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2009年04月17日

頂き物―『ナショナリズムの政治学』

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  施光恒・黒宮一太編『ナショナリズムの政治学―規範理論への誘い』ナカニシヤ出版、2009年

 著者の施先生から頂きました。ありがとうございます。企画の段階からご相談を頂いていた一冊で、拝読するのがとても楽しみです。著者がみな30代の若手で構成されているのも、すばらしいことだと思います。

 以下、出版社による案内と目次をあげておきます。

「本格的な理論研究への端緒を開く一冊。規範理論の観点からナショナリズムを分析、その価値評価を試みる。日本と世界の関係性を真摯に考える時、避けられないテーマに挑んだ画期的な一冊にして、これから研究を志す人々にとって最適の入門書。」

  第1章 ナショナリズムの起源(黒宮一太)
  第2章 共和主義とナショナリズム――時間と記憶の政治学――(佐藤一進)
  第3章 言語、メディアとナショナリズム(柴山桂太)
  第4章 リベラル・デモクラシーとナショナリティ(施 光恒)
  第5章 コスモポリタニズムとの論争(神島裕子)
  第6章 多文化主義とナショナリズム(松元雅和)
  第7章 憲法とナショナリズム(栗田佳泰)
  第8章 公教育とナショナリティ――愛国心教育をめぐる議論を題材に(竹島博之)
  第9章 日本のナショナリズムと秩序意識(塩出浩之)

頂き物―『日本経済史1600―2000』、平山勉さんの論文

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 浜野・井奥・中村・岸田・永江・牛島『日本経済史1600―2000 ―歴史に読む現代』慶應義塾大学出版会、2009年

 著者のおひとり、岸田真先生から頂きました。ありがとうございます。ゼミ生に尋ねられても、経済史はこれといったテキストが見あたらずにいたところでしたので、近世近代、近現代ではなく、近世・近代・現代を連続で捉えた本書に出会えたことを嬉しく思います。ありがとうございました。

 以下、出版社による紹介と目次をあげておきます。

 「近世の経済的遺産が近代的工業化に果たした役割を重視する考えから、近世から現代まで、広い範囲をカバーする日本経済史のテキスト。各章の最初に時系列データを掲載、経済発展のプロセスをより正確に理解できる。」

  はじめに
  1. 近世の成立と全国市場の展開      浜野 潔
  2.田沼時代から松方財政まで   井奥成彦
  3.松方デフレから第1次世界大戦まで   中村宗悦
  4.第1次世界大戦から昭和恐慌期まで   岸田 真
  5.戦時経済から民主化・復興へ   永江雅和
  6.高度成長から平成不況まで   牛島利明  
  コラム1 石見銀山
  コラム2 国産品と舶来品  
  コラム3 19世紀前半の水戸藩における農政論争  
  コラム4 幕末の経済発展と綿織物業  
  コラム5 渋沢栄一と株式会社制度の普及  
  コラム6 近代日本における「内国植民地」  
  コラム7 高橋是清と井上準之助 
  コラム8 総力戦と医療  
  コラム9 「三等重役」の風景  
  コラム10 「昭和の遣唐使」と「日本的経営」 
  コラム11 地域社会と企業-夕張といわき-  
  引用・参照文献
  年表
  索引

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 平山勉「満鉄調査の慣習的方法―統計調査を中心として」
                          (『満鉄の調査と研究』青木書店、2008年)
 同「満鉄の増資と株主の変動―1933年増資の払込機関を中心として」
                                (『歴史と経済』202号、2009年)

 著者の平山さんより頂きました。ありがとうございます。「後藤ブーム」からも、後藤批判からも一定の距離をおき、そして何より「調査部神話」を問い直す視点と綿密なRD,調査手法には、深い敬意を覚えます。
 
 
 

2009年04月19日

頂き物―『日本近現代史』ほか

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 著者のおひとり、季武嘉也先生よりいただきました。ありがとうございます。
 放送大学のテキストは、どれを拝見しても専門性の高さ、説明力の高さにおいてとても高い水準を保っており、同大学の趣旨がよく反映されていることに敬意を覚えます。私自身、放送大学面接講義「日本の政治と外交」を3年にわたって担当させて頂きましたが、社会経験を積まれた方々とのやりとりは、それは面白いものでした。

 以下、出版社からの紹介と目次をあげます。
 「幕末開港から第二次大戦後の高度成長まで、日本の近・現代史の基本的な流れを、政治・経済・国際社会の視点から概観する。近・現代史の各時期の特徴を概括的に把握した上で、歴史の推移を理解できる。」
 まえがき 小風秀雅
 1,開国と開港―欧米外圧の再検討―  小風秀雅
 2,近代化の構想―大久保利通と殖産興業― 小風秀雅
 3,憲法発布と条約改正 小風秀雅
 4,日清戦争とアジア 小風秀雅
 5,日露戦争前後の日本外交 千葉功
 6,「帝国」日本の植民地政策 千葉功
 7,上昇期の政党勢力と政治 千葉功
 8,対中政策の破綻と国際協調の需要 千葉功
 9,昭和初期の経済政策論争 季武嘉也
 10,「満洲国」 季武嘉也
 11,選挙粛正と翼賛選挙 季武嘉也
 12,近衛文麿と昭和の戦争 季武嘉也
 13,戦後分課とメディア 加藤厚子
 14,転換点としての安保改定問題 季武嘉也
 15,高度成長―源流からバブル経済まで― 小風秀雅
 索引

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 吉岡拓「京都府の『九門内」』改良事業―東京『遷都』後の都市振興策の展開と桓武天皇の浮上」『明治維新史研究』5号、2009年

 著者の吉岡さん(SFC「教育史」講師)から頂きました。ありがとうございます。
 京都をフィールドに近世から近代への連続を捉えてきた吉岡さんの博士論文の一部をなす論文ですが、復古の際における創始への環流という現象が、とても興味深く感じられます。博士論文の刊行も楽しみです。
 

2009年04月26日

頂き物―論文など

 研究会に行ったところ、びっくりするほどたくさん、みなさんの業績を頂きました。
 勉強しないと、研究しないといけません。
 今日は列挙式でご勘弁ください。政友会並みの列挙式(わかるのは若月さんくらい?)。

 五百旗頭薫「隣国日本の近代化―日本の条約改正と日清関係―」
   岡本・川島編『中国近代外交の胎動』東京大学出版会、2009年4月
 井上敬介「政権担当期における立憲民政党―党外人支配と党人派の反抗―」
   『日本歴史』726号、2008年11月
 井上敬介「挙国一致内閣期における立憲民政党―民意への対応を中心として―」
   『史学雑誌』117編6号、2008年12月
 井上敬介「『党外人』伊澤多喜男と政見陥落後の立憲民政党」
   『北大史学』48号、2008年12月
 李炯植「政党内閣期における植民地統治―植民地長官人事を手掛かりとして―」
   松田・やまだ編『日本の朝鮮・台湾支配と植民地官僚』思文閣出版、2009年4月
 片山慶隆「福澤諭吉の『日英同盟論』再考」
   『年報日本思想史』8号、2009年3月
 片山慶隆「ハーグ密使事件・第三次日韓協約をめぐる日英関係」
   『一橋法学』8巻1号、2009年3月
 下重直樹「原敬の政治指導と行政整理―臨時制度整理局を中心に―」
   『史境』53号、2006年9月
 下重直樹「『稿本井上馨伝』編纂事業についての基礎的考察」
   『近代史料研究』7号、2007年10月
 下重直樹「経済攻究会覚書―大正後期における政策形成集団の組織と論理―」
   『史境』58号、2009年3
 谷川竜一「一九三九年、烏口の記憶―京城高等工業学校建築家のある同窓生たちの生涯―」
   『Mobile Society Review 未来心理』14号、2008年12月
 谷川竜一「境界を操る/境界に操られる建造物―鴨緑江の回転橋」
   荒川ほか編『<境界>の今を生きる』東信堂、2009年3月
 

2009年05月20日

頂き物―『メディア研究とジャーナリズム21世紀の課題』『中国近代外交の胎動』

 51Hi1MnO6gL__SS500_.jpg 津金澤・武市・渡辺編『メディア研究とジャーナリズム21世紀の課題』(ミネルヴァ書房、2009年)

 執筆者のおひとり、飯塚浩一先生からお送りいただきました。ありがとうございます。研究史、研究法、これからの課題の3部構成でまとめられており、とても有用です。ちょうど昨日のゼミで佐藤卓己先生の『輿論と世論』を題材に議論したところですので、さらなる研究の入口として、ゼミ生にも奨めたいと思います。

 以下、出版社サイトから概要と目次を挙げておきます。

<概要>
 メディア学はどこへ行くのか。グローバル化のなかでメディアとジャーナリズムを捉え、国際的に活躍する研究者が21世紀を展望する。
 学問としての意識化はここ100年ばかりのことだが、メディアに対する着目にはギリシャ神話から2000年以上の歴史がある。本巻では世界的視点から研究を振りかえりながら、メディアと現代社会の課題にも挑戦する。

<目次>
 序 メディアとメディア学者は21世紀とどう向きあうか
 第1部 研究史
  第1章 メディア・コミュニケーション研究の歴史―権田保之助とR・パークを手がかりに
  第2章 日本の新聞学・メディア研究
  第3章 英国メディア研究の新傾向と批判理論―ウェストミンスター学派を中心に
  第4章 アメリカにおけるメディア・ジャーナリズム教育
  第5章 メディア・リテラシーの思想と系譜
 第2部 研究法
  第6章 オーディエンス研究の理論と実際
  第7章 社会学とコミュニケーション研究
  第8章 言語学とコミュニケーション研究
  第9章 カルチュラル・スタディーズ
  第10章 ジェンダーとメディア
 第3部 メディアとジャーナリズム、これからの課題
  第11章 メディア・ジャーナリズム教育
  第12章 テレビとこれからの社会
  第13章 情報バリアフリー社会に向けて
  第14章 生命とコミュニケーション――メディアと"生きがい″の哲学
 第4部 資料編
  メディア研究史年表
  コラム
  メディア研究と社会的価値観
  インターネット時代のジャーナリズム
  グローバル化社会とプレスの自由
 索引

