いままで、おもに第２期クリントン政権の内外政策を見てきたが、これらをふ まえ得た上で本題である閣僚人事の背景を考えていきたい。「はじめに」でも 述べたが閣僚人事の背景を探る２つの側面として私たちは政策的側面、政治的 側面の２つを提示する。政策的側面では第２章の流れをひいて国内政策と外交 政策の２つにわけて主な閣僚に焦点を当て、その指名された理由を探る。 政治的側面では共和党主導の議会を睨んでの人事、「アメリカ社会の縮図」と しての人事、 「チームワーク」を重視しての留任人事の３側面からの政治的 環境をふまえた上で閣僚人事を捉えていきたい。