藤沢の観光Tourism in Fujisawa
藤沢市には年間2,000万人を超える観光客が訪れます。一方で、その多くは日帰りで、市内に宿泊する人の割合は低いままです。私たちは、夜と早朝にも藤沢で過ごしたくなる企画や体験を増やし、宿泊者数と地域内での消費を伸ばすことを目指しています。
多くの来訪を、宿泊と地域内消費へFrom Visits to Longer Stays
藤沢市の観光客数と観光消費額は過去最高を更新しています。しかし、観光客の約97%は日帰りです。また、比較可能な2018年から2022年の5年平均では、宿泊客一人あたりの消費単価が神奈川県平均を約46%下回っています。
2025年の年間観光客数。統計開始以来の過去最高
2025年の観光客総数に占める宿泊者の割合(65万9,233人)
神奈川県全体の宿泊者割合(2024年)。藤沢市は県全体の約3分の1
宿泊客一人あたり消費単価の5年平均。藤沢市1万4,923円、神奈川県2万7,500円
注:観光客数・宿泊者数はいずれも延べ人数です。消費単価の比較は、同じ期間(2018~2022年)の5年平均です。2022年単年では、藤沢市の宿泊客単価は1万4,250円、神奈川県は2万5,956円。日帰り客単価は藤沢市4,295円、神奈川県3,897円でした。
出典:
藤沢市「令和7年観光客数が2年連続で2,000万人超え」、
藤沢市「藤沢市観光客の推移」、
神奈川県「令和6年入込観光客調査」、
藤沢市「藤沢市観光振興計画」
夜と早朝を、宿泊する理由にするNight & Early-Morning Tourism
観光客数を増やすだけでなく、藤沢で過ごす時間を延ばし、宿泊や飲食、体験、買い物につなげることが私たちの課題です。
「日帰りのまち」から、泊まって楽しむまちへ
2025年に藤沢市を訪れた観光客は2,149万人に達しましたが、宿泊者の割合は3.1%です。まずは、この大きな来訪規模を宿泊につなげる余地があることを、藤沢観光の重要な課題として捉えます。
夜と早朝の過ごし方を増やす
日中だけでは完結しない観光体験をつくります。夕食後に参加できるナイトアクティビティや、日の出、海、漁業、散策などを生かした早朝プログラムを充実させ、「夜も朝も藤沢で過ごしたい」と思える理由を増やします。
地域での消費につながる企画を検証する
宿泊者数だけでなく、滞在時間、飲食・体験・買い物への支出、参加者の満足度や再訪意向も確認します。地域の事業者や漁業関係者などと協力し、実施と検証を重ねながら、藤沢で長く過ごす観光の形をつくります。
地域と一緒に進める取り組みLocal Collaboration
「喜びの里」との学生プロジェクトはすでに動き始めています。地引き網をはじめとする藤沢の漁業・食文化の発信や、江の島周辺のナイト・早朝アクティビティは、今後の実現を目指している構想です。
「喜びの里」と進める、インバウンド向けフグ料理
研究室の学生の一人が、藤沢駅近くの飲食店「喜びの里」と連携し、インバウンド観光客に向けてフグ料理を展開する取り組みを進めています。食事を単なる立ち寄り先ではなく、藤沢で過ごす夜の体験として伝え、多言語での情報発信や予約までの導線づくりにも取り組んでいます。
地引き網と、藤沢の海の魅力を伝える
藤沢では、地引き網漁業の体験や、地場産の魚について学ぶ取り組みが行われています。研究室としては現在、こうした藤沢ならではの漁業・食文化を観光客にも届く形で発信し、見るだけではない体験型の観光コンテンツにつなげていくことを目指しています。
江の島周辺のナイト・早朝アクティビティ
江の島周辺では「湘南の宝石」など夜の観光が定着しつつあります。今後は、夜のまち歩き、食、海辺の文化体験に加え、日の出や朝の海を楽しむ早朝企画も充実させ、宿泊しなければ体験しにくい時間帯の魅力をつくっていきたいと考えています。
地域資源に関する参考:藤沢市「地引網漁業体験学習イベント」、藤沢市観光公式ホームページ「+ナイト」
夜と朝まで楽しめる藤沢をつくる
目指しているのは、観光客数そのものを競うことではありません。地域の人や事業者と一緒に、夜と早朝の過ごし方を増やし、藤沢に泊まる人、地域で食事や体験を楽しむ人を着実に増やすことです。その結果をデータで確かめ、次の企画に生かしていきます。