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 %E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%BF%91%E4%BB%A3.jpg 岡本・川島編『中国近代外交の胎動』(東京大学出版会、2009年)

 執筆者のおひとり、五百旗頭薫先生からお送りいただきました。ありがとうございます。近年の近代中国研究の充実は、日本政治外交研究にも大きく資するところがあります。東アジアへの現代的な関心の高さともあいまって、特に学生には興味深く感じられるテーマのようです。

 以下、出版社サイトから概要と目次を挙げておきます。
<内容紹介>
 中国外交の本質を捉えるためには,そこに内在する歴史的要素を見逃すことができない.本書は,伝統外交の文脈を踏まえた中国外交史の構築を目指し,清朝末期の「天朝」体制から中華民国期以降の「外交」関係が成立する過渡期に焦点を当て,前近代から近代への継続と断絶の諸相を描く.東アジア全体を視野に収め多角的に分析するとともに,日本史・西洋史との実り多き対話を促す奥行きを秘めた期待の書.

<目次>
 序章 中国近代外交へのまなざし(岡本隆司)
 第I部 「夷務」の時代
  第一章 清代の通商秩序と互市―清初から両次アヘン戦争へ(廖敏淑)
  第二章 日清関係の転換と日清修好条規(森田吉彦)
  第三章 隣国日本の近代化―日本の条約改正と日清関係(五百旗頭薫)
 第II部 「洋務」の時代
  第四章 在外領事像の模索―領事派遣開始前後の設置論(青山治世)
  第五章 在外公館の伝統と近代―洋務時期の在外公館とその人材(箱田恵子)
  第六章 中華帝国の近代的再編―在外華人保護論の台頭をめぐって(茂木敏夫・岡本隆司)
 第III部 「外務」の時代
  第七章 韓国の独立と清朝の外交―独立と自主のあいだ(岡本隆司)
  第八章 外務の形成―外務部の成立過程(川島 真)
 

2009年05月21日

頂き物―中村悌次『生涯海軍士官』

 %E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%82%8C%E6%AC%A1.jpg 中村悌次『生涯海軍士官―戦後日本と海上自衛隊』(中央公論新社、2009年)

 元・海上幕僚長、中村悌次さんのオーラル・ヒストリーが出版されました。ここ数年、防衛省防衛研究所戦史部が主軸のプロジェクトとして精力的に取り組んできた自衛隊オーラル・ヒストリーですが、これまでは限定部数の成果冊子として、研究者に配布されるに止まっていました。今回、その第一号である中村幕僚長のオーラルが、広く一般に読まれる形になったことは、立ち上げから間接的に関わらせて頂いた一人として、とても嬉しく感じています。

 本書の意義が、海軍士官であった氏が幹部自衛官として、戦前戦後を通じて連続した意識のもとで自衛隊の存在を問い続けたことにあるのはもちろんですが、私自身には、終戦直前、氏が第18突撃隊の特攻長として勝山に勤務していたくだりが印象的でした。わが祖父は、氏の下にいたり。記憶を記録に残す仕事の、長い射程を、聞き手ではなく私人として体感できたように感じています。
 
 

2009年05月23日

140三田会同窓会(5月23日)

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 10月の連合三田会に向けて、1999年卒業生による140三田会が本格始動したのは4ヶ月前のこと。今日、10月に向けて弾みをつけるべく、大同窓会がANAインターコンチネンタルホテル東京で行われました。

 1999三田会、140三田会、連合三田会の紹介、そして、応援指導部、若き血(熱唱(笑))。卒業以来、10年ぶりに会う友人も多く、その活躍ぶりに目を丸くするばかりでした。学生時代から大きなことをやるなぁ、と思っていた友人から「今、飛行機売ってる」と聞いたときは、さすがのひとことでした。よい刺激です。

 そろそろ、連合三田会本番が見えてきました。10月18日(日)に日吉キャンパスで開催されます。こちらでも、多くのみなさんにお目にかかれることを楽しみにしています。 

 (↓去年の連合三田会の様子)
 http://www.keio.ac.jp/ja/news/2008/kr7a43000000k5fa.html
 

2009年05月27日

頂き物―『「死の跳躍」を越えて』『「南進」の系譜』

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     佐藤誠三郎『「死の跳躍」を越えて―西洋の衝撃と日本』(千倉書房、2009年)

 待ちに待った復刊です。学生時代からどうしても手に入れたいと思いながら手に入れられずにいたのが本書。もう一方の「雄」である升味準之輔『日本政党史論』は、なんとか古書で入手できたものの、本書は古書市場でもほとんどお目にかかることができませんでした。本当にうれしい復刊です。
 今月、大学院で第1章「幕末・明治初期における対外意識の諸類型」の書評報告を行いましたが、やはりこのテーマは、インパクトがあり、かつ、息の長い対象であるようです。いずれ、学部ゼミで本格的に扱ってみたい一冊です。
 
 帯、目次は以下のとおりです。
<帯>
 西洋の衝突という未曾有の危機に近代日本は如何に立ち向かったか。
 日本精神構造の変貌を描いた名著復刊
 
<目次>
 新版の刊行にあたって 北岡伸一
 第1部 西洋文明の衝撃
  第1章 幕末・明治初期における対外意識の諸類型
  第2章 近代化への分岐―李氏朝鮮と徳川日本
  第3章 幕末における政治的対立の特質
 第2部 危機のリーダーシップ
  第4章 川路聖謨
  第5章 大久保利通
  第6章 岩倉具視
 第3部 近代化日本の国際関係
  第7章 協調と自立の間
  第8章 日米関係・その三〇年代と七〇年代
 解題 北岡伸一
 あとがき―謝辞にかえて 佐藤誠三郎
 丸山眞男論
 新版への解題 御厨貴
 主要事項索引
 主要人名索引
 

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 矢野暢『「南進」の系譜 日本の南洋史観』(千倉書房、2009年)
 
 佐藤本と同時に復刊されたのが本書。『「南進」の系譜』『日本の南洋史観』の2冊(いずれも中公新書)が収められている。いずれも私が生まれたころに世に問われた本であるが、高校生時代に中公新書を読みあさったこともあり、こちらは手にとって読んでいた。佐藤本の「西洋の衝撃」から、矢野本の「南進論」という導き方は、編集者氏が提示する合わせ読みのすすめなのだろう。東南アジア研究をしているゼミ生にも、ぜひ読んで欲しいと思う。あとは、いささかはやりの印象があるが、満洲だろうか。

  帯、目次は以下のとおりです。
<帯>
 南洋へ向かったひとびとの姿から、近代日本の対外認識をあぶり出す。

<目次>
 第1部 「南進」の系譜
  まえがき
  プロローグ
  Ⅰ 南方関与のはじまり
  Ⅱ 「南進論」の系譜
  Ⅲ 経済進出のパターン
  Ⅳ 在留邦人の生態
  Ⅴ 「大東亜共栄圏」の虚妄性
  Ⅵ 戦後日本の東南アジア進出
  エピローグ
  参考文献
 第2部 日本の南洋史観
  まえがき
  プロローグ
  Ⅰ 七人の「南進論」者
  Ⅱ 明治期「南進論」の性格
  Ⅲ 大正期「南進論」の特質
  Ⅳ 「拠点」思想の基盤―台湾と南洋諸島
  Ⅴ 「南進論」と庶民の関わり
  Ⅵ 昭和期における「南進論」の展開
  エピローグ
  資料
 解題 清水元
 あとがき 矢野卓也
 主要事項索引
 主要人名索引
  

2009年06月14日

慶應ウインド第61回定期演奏会(6月13日)

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 今年もこのシーズンがやってきました。2月に幹部が代替わりし、新体制となった慶應ウインド、春の定期演奏会がパルテノン多摩・大ホールで開催されました。今回の曲目は以下のとおり。

 セドナ/S.ライニキー
 風紋/保科洋
 アルメニアンダンス Part.1/A.リード
 歌劇「トゥーランドット」より/G.プッチーニ
 組曲「仮面舞踏会」/A.ハチャトゥリアン

 会長になってから5回目の演奏会でしたが、いずれも個人的な思い入れがある曲だったためか、あっという間の2時間でした。日吉から離れた多摩での開催にも関わらず、とてもたくさんの聴衆にお越し頂きました。ありがとうございます。(後日聞いたところ、1011人もお越し頂いたとのこと。春定演新記録ですよ)。

 何より、学生指揮者Hくんの、晴れやかな笑顔が印象的でした。もちろん、津田先生の美しい指揮も。今回はゼミの学生と聞きましたが、彼もこれだけの大人数(団員130名!)でひとつのことを成し遂げることに、なにか溢れるものを感じてくれたようです。12月の冬定演も楽しみです。

 慶應義塾ウインドアンサンブルWebサイト
 

2009年07月01日

頂き物―『工部省の研究』『史料を読み解く』ほか

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 柏原宏紀『工部省の研究―明治初年の技術官僚と殖産興業政策』(慶應義塾大学出版会、2009年)

 技術官僚の研究を丹念に進められてきた柏原さんの博士論文が本になりました。おめでとうございます。近々、内務省研究会で書評会を行なう予定です。史学会編『工部省の研究』や、大淀昇一先生の新著『近代日本の工業立国化と国民形成』と合わせて読みたいですね。

