“デート”(糸井重里)をめぐる社会学的想像力:1991.3
 
1. 構造分析
2. 長嶋さんからの模範回答
3. ゲームの達人からの回答
-1 状況分析
-2 戦略:知性の差別化戦略
-3 戦略:美貌の痴呆化戦略
-4 戦略:“やさしさ”の戦略
-5 長時間プレイへの回答
4. 山口さんちのマサオ君からの回答
-1 モデルとしての「蒲田行進曲」
-2 長時間プレイへの回答
5. code99からの回答
6. code99:期末レポート"date"
2.長嶋さんからの模範回答

いわゆる、そのー、ゲームといえばですね、それは野球と同じですから、どうやって勝つかが問題なわけです。しかしですね、なんといいますか、選手としては二流だった巨匠広岡や、雑草でしかないパソコン野村のようなポリシーで野球をしたら、勝つだけのつまらない“管理の野球”が一人歩きして、野球のおもしろさはなくなってしまうでしょう。野球にも勝ちにいたるプロセス、もっと厳密に言えば、プレーをしている“一瞬の芸”が大切なんです。結果だけ知れば満足という人には野球の意味は理解できません。野球はプロの芸術なんです。

ファンのみなさんは、今のつまらない“勝つだけ野球”なんか望んではいないはずです。そこで、といっては何ですが、私の代わりに息子一茂を球界に送り込んだというわけです。そうです、一茂は野球界の道化なんです。プロの選手はより積極的な意味で道化でなければならない、と思っています。一茂も道化としてはまだまだ未熟でして、道化の修業をさせているのが現状です。バットの振り付けをいくら教えても、なかなかマスターできないので、もしかしたら広岡の子供ではないのか、とふと不安になることがあります。一日でも早く道化の型の伝授をしなければ、と気ばかりがあせります。

夢は、一茂の道化としてのスター誕生です。そのとき野球ルネサンスは始まり、私ことスーパースター長嶋茂雄の出番がやってくるのです。

糸井重里さま

スキ………26%
ベツニー…45%
シッラナイ…4%
イヤ………25%

蘇られるか、不死鳥

※註:読者のみなさん、
このような難解な記号論的な回答は、なるべくお寄せにならないように、お願いします。