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SNS考察 - DoctorNote

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これまで、GREE, mixi, Facebook, Twitter, LINEなど、いわゆるSNSについて時勢の変遷を見た。いずれのサービスも個性的だが、DoctorNoteの特徴を通してSNSについて考察する。

SNS考察-DoctorNote.pdf

2013年 SFC Open Research Forumに出展されていた、子宮頸がん検診受診率を上げるためのヘルスプロモーション。リボンムーブメントという学生団体が主体となり活動している。

リボンムーブメントのアンケート調査結果によると、子宮頸がんを知っている女子大生が9割を超えるにもかかわらず、子宮頸がん関連する健診の受診率が20代で1割を切っている。
2006年OECDの調査によると、全世代での検診受診率は、米国82.6%、フランス74.9%に対して、日本は23.7%となっておりこちらも健診受診率の開きが見受けられる。

リボンムーブメントのアンケート調査では子宮頸がんは健診で防げるが、実態は自分とは関係ない、恥ずかしいなどの理由から健診に行かない。あるいは子宮頸がんの知識不足で予防に関する誤った認識があることがわかった。
これらの背景から、20歳の子宮頸がん受診率を上げるためのヘルスプロモーションを行い、検診受診率向上を狙うとしている。




2013年6月厚生労働省は、子宮頸がん予防ワクチン接種の積極的な接種勧奨の差し控えとした。
接種部位以外の体の広い範囲で持続する疼痛の副反応症例等について十分に情報提供できない状況にあるのが理由だ。
自身の周囲でもワクチン接種で1回目を接種したものの、副作用が怖くて2回目は接種せず中断した人がいる。
同様な人も以外にいるのではないか。では、代わりに子宮頸がんから守るにはどうするべきか。
ワクチン接種以外の子宮頸がんの予防の現状を調べてみた。

そもそも子宮頸がんの原因は何か?これはHPVというウイルスが原因である。
HPVとはヒト・パピローマウイルスのことで、イボなどの良性の腫瘍を起こす。
性交渉などによってほとんどの女性が感染したことがあるといわれる。
通常は、感染しても免疫力によって自然消滅するが、HPVの中には特に危険な種類のHPV(ハイリスク型HPV)が存在し
このハイリスク型HPVに持続感染してしまうと、がんが引き起こされる。

従って子宮頸がんは、いわば感染症である。
感染症であるからワクチンにより体内に抗体を作ることで以後感染症にかかりにくくすることに有効と考えられた。
ワクチンが積極的に推奨されなくなり、代わりにできることはないか。。

コンドームはどうか?
他の性感染症予防では、コンドームが感染予防に有効であることも多い。
HPVでもコンドームがある程度有効で感染の確率は減らせるが、外陰部の粘膜などからも感染することからコンドームでは防げないこともあるようだ。
その他感染を減らす手段としては、清潔なセックスを心掛ける、不特定多数の人と性交渉を持たないことが有効なようである。

HPV検査?
HPVの検査を定期的に受けることが有効である。HPVの感染はめずらしいことではなく感染しても免疫力によって自然消滅を繰り返している。
しかしハイリスク型HPVに持続感染してしまうとがんが引き起こされる可能性が高くなる。
HPV検査は、子宮頸がんの原因ウイルスであるHPVを直接見つけ出す検査であり、感染が判明し早期に適切な対処をすることにより子宮頸がんを予防できる。

HPV検査は以下でできる。

検査の流れは
  1. 採取
  2. 標本作成
  3. 観察
の順。
産婦人科や健診機関では医師による採取(工程1)と標本作成(工程2)が行われ、観察(工程3)で検査技師が観察する。
しかしここで問題があり、工程1と工程2を合わせ不適切な検体が20%~30%に上るという。
せっかく検査しても医師の技量に依存し20%~30%もの検体が不適切になるとはいかがなものか。
なぜこれほど不適切になるか。医師が採取した細胞をガラスへ直接塗末する際にムラなく塗末することができず、また、妊娠中など出血しやすい時期に採取した血液が見たい細胞を遮るなどが原因している。

最近では、採取(工程1)のみ医師が行い、標本作成(工程2)と観察(工程3)を検査技師が実施する方法も現れた。リキッドベース方式で、医師は採取器具を検査用保存液に入れるだけで良いので技量の差が生じない。また、遠心分離で残る血液など余分な成分をなくすために、出血が多い場合用の保存液を変えることで溶血し精度を上げた。
この方法では、医師の技量に依存する部分をなくし、不適切な検体を0.2%にまで減らすことができている。