 以下、出版社のサイトから。

<出版社から>
 鉄道や電信事業を推進したのは誰か。明治初年、「工部の理念」のもとに、西洋技術による殖産興業を担う技術官僚たちがいた。明治留守政府下の政治状況と工部省の政策過程を追った近代日本史の知られざる一面を考究した画期的論考。
 「殖産興業」は、日本の近代化の過程を考える上で重要なテーマであるが、その多くは経済史の立場からの分析であった。本書は、これまで注目されてこなかったお雇い外国人や技術官僚に着目し、政治史の視点から、工部省設立の基礎となった「工部の理念」と彼らの政治思想を解明する。

<目次>
 序章
 第一部 工部省の成立と技術官僚
  第一章 工部院設置をめぐる政治過程と技術官僚
  第二章 工部省設置過程と「工部の理念」
  第三章 草創期工部省の組織整備と技術官僚
 第二部 明治初年における工部省の展開と政策実現
  第四章 明治五年の行政史的展開
  第五章 明治五年の政策展開と政治手法
  第六章 明治六年の政局と工部省の政策過程
 第三部 明治初年における工部省の政策実現の背景
  第七章 明治初期鉄道建設をめぐる住民と技術官僚
  第八章 工部省の「西洋性」と西洋意識
 結章
 工部省年表

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 鈴木淳・西川誠・松沢裕作『史料を読み解く4 幕末・維新の政治と社会』山川出版社、2009年

 著者の先生方から頂きました。ありがとうございます。 重要史料の写真、釈文、読み下し、現代語訳に加えて、丹念な解説がなされており、入門はもちろんのこと、発展学習にも使えるテキストになっています。

<目次>
 Ⅰ 開港と倒幕
 Ⅱ 明治政府の成立
 Ⅲ 殖産興業
 Ⅳ 民権と立憲
 Ⅴ 地方社会

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 内務省研究会にご参加のお二人から、抜き刷りを頂きました。ありがとうございます。
 いずれも以前から研究内容を伺っていたご報告です。

 島田大輔「戦中期日本の西アジア向け宣伝ラジオ放送と大日本回教協会」
  『メディア史研究』25号、2009年5月

 吉岡拓「平安遷都千百年紀年祭における寄付金募集活動の実相」
  『民衆史研究』77号、2009年5月

2009年07月05日

SFC七夕祭&ホームカミングデー(7月4日)

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 合衆国独立記念日の今日、SFCでは七夕祭が開催されました。昨年に続き、2回目の参加をしてきました。昨年にも増して、地元のお客さんが多く、地域色豊かな、よいお祭りでした。
 
 今年の収穫(お腹の)は、ケバブ、焼きそば、焼き鳥、つくね、フランクフルト。いずれもゼミ生の所属サークルで頂きました。どれもおいしく、夕食前にすっかりお腹いっぱいに。フラペチーノを飲めなかった(あれは食べ物?飲み物?)のが心残りです。そうそう、ゼミ生といえば吹奏楽と花火も忘れてはいけません。今年も見事でした。
 しかし、何より実行委員事務局長、おつかれさま。

 今年は、OBOGが集まる「ホームカミングデー」も同時開催。担当委員として、冒頭、ご挨拶に伺いました。こうやってキャンパスに帰ってくる、というのはいいですね(連合三田会?)。ゼミ生が卒業生として戻ってくる時を楽しみに。
 
 

2009年07月10日

頂き物―おさんぽブーちゃん

 打ち合わせに向かうため桜田通りを歩いていると、デゴイチに見立てたピンクのトラックがスーパーの前に駐車中。SLの煙突を模したとおぼしき筒からシャボン玉が吹き出していました。トラックの前では、なにやらウグイス嬢のような方が司会をして、くじ引きをしています。

 近づいてみると「港区選挙管理委員会 港区明るい選挙推進協会」のサイン。そう、今度の日曜日に迫った東京都議会議員選挙の広報活動でした。

 ちょうど選挙に造詣の深い知人といっしょだったので、これはやってみようと、さっそくくじ引きに参加。結果は「あたり」。頂いたのが、こちらの「おさんぽブーちゃん」(はずれは、普通の風船でした)。

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 かわいらしく鼻を突き出した表情、ちょうど浮き上がるようにできている足、くるっと丸まったシッポ。いずれもステキです。

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 なによりのチャームポイントは、腹部に貼られたこのシール。 本来の役目をしっかり果たそうと、ブーちゃんも真剣です。さすがに30を越えた私がこれを持って電車に乗ると違和感たっぷりで、注目を集めました。すこしは投票率アップに貢献できた、でしょうか。

 もちろん、めいすいくんもいましたよ。

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2009年07月16日

頂き物―『イノベーションと政治学』ほか

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 高橋洋『イノベーションと政治学―情報通信革命<日本の遅れ>の政治過程』(勁草書房、2009年)

 IT革命という象徴的なイシューを事例に、理論、文献、オーラルを駆使して「イノベーションと政治」の関係を明らかにした著作が出ました。私にとっては、長年、先端研で机を並べてきた畏友の著作です。政治学と歴史学を融合して現代を問うとどう解けるのか。そのひとつの答えを出された一冊だと思います。

 以下、出版社のサイトから。
<内容紹介>
 IT革命のような「非連続のイノベーション」が国家にとってもつ意味とは何か。通産省と郵政省の取り組みや産業政策という文脈のなかで、IT革命の40年を考察する。
 どうして、IT革命はアメリカで発生し、日本は遅れをとったのか。情報通信分野の革命性を世界でいち早く認識したのは、実は日本政府だった。30年も前から「知識集約化」戦略を打ち出していた日本政府が、いったいなぜ2000年の時点では自らの遅れを認めざるを得なくなったのか。国家にとって、「非連続のイノベーション」が意味したもの。

<目次>
 序章 IT 革命を政治学から考える
 第1章 政府とイノベーション
  第1節 政府の役割
  第2節 環境変化と省庁の変化
  第3節 政府と市場の関係の概念類型
  第4節 省庁の組織資源配分と人事資源配分
  第5節 郵政省と通産省の省内資源配分の分析
 第2章 高度経済成長(1950 年代半ば~1960 年代半ば)
  第1節 高度経済成長と「情報」と「通信」
  第2節 通産省と産業政策
  第3節 郵政省と郵政現業
 第3章 第一次情報化(1960 年代半ば~1970 年代末)
  第1節 情報化社会論と「情報」と「通信」の融合
  第2節 通産省と「知識集約化」の政策ビジョン
  第3節 郵政省と第一次データ通信開放
 第4章 高度情報化 (1970 年代末~1980 年代末)
  第1節 ニューメディアと新自由主義
  第2節 郵政省と電電改革
  第3節 通産省と産業政策の限界
  第4節 VAN 戦争と日本型多元主義
 第5章 IT 革命(1980 年代末~2000 年)
  第1節 インターネットとアメリカ
  第2節 郵政省による「管理された競争」と NTT 経営形態問題
  第3節 通産省と利用者支援の情報化政策
  第4節 日本の遅れと内閣による取り組み
  第5節 森内閣と IT 戦略会議
 第6章 イノベーションと政治学
  第1節 情報通信革命の政治過程
  第2節 IT 革命への日本の遅れ
 参考文献
 あとがき
 事項索引
 人名索引

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台湾オーラルヒストリー研究会編『台湾口述歴史研究』第1集、2009年
 台湾でのオーラル・ヒストリーにと組まれている所澤潤先生より頂きました。ありがとうございます。

奈良岡聰智「駐日ベルギー大使館の140年(3) 戦前から戦後へ」『日本・ベルギー協会会報』76号、2009年6月
同「駐日ベルギー大使館の140年(2) 加藤高明邸からベルギー大使館へ」『日本・ベルギー協会会報』75号、2008年12月
 著者の奈良岡聰智さんから頂きました。以前に(1)も頂いていたのですが、漏らしていました。すみません。(2)に掲載されている加藤邸の写真について熱く語る奈良岡さんが、とても印象的でした。

2009年10月18日

連合三田会(10月18日)

 連合三田会に行ってきました。

 慶應OBOGが卒業年次や職場、地域などで作るOB会を三田会といいますが(早稲田だと稲門会)、その全体集会として1年に1度開かれるのが連合三田会。今年は卒業10周年目のため、幹事(見習い)学年として、春ごろからぼちぼちと企画に参加させてもらいました。

 好天に恵まれ、予想以上の人出。開門も早まったようです。陸上競技場ではお子さんたちが体を動かし、中庭ではOBOGのみなさんが地酒に心を動かされていました。

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 イベント部会に所属した私の担当は、「慶應DREAM展」。過去、現在、未来の慶應義塾をパネル、映像で展示するというものでした。招待されている卒業50年目のOBOGのみなさんをはじめ、たくさんの方にお越し頂き、こちらの会場もごったがえしました。清家塾長もお越し下さいました。

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 お子さんたちには、福澤が洋行時に撮影した写真館の少女との写真パネルが人気だったようです。もっとも、お子さんに限らず、卒業50年の方や、某社長、某先生も無邪気に撮影されていきました。卒業50年目のご婦人が「このお嬢さん、私より80歳上ですものね!」と仰りながら、お孫さんのカメラに収まっていたのは、格別に素敵なシーンでした。

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 SFCの卒業生諸君もたくさん訪れてくれました。帰るところ、帰る思想があるというのは、本当に幸せなことだと思います。1年に1度、自分を見返す場所として、つきあっていきたいと感じた1日でした。
 

2009年11月11日

頂き物―『中東』『伊藤博文』『日本近代史研究余録』『同盟の相剋』

 最近、すっかり頂きっぱなしになってしまっていました。すみません。

 chuto-kikinoshingen.jpg 池内恵『中東―危機の震源を読む』(新潮社、2009年)

 著者の池内先生より頂きました。ありがとうございます。そして、サントリー学芸賞受賞、おめでとうございます!!

