよくよく知っている人は、何人かのパネリストが所属している機関や企業に日本のODAが絡んでいることを承知しているかもしれないが、少なくとも表向きは日本の姿は見えないものだった。
というのはいささか残念だ。いずれにしろ今回は日程的に無理だったが、次回は考えてみたい。
中東は法に対する考え方がまったく違うようだから、インターネット・ガバナンスというときも違う考え方になりそうだ。中東でユーザーが増えれば、また違う勢力がインターネットに入ってくることになるように思う。
ホテルからなんとか歩いて行けるところにあって、割と有名な店らしい。一番人気は牛すじが入ったカレーうどん。確かにうまい。なつかしい味だ。小さい頃、高田馬場にあったうどん屋に行く度にカレーうどんを食べていた。それを思い出した。牛すじもとろとろでおいしい。小生ビールを飲んだ後に熱くて辛いカレーうどんを食べたら汗だくになってしまった。しかし、もう一杯食べたいくらいだった。京都に来てから麺ではラーメンとそばを食べたが、このうどんが一番うまかった。
授業の後に東寺の「こうぼう(弘法?)」さんに行ってきた。月に一度の蚤の市。日暮れとともに終わってしまうので、あまり時間がなかったけど、いろいろ見られておもしろかった。
帰りに地下鉄に乗ったらおばあちゃんたち三人が、「しもた。こうぼうさん忘れとった」と騒いでいた。
charlieさんがccjpの下でCC-JP iSession Creativeを始めた。ここには日本発信の情報も載るし、アメリカのクリエイティブ・コモンズのブログを翻訳したものも載る(こっちは三山さんが多大な貢献をしてくれている)。クリエイティブ・コモンズ・ジャパンも次の段階に入った。是非ごらんあれ。
立命館大学の傍にある定食屋で味わった衣笠丼。油揚げとかまぼことねぎの卵とじ。油揚げにたっぷりと汁がしみこんでおいしい。立命館大学の京都のキャンパスは衣笠キャンパスといって、その後ろに衣笠山がある。しかし、このどんぶりがなぜ衣笠丼と呼ばれるようになったかは今のところ不明。
京都に来た。立命館大学の集中講義のため。
京都駅ビルではいきなり麗蘭の無料ライブをやっていて大騒ぎだった。思っていたよりもずっと京都は元気があるように見える。観光シーズンが始まっているからか。
NHK「アジア古都物語」プロジェクト編『NHKスペシャル アジア古都物語 京都 千年の水脈』日本放送出版協会、2002年。
を新幹線の中で読む。とてもおもしろい。京都は四方を山で囲まれているが、その山々は地下の基盤岩でつながっている。つまり、大きな岩の水がめになっている。長い年月の間に、その水がめの中に海水が入り込んで粘土を運んできたり、山々から流れてきた土砂がたまったりして、今の京都の町の基礎になる平野が作られた。この平野に雨が降ると水が入り込んでくるが、出て行くのは淀川一本だけ。つまり、水がめの中に水がたぷたぷと溜まっている状態になっている。鴨川の上流に行くと普段は水の流れが見えないが、その下には伏流水が流れている。京都で井戸を掘ると水がたくさん出るのは巨大な水がめになっているからというわけだ。その量は実に琵琶湖に匹敵するという。堀川や今出川など数々の水に関連する地名が残っているのも、京都が水の都であることを示している。水が豊かであるからこそ一千年の都として栄えたということになる。京都のイメージが少し変わった。
Web智場に「韓国のIT政策の転換」掲載。これも8月の韓国取材がベース。いつの間にか8-3-9戦略というのができていた。
HotWired Japanに「飛び交う個人情報――韓国における住民登録番号の功罪」掲載。富士通総研の瀧口さんと一緒に行った8月の韓国取材がベース。
9月15日に個人情報研究会でも報告した。結局、日本の個人情報保護政策に韓国の事例はあまり参考にならない。
レッシグ教授にもたれ込んでしまった。すぐに返事が来た。内容は内緒。
某新聞社はFCCに取材をかけているそうだ。FCCのコメントが楽しみだ!
昨日と今日で大き目の仕事が二つ、小さめの仕事が一つ片付いた。もっと大きい仕事が二つ、三つ残っているけど、ひとまず今日はビールで息抜き(ktさん、いただいたビールは古くなったので飲んでしまいます)。来週は遅めの上に短い夏休みの予定。涼しい高原へ行くつもり(今日は暑かった)。この一杯で猛烈に酔っ払ったのでもう寝ます(まだ午後7時)。皆様、メールの返事は明朝出します。
Peter Lurie and Chris Springman, "Broadband Marxism," Foreign Policy, March/April 2004, pp. 82-83.
発展途上国ではブロードバンドよりもまず電話を普及させるべきだと主張する(これはエリ・ノームもどこかで言っていた)。そして、電話を普及させるためには、民営化のプロセスを逆転させて、バックボーンを国有化し、ローカル・アクセスのところで競争させるべきだという。
先進国ではすでにローカル・アクセスがほとんど普及しているから、ローカル・アクセス構築の二度手間を省くために、そこを開放せよということになっている。しかし、途上国ではローカル・アクセスがほとんど構築されていない。だからバックボーンをできるだけ安くして、そこから先は競争で構築させようという作戦だ。ローカル・アクセスを作ろうという会社が複数あるならうまくいくかもしれない。
IGTFの活動にちょっとだけかかわっている。コメント募集中。
連日の夜更かしですっかりリズムを崩した。一昨日の晩は、5月に大病を患いながら、今日アメリカへと旅立つM先生の送別会。永田町近辺にお勤めの方々など7人が集まって政策話やら馬鹿話やらで楽しかったが、帰宅は終電一本前で、翌朝はなかなかふとんから起き上がることができない。
昨晩はSFCのセミナー・ゲスト・ハウスを占拠してプロジェクト合宿。午後6時半集合で、休憩まったくなしで12時半まで熱い議論。なぜだか不思議なくらいに盛り上がっておもしろかった。翌日仕事の先生たちが帰宅してから残った面々で酒を入れて仕切りなおし。私はさすがにバテて午前3時半にふとんに入ったが、一番最後まで残っていた人たちがふとんに入ったのは午前5時半。なぜ分かるかというと、その時間に目が覚めてしまったからだ。意識は朦朧としているのだが、どうにも眠れないので、6時半に研究室に来て仕事をしている。
夏休みだと残留している学生もいないので、キャンパスにはひとけが無い。暑いけど、きれいな朝だ。
ところで、昨日の合宿の前に、B先生と秋のオープン・リサーチ・フォーラム(ORF)の打ち合わせをした。B先生には初めて会ったが、世界的に活躍する有名人だ(しかし、キャンパスでは見かけたことがない)。とても刺激的な話だったのでおもしろくなりそう。