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SFCでは、個人の健康に関する情報を蓄積し、それを適切に利用した様々なサービスを提供できるクラウドシステムの構築を目的とした、「健康情報プラットフォーム・ラボ」を開設しました。

http://www.kri.sfc.keio.ac.jp/ja/lab/hip.html
医療クラウドの要素(機能、ICT関連技術、セキュリティ等)について、以下に提案する。

・医療クラウド(医療関連情報の蓄積、連携、参照)の仕組み
・医療関連情報の分散管理、バックアップの仕組み
・非常災害に強い、安全な通信ネットワークの仕組み
・簡易かつ安全な本人認証(医療クラウドへのアクセス)の仕組み
・遠隔コミュニケーション(遠隔診療等)の仕組み
・在宅医療・介護連携の仕組み
・医療情報の二次利用の仕組み

医療クラウド110628.pdf



どこでもMY病院構想やシームレス連携など医療情報化を促進するために各種の施策が実施されている。医療情報連携は本当に患者のためになるか、病院・医院など医療従事者の負担増にならないか等いく度となく議論され解決方法が期待されている。

これら課題を解決に向け、ステークホルダー間の連携方法、事業モデルおよびシステム技術をを検討、以下に提案する。



どこでもMY病院

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IT戦略本部は、平成22年5月11日「新たな情報通信技術戦略」を公表した。
※IT戦略本部=高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部

「新たな情報通信技術戦略」では、3つの柱と目標を掲げてている
1.国民本位の電子行政の実現
2.地域の絆の再生
3.新市場の創出と国際展開

地域の絆の再生の医療分野の取組は以下のとおり。
ⅰ)「どこでもMY病院」構想の実現
ⅱ)シームレスな地域連携医療の実現
ⅲ)レセプト情報等の活用による医療の効率化
ⅳ)医療情報データベースの活用による医薬品等安全対策の推進

以下、「どこでもMY病院」構想のタスクフォースにおける検討課題についてコメントする。

サービス提供に向けた検討課題は、
①医療・健康情報の電子化方策の策定
②サービス開始に向けた提供形態の選択肢作成
とされている。これらは個別にいくつかの課題があげられているが
一言で表現すれば「医療情報連携」であろう。

医療情報連携といえば、地域の病院と診療所、薬局、あるいは介護施設などを
ネットワークで結び、患者の医療情報を相互に利用することを思い浮かぶ。
最近では患者のカルテ情報などの医療情報は患者に帰属すると整理され、
従って患者の医療情報は患者自身がコントロールできるようにするべきとの
方向が示されている。

どこでもMY病院の課題もこれらをどのように実現するかということに焦点が
当てられているようだ。この絵の行き着く先は、米国で進められている
RHIO(Regional Health Information Organization:地域医療情報機関)や
NHIN(National Health Information Network:国家医療情報ネットワーク)と
いったものであろう。
もし「どこでもMY病院」構想が米国同様のシステムを想定するのであれば
日本においての課題も概ね想像ができる。

「①医療情報電子化」→「②ネットワーク連携」→「③統計情報利用」

高度化のステップで米国は③が実用レベルにあるが日本は①で苦労している
状況であり②は限られた地域で行われている。

ここからが本題になるが、日本の構想が米国同様のステップを進めるだけとは
考えたくない。斬新なアイデアを元に課題を検討してもよいのではと考える。

これからの医療は病院や医師だけのものではない。インターネットが普及するまでは
個人で情報を専門情報を入手することは困難であったため、医療機関あるいは
医師になるために専門の勉強するしか方法しかなかった。
しかし現代においては多くの情報が存在し、瞬時に検索することができる時代である。
一般の患者が自身の手で多くの情報を検索し、自身にあった治療方法を探すことも
珍しくないだろう。

金融の分野でも情報が与えた影響は大きいはずだ。従来、金融機関の役割は
情報を元にリスクを割り出し金利を定めて営業することだ。一般では知られていない
情報を入手できるからこそ大きな顔ができる。しかし、インターネットにより
企業の情報や海外の情報など簡単に入手できるようになると銀行の役割は
ATM機器ネットワークの運用会社へと変貌している。

医療は、医学という情報コンテンツ、ハードとしての機器、およびソフト
としてのオペや投薬といった要素から成り立っている。仮にこの3大要素の
内の一つである情報コンテンツを患者自身の役割としたらどうか。
医療におけるステークホルダーが大きく変わる可能性がある。
それに伴い医療産業や活性化、医療コストの再配分など劇的な改革が
できるかもしれない。

携帯電話を体重計にかざすだけで自身の体重、体脂肪、BMI等の情報を
自動的に携帯に転送、ブラウザを自動起動しサーバへデータ登録。
この一連の流れを実証実験したレポート

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