<出版社のサイトより>
 誰も論じなかったイスラーム問題の核心とは?

 オバマはイスラームと西洋近代の衝突を避けられるか? ジハード思想とテロの関係は? ドバイ経済は崩壊するか? パレスチナ、イラク、イラン……次々と火を噴く「危機」の深層を、最新情勢から歴史的背景まで掘り下げて解説する。注目の国際政治学者による、イスラーム世界と中東政治の行方を見通すための必読書。

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 itouhirobumi.gif 伊藤之雄『伊藤博文―近代日本を創った男』(講談社、2009年)

 著者の伊藤先生から頂きました。ありがとうございます。あまりにもの存在感ゆえか、伝記が多く刊行されている近年でもなかなか出ていなかった伊藤。愛犬に俊輔と名付けるほど彼に入れ込んできた伊藤先生が書いた一冊。

<出版社サイトより> 
没後100年!真の改革者とは何か?
倒幕、廃藩置県、岩倉使節団、西南戦争、初代内閣総理大臣、条約改正、日清戦争、日露戦争、初代韓国統監、そして暗殺――「憲法政治」実現に懸けた全生涯!
講談社創業100周年記念出版

 伊藤の憤りは、イギリス風の憲法を理想とする大隈重信や福沢諭吉、民権派も、ドイツ風を目指す岩倉具視や法制官僚の井上毅ですら、大隈が2年後の国会開設を唱えていたように、憲法が簡単にできると思っていたことだった。伊藤は、憲法の条文を作るだけではなく、それを機能させるためには、国民意識の成熟、官僚制・教育制度・地方制度など様々な改革が、同時に必要であると考えた。(中略)日本の歴史と伝統を背負った天皇にどのような役割を与えるかも、注意深く検討する必要があった。

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 4902119080.jpg 柴田紳一『日本近代史研究余録』(渡辺出版、2009年)

 著者の柴田先生から頂きました。ありがとうございます。柴田先生が、人物・史料・書物・読書に関して著わしてきた記事、対談をまとめられたもの。これだけまとめて読めるのは、とてもありがたい。
 以下、目次から。
 第1部 人物篇
  吉田茂は「新英米派」だった?
  吉田茂の「国士去後気如秋」について
  吉田茂の涙
  「大谷隼人」は石川信吾のペンネームか
  大川周明と「支那事変」
  近衛文麿別邸「虎山荘」偶感
  二人の「平民宰相」
  東郷茂徳
  杉山元
  石川岩吉
  藤波言忠・高崎正風・徳大寺実則
 第2部 史料を通じて
  日本近代史の史料をめぐって
  「三笠宮文書」読売スクープの幻
  発見! 昭和天皇が学んだ帝王学教科書
  皇帝溥儀と石原莞爾・甘粕正彦
  松尾伝蔵唯一の書翰
  吉田茂内閣発足時の鳩山一郎書翰
  石川岩吉先生と牧野伸顕伯爵との往復書簡
  「不磨ノ大典」明治憲法とその注釈書「義解」
  三上参次博士逸事考
  「君側の奸」ということ
  「明治四十八年」?
  談話史料の危険性
  新史料スクープ競争は不毛だ
 第3部 書物と読書
  吉田茂の読書
  山県有朋・石原莞爾・東郷茂徳の読書
  諸宰相の読書を採点する
  古書のこと
  日記の中の生きた歴史
  解説・吉田茂『回想十年』第一巻
  解説・宮澤喜一『東京―ワシントンの密談』
  解説・岡崎勝男『戦後二十年の遍歴』
  『諸君!』近現代良書
  『日本歴史』読書アンケート
  『日本歴史』歴史小説アンケート
  『日本歴史』展示図録アンケート
  紹介・岩浪由布子『祖父東条英機「一切語るなかれ」』
  紹介・瀬島龍三『幾山河』
  紹介・ロバート・ワイマント『ゾルゲ 引き裂かれたスパイ』
  紹介・徳川義寛・岩井克己『侍従長の遺言』
  紹介・萩原延寿『陸奥宗光』
  紹介・小倉和男『吉田茂の自問』
  紹介・浅見雅男『皇族誕生』
  『読書人』中公文庫のこと

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 doumeinosoukoku.jpg 水本義彦『同盟の相剋―戦後インドシナ紛争をめぐる英米関係』(千倉書房、2009年)

 担当編集者・神谷竜介さんから頂きました。ありがとうございます。同社の叢書「21世紀の国際環境と日本」の第1号。対象時期はWW2後、ベトナム戦争まで。

<出版社サイトより>
 真の同盟関係には共に武器を取るばかりではなく、不和のなかでも関係を維持する覚悟が求められる。

 目次
  序 章 本書の目的と構成
  第1章 戦後インドシナ関与の原点
  第2章 ラオス内戦
  第3章 ジュネーブ会議とラオス中立化
  第4章 南ベトナムへの関与
  第5章 インドシナ問題とマレーシア紛争の連関
  第6章 ベトナム平和工作の展開
  第7章 ベトナム平和工作の挫折
  終 章 戦後インドシナ紛争と英米同盟
 

2009年12月25日

クリスマス・コンサーツ!(12月24、25日)

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   24日は、慶應ウインドアンサンブル第62回定期演奏会@みなとみらい大ホールへ。  プログラムは以下のとおり。

 P.スパーク「ジュビリー序曲」
 R.W.スミス「海の男たちの歌」
 M.アーノルド「第六の幸福をもたらす宿」
 P.I.チャイコフスキー「スラブ行進曲」
 O.レスピーギ「シバの女王ベルキス」

 ジュビリー、海の男は社会人バンドで、スラブ、ベルキスはウインド現役時代に、第六はOBバンドで演奏したことがある曲。いずれも当時のことを思い出しながら聞きました。
 パンフレットのあいさつ文にも書きましたが、今年は新型インフルエンザのため、練習が思うように行えず、11月初旬には団全体が1週間の活動休止という危機に見舞われました。ただでさえ様々な思いがある130人のバンド。よくここまでまとめ上げたと思います。ごくろうさま。いい演奏をありがとう。
 アンコールは、バッハのカンタータ147番(合唱つき)に、なんと1812年の後半。バスドラムがいくつも準備されていたのは、そのためでした。そして最後は定番、ブロックM。なんだか安心します。


 25日は、SFCのオーケストラ、アインクライネスの演奏会に初めて伺いました。会場は鎌倉芸術館大ホール。会長の平高先生をはじめ、SFCの先生方もたくさんいらしていました。

 プログラムは以下のとおり。
 C.W.ウェーバー「魔弾の射手」序曲
 E.グリーグ「ピアノ協奏曲イ短調」
 J.ブラームス「交響曲第2番ニ長調」

 注目は、グリーグのピアノコンチェルト。入学以来知っているピアニスト、森山さんの演奏を初めて生で聴きました。ゼミ生(森山さんファンクラブ会長)が、「涙が出てくるピアノ」と評する彼女のピアノ。私はなんだかワクワクして聴いてしまったのだけど、聴いたあとの充実感がありました。うれしかったなぁ。よかったね。

 音につつまれた二日間でした。みなさん、メリークリスマス。
  

2009年12月28日

頂き物―『世論の曲解』『日露戦争と新聞』『近代日本の政党と社会』など

 sugawara.jpg 菅原琢『世論の曲解』光文社新書

 インゼミなどでお世話になっている東大先端研の菅原先生、初の著書ができました。ご本人からいただきました。ありがとうございます。菅原さんらしい闘魂あふれる一冊です。

 目次
 はじめに
 第1章 寝た子を起こした?―2005年総選挙・郵政解散の意味
  コラム1 新しい投票者と新しい選択肢―30代首長流行の背景にある現職苦戦の選挙構造
 第2章 逆小泉効果神話―曲解される2007年参院選の「民意」
 第3章 逆コースを辿る自民党―安倍政権はなぜ見限られたのか
 第4章 「麻生人気」の謎―2007年総裁選・迷走の構図
  コラム2 年代別選挙区制は若者を救うか?
 第5章 作られた人気―「次の首相」調査の意味
  コラム3 内閣改造は内閣支持率を浮揚させるのか?―質問文「改造」効果説
 第6章 世論とネット「世論」―曲解が生まれる過程
  コラム4 若者は左傾化しているのか?―憲法意識調査に見る回答の曖昧さと柔軟さ
 第7章 「振り子」は戻らない―2009年総選挙・自民党惨敗の表層と底流
 終章 自民党大敗の教訓―世論の曲解を繰り返さないために
 巻末資料
 あとがき


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 katayama.gif 片山慶隆『日露戦争と新聞』講談社メチエ

 こちらも畏友、片山さんの処女作。ご本人よりいただきました。ありがとうございます。外交・メディア研究を重ねてきた片山さんならではの一冊。
 
 第1章 日英同盟への期待と危惧
 第2章 開戦論への道
 第3章 日露戦争勃発
 第4章 韓国の保護国化
 第5章 戦争の終わり
 終章 日露戦後の新聞界

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 著者のひとり、伊東久智さんからいただきました。ありがとうございます。

