グランド・ストラテジーを考える: 2005年7月アーカイブ
最近話題になっているRichard Floridaが「A dire global imbalance in creativity」という文章をFT.comに寄稿している。
才能の赤字(talent deficit)は双子の赤字に続く米国の第三の赤字だそうだ。
学生たちと靖国神社を見に行く。別に定見があるわけでもないのだが、何事も自分で確かめてからでないと。
確かに大鳥居は大きかったが、神社そのものはそうでもなかった。桜の季節はきれいだろう。もうすぐお祭りがあるらしく、参道にたくさんの提灯が飾り付けられている。それぞれに名前が書いてあるが、おそらく寄付をした人の名前なのだろう。膨大な数だ。この提灯の数を見るだけでも、マスコミには出てこない多くの人々が靖国神社を支持していることが分かる。
脇にある遊就館には零戦が置いてある。ただ、どこの国に行っても軍事博物館はあり、国際比較で見てみれば、大して差はないだろう(自己正当化という点では米国のNSAの国家暗号学博物館のほうがよほどどぎつい)。
遊就館の展示の最後のほうにある戦没者の写真や遺書を読むと、日本兵も普通の人たちであり、大事な家族がいたことが分かる。分からないのは、なぜ国家は彼らにあんな戦争に行かせたのかだ。50分間放映されるビデオでは、戦わずして負けるよりも、戦って負ける方が民族の誇りを保てると主張していたが、戦わずして勝つ方法を考えるべきだろう。
この図は、展示資料の一つだ。石油76.7%、鉄類66.9%を依存している相手に戦争を仕掛けるのは普通ではできない。自国の置かれた位置をどれだけの人が理解していたのだろう。