第1部 政党結成の論理と活動
 第1章 植木枝盛と自由党結成  福井淳
 第2章 旧幕臣の政党活動
     ――江原素六の明治一〇年を素材として  檜川瑞樹
 第3章 大同団結運動末期における愛国公党結成の論理
     ――板垣退助の政党論を通して  真辺美佐
 第4章 日露戦後恐慌期の第一次西園寺内閣と憲政本党  木下恵太
 第5章 憲政会と「元老待遇」大隈重信
     ――加藤高明首班擁立工作の展開と挫折  荒船俊太郎
第2部 政党認識の諸相
 第6章 政党認識における欧化と反欧化  真辺将之
 第7章 『新人』における吉野作造の政党論
     ――日露戦争期に着目して  高橋央
 第8章 田中惣五郎における政党史研究の位相
     ――『東洋社会党考』成立の背景  廣木尚
 第9章 石橋湛山の政党論
     ――「浮動有権者」として  上田美和
第3部 政党とその周縁
 第10章 自由民権運動における政党と壮士
     ――自由党の壮士への対応と壮士の動向  安在邦夫
 第11章 明治後期の移民会社と政党および政治家
     ――亡命民権家と移民会社の関わりを中心にして  松村孝男
 第12章 政友会の院外団と「院外青年」  伊東久智
 第13章 都市計画反対運動と住民・政党・政治家
     ――槇町線問題の再検討を中心に  佐藤美弥

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 下重直樹「資料紹介「昭和財政史資料」」(『北の丸』42号)

 著者の下重さんからいただきました。ありがとうございます。
 副題は「戦前期大蔵省における文書管理と財政史編纂」です。「稿本井上馨伝」について検討された下重さんならではの分析。いつ読んでも唸らされます。よい意味で、究極のマニアック論文です。
 

 

2010年01月30日

頂き物―『変貌する日本政治』『政治の終わり、政治の始まり』『東アジアの国際関係』

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 御厨貴編『変貌する日本政治―90年代以後「変革の時代」を読みとく』勁草書房、2009年

 執筆者のみなさんからいただきました。ありがとうございます。
 政治学を中心に、宗教学、経済学、若手からベテランまでのメンバーで開かれた「90年代研究会」の成果。当初、私もメンバーに入れていただいていたのですが、今回はオブザーバーにしてもらいました。しかし、この出来映えを見ると、自分ももう少しがんばっておけばよかったかと悔やまれます。

 目次
  序 章 九〇年代とは何か(御厨 貴)
  第1章 自民党政治自壊の構造と過程(菅原 琢)
  第2章 小沢一郎と政界再編(山本 健太郎)
  第3章 国民政党に脱皮できなかった公明党と創価学会(島田 裕巳)
  第4章 もうひとつの政界再編(砂原 庸介)
  第5章 内閣官房の組織拡充(高橋 洋)
  第6章 だれが「更迭」されるのか(手塚 洋輔)
  第7章 安全保障政策の変容と行動空間の拡大(佐橋 亮)
  第8章 「先送り」の研究(竹中 治堅)
  第9章 日本銀行法改正による政策決定過程の変化(翁 邦雄)
  第10章 九〇年代のバブル崩壊と二一世紀の投票行動(小幡 績)

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 御厨貴『政治の終わり、政治の始まり―ポスト小泉から政権交代まで』藤原書店、2009年

 著者の御厨先生からいただきました。ありがとうございます。
 帯の吹き出し「グッバイ、自由民主党!」で一躍話題に。話題といえば、先日の『日経』経済教室の「学級会政治」も話題でした。

<出版社サイトより>
 自民党の「末期3政権」とは何だったのか?
 「政権交代」の行方を見据えるための必須の「総括」。

 目次
  本書関連年表(2005~2009)
  序 政治の終わり、政治の始まり
  1 安倍晋三政権――イデオロギーの空転
  2 福田康夫政権――末期自民党政治の「小春日和」
  3 麻生太郎政権――グッドルーザー
  終 「壊死」した国家を再生できるか――明治維新の原動力を振り返る
  〔附〕宰相の器を問う〈連続インタビュー〉
   中曽根康弘/塩川正十郎/渡邉恒雄 聞き手=御厨貴
  歴史と現代の往還――あとがきにかえて

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 大矢根聡編『東アジアの国際関係—多国間主義の地平—』有信堂、2009年

 著者のおひとり、土屋大洋先生からいただきました。ありがとうございます。
 国際政治学会のセッションが元になっているとのこと。すばらしい。

 序章 東アジア地域協力の展開——多国間主義の視点による分析へ:大矢根聡
 第1章 中国の多国間主義:現実的リベラリズム?——「中国の台頭」下における新たな役割の模索:浅野亮
 第2章 貿易分野における中国の多国間主義——「協力と自主」の現れとしてのWTO対応:川島富士雄
 第3章 世界情報社会サミットと中国外交——インターネット・ガバナンスをめぐる単独主義?:土屋大洋
 第4章 多国間主義とインド外交——核保有と経済成長:竹中千春
 第5章 大国化するインドにおける多国間主義の動揺——現代「実利」外交の展開:伊藤融
 第6章 韓国におけるFTA戦略の変遷——多国間主義の推進と挫折:磯崎典世
 第7章 タイの多国間主義外交——経済外交の変化と持続:永井史男
 第8章 オーストラリア対外経済政策の転換——多国間主義から二国間主義へ:岡本次郎
 第9章 ASEAN外交の改革と東アジア共同体の功罪——政府志向の多国間主義から市民志向の多国間主義へ:勝間田弘
 第10章 アメリカの多国間主義をめぐるサイクル——消極的関与と急進的追求の振幅とその背景:大矢根聡

2010年02月01日

頂き物―『政党内閣の崩壊と満州事変』『日本陸軍と日中戦争への道』『資料から読む地方自治』

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 小林道彦『政党内閣の崩壊と満州事変』ミネルヴァ書房、2010年

 著者の小林先生からいただきました。ありがとうございます。
 単行論文のときから、書籍としてまとめられるのを楽しみにしていた一冊。政軍関係の視点からとても興味深い分析がなされています。次にあげる森さんの本とあわせて読みたいと思います。

<出版社のサイトから>
 田中義一、浜口雄幸、若槻礼次郎、犬養毅……陸軍改革の試み、その意図せざる挫折を描く。
 1920年代、政党政治と国際協調主義にそれなりに順応していたはずの日本陸軍は、なぜ自ら満州事変(1931年9月)を引き起こして、それらの崩壊に一役買ってしまったのだろうか。この問いかけは同時に、1930年代における陸軍の政治的台頭のメカニズムを解明することにも繋がっていく。本書では、1920年代の政軍関係が政党内閣−陸軍省優位のものとして成熟していったことを論証し、やがてこの体制が動揺するなかで、関東軍や海軍の出先までもが連鎖的に暴走を始め、ついには満州事変・第一次上海事変の勃発へといたる、その政治過程を現実の政治的力関係に即して具体的に論じていく。

 はじめに――研究史の整理と課題と設定
 序 章 政党による陸軍統治
 第Ⅰ部 二大政党制と陸軍統治の動揺
  第1章 田中政友会と山東出兵
  第2章 相対的安定と破局への予兆――浜口雄幸と宇垣一成
 第Ⅱ部 政党政治と陸軍統治――その同時崩壊
  第3章 政党内閣と満州事変
  第4章 政党内閣の崩壊
 おわりに――1935~36年・陸軍統治システムの解体
 註
 参考文献
 あとがき
 人名索引
 
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 森靖夫『日本陸軍と日中戦争への道―軍事統制システムをめぐる攻防』ミネルヴァ書房、2010年

 著者の森さんからいただきました。ありがとうございます。
 こちらも単行論文のときから、書籍としてまとめられるのを楽しみにしていた一冊。やはり政軍関係の視点から読んでみたいと思います(2月某日、森さんをお招きして書評会です)。

<出版社のサイトから>
 陸軍はなぜ暴走したのか。宇垣一成、田中義一、永田鉄山、林銑十郎……巨大組織を舞台に展開した、知られざる政治史。
 近年に至るまで、近代日本の陸軍はドイツをモデルとして統帥権独立制が導入され、参謀本部が陸軍省よりも実権をもっていた、と一般に信じられてきた。また、そのことが主な原因で、満州事変から日中戦争、そして太平洋戦争への道を歩んだ、とも見られてきた。本書はそうした通説を正面から批判する。とりわけ、1920年代後半から30年代前半の陸軍の組織と統制の実態に着目して、これまで使われていない陸軍軍人の日記や書類などの一次史料を用いてそれらを再検討し、陸軍大臣や陸軍省による陸軍統制が満州事変をきっかけに動揺し、日中戦争が全面化していった過程を解明する。

 序 章 なぜいま、日本陸軍なのか
 第1章 統帥権独立制と陸軍統制システムの形成
 第2章 1920年代の陸軍と二つの統制システム
 第3章 満州事変と陸軍統制システムの動揺
 第4章 陸軍の統制回復の試みと挫折
 第5章 陸軍統制システムの破綻と日中戦争への道
 第6章 中国から見た日本陸軍――1931~37年
 終 章 陸軍統制の失敗から戦後へ
 註
 主要参考文献
 あとがき
 関係年表
 人名索引

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 岡田彰編『資料から読む地方自治』法政大学出版局、2009年

 著者の岡田先生から頂きました。ありがとうございます。
 岡田先生は、指導教授から資料を残しなさいと指導されたそうです。そう伺うと、先生が『現代日本官僚制の成立』を書かれた理由がなんとなくわかる気がしました。

<出版社のサイトから>
 ここ十数年来の地方自治をめぐっては、住民参加・情報公開・文化行政・国際化、さらには行政評価・NPM・PFI、住民投票・自治基本条例・協働・NPO・構造改革特区など、多彩なテーマが登場している。本書は、地方自治の歴史をはじめ、行政組織・地方議会・地方財政・公務員制度などの基本項目なども含めて解説を付し、大学の講義や実務に携わる人々への基礎的資料をまとめる。


2010年03月16日

頂きもの―『自民党の誕生』『近代日本の国民防空体制』『明治留守政府』

 komiya_kyo.jpg 小宮京『自由民主党の誕生:総裁公選と組織政党論』(木鐸社、2010年)

 著者の小宮さんからいただきました。ありがとうございます。
 鳩山一郎研究から吉田茂の政治指導、自民党の組織研究とフィールドを広げられた小宮さんの、博士論文をもとにした一冊です。2007年の日本政治学会で一緒に報告させていただいたことを思い出します。

 以下、出版社サイトから。
 目 次
 はじめに
 第1章 戦後政党政治の復活
  序節 戦前保守党の党組織と総裁公選の起源
  第1節 日本自由党
  第2節 日本進歩党
  第3節 政党の「民主化」
 第2章 自由党系の党組織と党中央組織の整備
  第1節 党三役の成立と変容
  第2節 独立後の吉田政治
  第3節 吉田内閣総辞職の政治過程
 第3章 第二保守党系の党組織と役職公選論の展開
  第1節 民主党から国民民主党へ
  第2節 公職追放解除から改進党へ
  第3節 日本民主党と鳩山内閣成立
 第4章 自由民主党の党組織と総裁公選の定着
  第1節 自由民主党
  第2節 第1回総裁公選
  第3節 第2回・第3回総裁公選
 おわりに
 資料および文献について
 関係年表
 あとがき
 索 引

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 土田宏成『近代日本の「国民防空」体制』神田外語大学出版局、2010年

 著者の土田さんからいただきました。ありがとうございます。数年前、とても楽しみにされていた御厨塾の夏合宿を、「博論の刊行のために」と決心して欠席されたのをよく覚えています。
 以下、出版社のサイトから。

 未知の危機 = 空襲にどう備えたのか。来るべき空からの脅威に対し、軍・官・民一丸となって構築された戦前日本の「国民防空」体制。防空演習、防護団、防空法、警防団の成立過程を詳細にたどりつつ、その確立から崩壊までを克明に描き出した、日本近代史の空隙を埋める画期的研究。
 目次
 序章
  一 : 総力戦の時代と空襲
  二 : 先行研究の整理
  三 : 本書の視角と課題
 第一部 : 「国民防空」の萌芽
  第一章 : 空襲の登場と関東大震災の衝撃
   第一節 : 第一次世界大戦における空襲の登場と日本の空襲認識
   第二節 : 関東大震災時の東京警備とその教訓
   第三節 : 東京警備司令部の設置と新しい東京防衛構想
 第二章 : 関東大震災後の大阪
  第一節 : 地震襲来の恐怖
   第二節 : 大阪市電のストライキ
   第三節 : 大阪市非常変災要務規約
 第二部 : 防空演習の展開
  第一章 : 昭和初期の防空演習について
   はじめに
   第一節 : 昭和初期陸軍にとっての防空
   第二節 : 昭和初期の防空演習
   おわりに
  第二章 : 東京の防空
   はじめに
   第一節 : 満州事変以前
   第二節 : 満州事変以後
   おわりに
  補説1 : 防空演習とラジオ
 第三部 : 「国民防空」法制の成立
  第一章 : 防空法の成立
   はじめに
   第一節 : 防空法制定の主張
   第二節 : 防空法案の作成
   第三節 : 防空法の成立
   おわりに
  補説2 : 防空警報と灯火管制に関する令規
  第二章 : 警防団の成立
   はじめに
   第一節 : 防空演習と防護団
   第二節 : 内務省の消防組強化・防護団解体方針
   第三節 : 六大都市の反対
   第四節 : 警防団の成立
   第五節 : 警防団設立の背景
   第六節 : 警防団の実際
   おわりに
  補章 : 「国民防空」体制の確立
   第一節 : 防空法制のその後
   第二節 : 家庭防火群から隣組へ
  終章
  あとがき
  年表
  索引

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 rususeihu.jpg 笠原英彦『明治留守政府』慶應義塾大学出版会、2010年

 著者の笠原先生からいただきました。ありがとうございます。この本を読んで、先生の学部1年の講義「日本政治基礎」を思い出した同輩もすくなくないはず。

 以下、出版社のサイトから。
 近代日本の知られざる跳躍期を探る。
 ▼岩倉使節団派遣中の、いわゆる留守政府(1871-73年)の実態を明らかにする。
 ▼明治四年十一月、廃藩置県後の不安定な政情のなか、岩倉使節団は横浜を出航。岩倉具視、木戸孝允、大久保利通ら要人を欠いた政府は、国内外に次々と起こる難題に直面しつつも、急進的に近代化政策を推し進めてゆく。三条実美、西郷隆盛、大隈重信、井上馨、江藤新平――いずれ劣らぬ個性の持ち主たちの立ち回りと人間像にも着目、「行政主導国家」の原型が築かれ、日本の新しい針路が定まってゆく過程を力強く描写する。

 はじめに
 第一章 岩倉使節の出発と留守政府の発足
  岩倉使節団の成立
  「十二箇条の約定」
  紆余曲折した渡航の準備
  岩倉らの最終調整
 第二章 制度改革論争から太政官三院制へ
  様々な制度設計の競合
  政体改革と人事体制
  廃藩置県と政府改革
  新体制の特色
  新体制の修正を拒んだ木戸
  廃藩政権の政策課題
 第三章 留守政府の始動
  留守政府の陣容
  早くも独走する各省
  大大蔵省の活動
  大蔵省の苦悩と改革
 第四章 予算ぶんどり合戦
  井上財政と文部省予算
  司法省の予算編成
  工部省の予算編成
  大蔵省の対応
 第五章 留守政府の外交
  台湾問題の発生と琉球藩の設置
  副島外交の展開
  副島外交の意義
  マリア・ルス号事件の発生
  外務省「委任」と神奈川県裁判所
  仲裁裁判への道のり
 第六章 太政官三院制の変容
  太政官三院制の形成
  太政官三院制の構造
  明治六年の太政官制潤飾
  太政官制潤飾の矛盾とその影響
  旧大蔵省首脳の正院改革
 終 章 終盤を迎えた留守政府
 附 論 太政官三院制に関する覚書
  一 はじめに
  二 太政官三院制の背景
  三 大蔵省問題
  四 太政官三院制の矛盾
  五 結びにかえて
 主要参考文献・史料一覧

2010年04月04日

SFC20周年記念式典(4月4日)

 

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 1990年4月4日、湘南藤沢キャンパスにはじめての学生がやってきた日です。私は高校に入ったばかりの15歳。先端を走り続けるキャンパスに憧憬を抱いていました。

 それから20年。ここで学び、巣立ち、支え、広げていった方々が実に2,000人、集まりました。

 式典が進むにつれ、20年の積み重ねがどれだけの広がりを生んだのか、目の前に広がっていくように思えました。國領学部長の式辞、清家塾長・松沢知事・海老根市長の祝辞、卒業生からの言葉、加藤寛・相磯秀夫初代学部長の顕彰、在学生による未来創造宣言、塾歌、村井学部長の閉式の辞。特別な時間でした。キャンパスに、式典に携わって下さったみなさんに感謝です。関われてよかった。

 レセプションでは、20周年記念バンドのみなさんに混じって「若き血」の伴奏で楽しませてもらいました。SFCで楽器を吹いたのは初めて。楽しかった。ドルチェ、20周年記念バンドのみなさん、ありがとう。

 さあ、新学期です。新たな10年紀、胸を張って30周年を迎えられるよう、まずは1日1日を大切に積み重ねていきたいと思います。
 

2011年01月01日

新年のごあいさつ(1月1日)

 いつも当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
 
 本年も研究に、教育にがんばってまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

                                2011年1月1日 清水唯一朗

清水研究室の2010年
 1月  「政のかたち 官のすがた 政治家の領分、官僚の領分」(『WEDGE』22巻2号)

 2月  「公務員改革、見切り発車」(『日本経済新聞』2月20日朝刊)
     シンポジウム「宇和島と近代日本社会のリーダーたち」
                        (渋沢栄一記念財団・宇和島商工会議所)

 3月  「次世代 人 政官の協力関係模索」(『読売新聞』3月6日夕刊)
     「官僚制は戦前から戦後へ 改革は蛇行した」『朝日新聞』GLOBE3月8日朝刊)
     「民主党政権の誕生と政治主導の始動」(2010年日台フォーラム)
     「インタビュー 理想の公務員 第8回」(The AsahiShinbun GLOBE)
     「拝啓『いい時代』に旅立つみなさんへ」(『読売新聞』3月26日朝刊)

 4月  SFC開設20周年記念式典
     日本政治外交(JPD)ゼミ第4期スタート(21名)
     オーラル・ヒストリーゼミ第2期スタート(14名)

 5月  「オーラル・ヒストリーの実践―地域の記憶を継承する」
                   (神奈川県歴史資料保存利用機関連絡協議会講演会)

 6月  参議院内閣委員会参考人質疑(前日に鳩山首相が辞任のため中止)
     「戦前日本の政官関係―党派化と政党化の視点から―」(慶應法学会)
     春学期「総合政策学の創造」政策コーカス。3年目。
     「書評 杉本仁『選挙の民族誌―日本的政治風土の基層―』」(『選挙研究』26-1)

 7月  ゼミ3期生の成果を『日本政治外交研究』3号として刊行。
     「権力と抑制の第二院」(先端公共政策研究会)

 8月  現代GP宇和島スタディツアー。JPDゼミからも2名参加。

 9月  『穂積重行オーラルヒストリー』(聞き手、渋沢栄一記念財団)刊行。
     「政治主導を問い直す―歴史的経験知からのアプローチ 」(SFCフォーラム経営サロン)
     「吉野作造と大正の公論空間」(吉野作造記念館)
     慶應義塾大学ウインドアンサンブルOB吹奏楽団第8回定期演奏会@めぐろパーシモン
     JPDゼミ合宿@富士吉田
     オーラル・ヒストリーゼミ合宿@奥河口湖
     「政治主導の歴史的展開―戦前、戦後、現在―」(「民主党執政後日本政治」政治大学)
     東京大学菅原ゼミとの第4回インゼミ
     「辛亥革命と日本の反応―『崛起する中国』と近代日本」刊行。
      (小林道彦・中西寛編『歴史の桎梏を越えて―20世紀日中関係への新視点』千倉書房)

 10月 「近代日本の政権交代と官僚制――内務省の事例から」討論者(日本政治学会)
     「政党内閣期の政治と行政」(笠原英彦編『日本行政史』慶應義塾大学出版会)刊行。

 11月 SFC-ORF「サイバーセキュリティ対策に関する国際比較研究」「メディアと民主主義」
     「総合政策学の創造/環境情報学の創造」「『新しい公共』と日本の社会ビジョン」

 12月 秋学期講義「総合政策学の創造」政策コーカス。3年目。

 身長 1mm成長。
 体重 5kg成長。対策が必要。

 今年もすこやかに。

2011年02月05日

KWE31期追いコン(2月4日)

 慶應ウインドアンサンブル第31期の追い出しコンサートに行ってきました。追いコンといっても、追い出しコンパではなく、追い出しコンサートです。

 前会長の鷲見先生に慶應着任のあいさつに伺ったところ、定年退職を迎えるのでウインドの会長が見つからずに困っていると言われ、急遽、後継会長になったのは4年前。その年の新入生が31期でした。いわば私の「同級生」。

 みなとみらいに1,500人を集めた彼らは、ウインドの歴史に大きなあゆみを刻んでくれました。これからもよろしく。ご卒業、おめでとう。
  

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2011年03月25日

学部学位記授与(3月23日)

 3月23日(水)、学事の打ち合わせで出かけた三田キャンパスには、晴れ着の学生が徐々に集まっていました。卒業式には中止になったけれども、集まって、みんなで顔を合わせたい。そんな気持ちがあったのでしょう。

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 午前、彼らは参加できなかったけど、卒業式にかわる代表学生への学位記授与がありました。式典(と言っていいでしょう)はUstで中継され、2,000人あまりが見たようです。

 学事の打ち合わせが終わり、同僚とキャンパスを歩いていると、ためらいながらも卒業を祝いあうすがたがありました。こういう状況のなか、なんとも心のあたたまる光景でした。

 通常、大学全体の卒業式が終わると、学部毎の学位記授与が行われます。今年はないものと思っていたところ、偶然会った学部長から、急遽これもUst配信で行うことにしたと聞き、会場に駆けつけました。もちろん、3名の代表者を除いて卒業生のすがたはありません。

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 200名収容の広い会場にいるのは学部長、研究科委員長、中継スタッフ、偶然居合わせた4人の教員だけ。でも、twitterをはじめとするネットワークが目に見える紐帯をつくりだしてくれました。

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 みなさん、あらためて、ご卒業おめでとうございます。

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 中継スタッフの方々にも、心から感謝です。 
 
 新しい学期がはじまります。
 

2012年01月02日

新年のごあいさつ(1月1日)

 いつも当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
 
 本年も研究に、教育にがんばってまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

                                  2012年1月1日 清水唯一朗

 清水研究室の2011年

 2月  日本政治外交(JPD)ゼミ第4期、最終成果報告会・納会@三田
      オーラル・ヒストリーゼミ、最終成果報告会・納会@三田

 3月  『吉國一郎オーラル・ヒストリー』Ⅰ・Ⅱ(聞き手、東京大学先端研)
      『国民皆保険オーラル・ヒストリー1 幸田正孝(元厚生省事務次官)』
                                    (聞き手、医療経済研究機構)
      「日本におけるオーラル・ヒストリー―「記憶から記録へ」「推測から実証へ」―」
                      神奈川県歴史資料取扱機関連絡協議会『会報』37号

 4月  慶應義塾大学総合政策学部准教授、大学院政策・メディア研究科委員
      日本政治外交(JPD)ゼミによる自主ゼミスタート
      「政治主導と官僚主導―その歴史的組成と構造変化」『レヴァイアサン』48号
      華族史料研究会編『華族令嬢たちの大正・昭和』(聞き手、吉川弘文館)
      御厨貴編『近現代日本を史料で読む』(中央公論新社)

 5月  日本政治外交(JPD)ゼミ第5期スタート(20名)
      オーラル・ヒストリーゼミ第3期スタート(19名)
      「政界再編と政権交代―第二次護憲運動による構造変化」
                                    日本選挙学会、関西学院大学

 6月  「危機與改革中的日本政治」(『國際關係研究月刊』(香港)2巻)
      春学期「総合政策学の創造」政策コーカス。4年目。

 7月  ゼミ4期生の成果を『日本政治外交研究』4号として刊行。

 8月  SFC「未来構想キャンプ」を実施。
      オーラル・ヒストリーゼミ9月卒業生最終成果報告会・納会。
      “From Conflict to Compromise: The Changing Relations of Party Politics
       and Ministerial Bureaucracy in Interwar Japan”
         13th International Conference of EAJS, Tallinn University, Estonia

 9月  吉野作造記念館「次世代人材育成・研修会」第5回
      慶應義塾ウインドアンサンブルOB吹奏楽団第10回定期演奏会@蒲田アプリコ
     JPDゼミ合宿@上長瀞
      「岐路をゆく日本政治―政権交代と4つの課題―
          日本研究碩士学位学程成立大会及日本研究研討会、政治大学(台北)
      オーラル・ヒストリーゼミ合宿@湯河原
      法学部玉井ゼミとの合同論文発表会@三田
      平井くんがフランスへ、井上くんがイギリスへ留学。
      盧さんがフランス留学から帰国。
      延世大学大学院から河さん、金さんがゼミに参加。

 10月 「政権交代後の日本政治」2011年日台フォーラム、台北

 11月 SFC-ORF「災後日本の針路」「学生の研究発信 学問のシンカ」@東京ミッドタウン
     宮地正人ほか編『明治時代史大事典』1(吉川弘文館)

 12月 秋学期「GIGA 総合政策学の創造」政策コーカス。4年目。
     尚友倶楽部編『上原勇作日記』(芙蓉書房出版)

 身長 変わらず。
 体重 7kgダウン。対策進行中。

 今年もすこやかに。

2013年01月01日

新年のごあいさつ(1月1日)

 いつも当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
 
 本年も研究に教育にがんばってまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

                                 2013年1月1日 清水唯一朗

 清水研究室の2012年

 1月  神田神保町ブックトリップを実施。お昼は明治大学の学食で。

 2月  日本政治外交(JPD)ゼミ第4期、最終成果報告会・納会@三田。
      オーラル・ヒストリーゼミ、最終成果報告会・納会@三田。
      福岡さん、水泳日本選手権で平泳ぎ女子100m銀メダル。

 3月  「北東アジアの『日本研究』と『新しい日本研究』」@JSPワークショップ。
      『渋沢雅英オーラルヒストリー』(聞き手、渋沢史料館)刊行。
      河田くんが優秀卒業制作を受賞。
      ゼミ5期生の成果を『日本政治外交研究』5号として刊行。

 4月  日本政治外交(JPD)ゼミ第6期スタート(19名)。
      JPDゼミ、国会見学&東京財団の拡大研究会に参加。
      オーラル・ヒストリーゼミ第3期スタート(19名)。

 5月  護衛艦せんだい体験乗船@横須賀。
      宮沢弘さん告別式。

 6月  山崎繭加さん特別講演「キャリア」「仕事」「聴く」。
      代田七瀬さん特別講演「聴くことから見えてきたこと」。
      春学期「総合政策学の創造」政策コーカス。5年目。

 7月  『政権交代時代の政府と政党のガバナンス』(共著)21世紀政策研究所、刊行。
      アンドレア・レバラントさん特別講演「イタリアにおける日本研究」。
      『明治時代史辞典』2(共著)、吉川弘文館、刊行。      

 8月  SFCオープンキャンパスで田中嘉くんが講演。
      SFC「未来構想キャンプ」。
      JPDゼミ、法学部玉井清ゼミとの合同ゼミ@三田。
      ゼミ総会。

 9月  吉野作造記念館「次世代人材育成・研修会」第6回@古川。
      小布施若者会議開催。三谷くんが実行委員長、山本さん・正能さんが副委員長。
      JPDゼミ合宿@掛川。浜岡原発を見学。
      ドイツ・ボーフム大学からマイさん、ダニエルくんがJPDゼミに参加。
      慶應義塾ウインドアンサンブルOB吹奏楽団第11回定期演奏会@蒲田アプリコ
      河さん、修士号取得。清水研修士第1号。
      清水桜子さんが優秀卒業制作を受賞。
      オーラル・ヒストリーゼミ合宿@熱海。地魚丼に舌鼓。

 11月 SFCウインドオーケストラDOLCE 第21回定期演奏会@大船。
     吉田真吾さん特別講演「日米同盟の制度化」。
     講演「渋沢栄一の記憶を記録する」@渋沢史料館。
     SFC-ORF@東京ミッドタウンにオーラルゼミが初出展。
     喜久田くん『劇団麦の会65年史』、清水桜子さん『土方家ファミリーヒストリー』刊行。
     田中くん『時』、青木さん『人つむぎ、人つなぎ』、山口さん『仕事の樹形図』刊行。
     湘南藤沢学会「卒業研究発表」で福岡さんが3位、平井くんが5位入賞。
     湘南藤沢学会「学生の活動発信」で山本さんが3位、青木さんが5位入賞。
     『上原尚作オーラルヒストリー』(聞き手)、刊行。

 12月 第46回衆議院議員総選挙にて報道体験。
     SFCxTED開催。長村さんが実行委員長として活躍。

 身長 変わらず。
 体重 横ばい。

 今年もすこやかに。

2014年01月01日

新年のごあいさつ(1月1日)

 いつも当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
 
 本年も研究に教育にがんばってまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

                                 2014年1月1日 清水唯一朗

 清水研究室の2013年

 1月  「立憲政友会の分裂と政党支持構造の変化」(『日本政治史の新地平』吉田書店)
     ハピキラFACTORY、信濃毎日新聞に掲載。
     『沖縄時論』創刊号発見のニュース、琉球放送で報道。

 2月  日本政治外交(JPD)ゼミ第4期、最終成果報告会・納会@三田。7名が卒業。
      オーラル・ヒストリーゼミ、最終成果報告会・納会@三田。7名が卒業。
     ハピキラFACTORY、渋谷パルコで3,000個売り上げ。ニュースJAPANでも特集。
     ゼミ卒業生初の結婚式。
     「吉野作造と大正の公論空間」(『近代日本研究』29号)

 3月  小布施若者会議実行委員会(三谷くん、山本さん、正能さん)がSFC ARAWDを受賞。
     伊藤さん、光末さんが優秀卒業制作を受賞。
     ゼミ6期生の成果を『日本政治外交研究』6号として刊行。
     「『SFC学生の研究・活動発信』について」(『KEIO SFC REVIEW』Vol.51)
     『医療政策オーラル・ヒストリー1 仲村英一(元厚生省健康保険局長)』(医経研)

 4月  日本政治外交(JPD)ゼミ第7期スタート(16名)。
     オーラル・ヒストリーゼミ第5期スタート(19名)。
     大学院プロジェクト「日本研究」スタート。
     マティアス・ザックマンさん特別講演「ドイツ・イギリスから見た近代日本」。
     「大学探訪 学問のススメ」『神奈川新聞H!P』にオーラルヒストリーゼミが掲載。
     『近代日本の官僚―維新官僚から学歴エリートへ』(中公新書)、刊行。

 5月  「なぜ改正 説明丁寧に」(『読売新聞』)
     宮嶋加奈子さん(朝日新聞)特別講演「伝えるということ」

 6月  ゼミで早慶戦観戦。
     「社会派お笑い芸人目指す慶応大2年生」(高松さん、『朝日新聞』)。
     『四條男爵家関係文書』(尚友倶楽部編、同成社)
     春学期「総合政策学の創造」政策コーカス。6年目。
     田中くん、「聴き方大学」を創設。「信州学生1000人会議」に参加。

 7月  「執筆ノート 清水唯一朗『近代日本の官僚』」(『三田評論』1169号)
     ダニエルくん(ボーフム大学からの留学生)送別会。
     千正康裕さん(厚生労働省)特別講演「制度策定の現場から」。
     「議場の比較研究(1) 日本の国会議事堂と議場」(SFC研究所日本研究PF-WPNo.5)
     金さん、三谷くん修士課程修了。
     三谷くん、修士論文最優秀となる政策・メディア研究科「加藤賞」を受賞。
     参議院議員選挙にて報道体験。

 8月  SFC「未来構想キャンプ」。井庭研究会と合同のワークショップを展開。
     小布施にてハーバード大学×長野県の高校生「H-LAB」が開催。ゼミから2名参加。
     「幡多で感じた まるで宝探し」(廣川さん)『朝日新聞』。

 9月  吉野作造記念館「次世代人材育成・研修会」第7回@古川。
     JPDゼミ合宿@湯河原。
     慶應義塾ウインドアンサンブルOB吹奏楽団第12回定期演奏会@蒲田アプリコ。
     インゼミ「2013年参議院選挙における各党の選挙戦略」(東京大学・菅原琢ゼミと)
     オーラル・ヒストリーゼミ合宿@箱根。
     吉本さん、下向さん卒業。下向さん、優秀卒業制作を受賞(井庭研枠)。

 10月 神保町古書街ツアー。ヤンさん、カーニャさん、マリーさんも参加。
     「政官関係にみる『歴史の教訓』」(『人事院月報』770号)

 11月 ゼミで早慶戦観戦。松田さん、チアとして最後の早慶戦。
     SFC-ORF@東京ミッドタウンにオーラルゼミが出展。
     「政策と人間のあいだで」「高校生のためのSFC講座」「聴く技法の分析」で発表。
     湘南藤沢学会「卒業研究発表」で浜田くん、廣川さんが発表。
     湘南藤沢学会「学生の活動発信」で佐藤さんが2位、陣内さんが4位入賞。
     慶應女子高校で「聴く」特別講義(清水&田中くん)。

 12月 SFCウインドアンサンブルDOLCEさん定期演奏会@相模大野
     応援指導部吹奏楽団・チアリーディング部定期演奏会@渋谷
     日本テレビ「ワラチャン!」でたかまつさんが優勝。
     TEDxKEIOにて、田中くんが登壇。「聴く」について語る。
     「日本の選挙制度―その創始と経路」(『選挙研究』29巻2号)

 身長 変わらず。
 体重 2kg減。

 今年もすこやかに。

2015年01月01日

新年のご挨拶(1月1日)

 いつも当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
 
 本年も、研究に教育にがんばってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

                                   2015年1月1日 清水唯一朗

 清水研究室の2014年

 1月  「書評 黒澤良『内務省の政治史―集権国家の変容―』」(『北海道新聞』)

 2月  日本政治外交(JPD)ゼミ第7期、最終成果報告会・納会@三田。2名が卒業。
      オーラル・ヒストリーゼミ第5期、最終成果報告会・納会@三田。7名が卒業。

 3月  ゼミ史上最大のOBOG会を開いていただきました。ありがとう。
     玉利さん、西岡くんが優秀卒業制作を受賞しました。
     『ひと×土地×仕事が街を語る(1) 湘南台のパスタやさんニューオリンズ』
       (聴き手、SFC生活実践知プロジェクト。松本和弘さん、諏訪正樹さんと共著)刊行。
     研究発表 「身体知の観点から聴き手―話し手の関係を捉える」
       (諏訪正樹さんと共著、第18回身体知研究会にて)
     JPDゼミ7期生の成果を『日本政治外交研究』6号として刊行。
     研究発表 「対話によるコミュニケーションの発生と展開
       (諏訪正樹さんと共著、第8回VNV研究会にて)

 4月  ハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員になりました。

 5月  「『教育県』のいままでとこれから―豊かな基盤をどう受け継ぐのか―」
       (戸田忠雄編『学校を変えれば社会が変わる―信州からの教育再生』東京書籍)刊行
     研究発表 「本音を語ることを促すインタビュー技法に関する一考察」
       (諏訪正樹さんと共著、人工知能学会にて)

 6月  研究発表 "From Local Youths to National Elites"
       (太平洋アジア学会(西ワシントン大学)にて)
     「書評 伏見岳人『近代日本の予算政治』小山俊樹『憲政常道と政党政治』」
       (『年報政治学』2014-1号。驚いたことに著者校正なしでした、、、)

 8月  European Association for Japanese Studies 2014@スロベニアに参加しました。
      いつ来てもすばらしい学会です。

 9月  研究発表 "How Japanese Bureaucrats studied the War"
       (第一次世界大戦と東アジア国際会議(ルール大学ボーフム校)にて)
     研究発表 "Conflict, Collaboration and Confusion"
       (ニューヨークアジア学会(ホフストラ大学)にて)
     研究報告"Competing Architectural Designs for Japan's Diet building"
       (オーストラリア政治学会(シドニー大学)にて、奈良岡聰智さんと共同報告)。

 10月 研究発表 "The Formation and Evolution of the Bureaucracy in Modern Japan"
       (日本近代史ワークショップ(ペンシルバニア大学)にて)
     招待講演 "Politicians and Bureaucrats in Modern Japan-1868~2014"
       (エジンバラ大学日本学科にて)
     研究発表 "Who is at the Helm-Politicians or Bureaucrats?"
       (ノッティンガム大学アジア太平洋研究所にて)

 11月 ハーバード大学CGISにてSFC大学院サブプロジェクト「日本政治研究」を実施。
     三谷くん、浜田くん、小野田くん、中島さん、木谷くんが研究報告。

 12月 招待講演 「議場と議事堂の比較歴史制度分析」「日本政治史を俯瞰する」
       (ルール大学ボーフム校日本学科にて)
     招待講演 "Bureaucrats as Japanese Political Elite、1868-2014"
       (「ベルリン自由大学日本研究所にて)

 身長 不明。
 体重 6kg減!

 今年もすこやかに。

2015年03月06日

慶應・ハーバード125周年記念行事(3月5日)

 1890(明治23)年、帝国議会が開かれたまさにその年、福沢諭吉はハーバードから3人の主任教師を招き、慶應に大学部が誕生しました。今から125年前のことです。それを記念する行事が3月5日にハーバードで行われました。

  http://www.keio.ac.jp/ja/news/2014/osa3qr000000nk37.html

 両大学学長の会談はおごそかに、、清家塾長による講演「Japan’s Aging Society and the Role of Higher Education」には100人を越える聴衆が集まり、ハーバードの文書館では関係資料を多く見せていただきました。なにより、福沢の直筆サインが入った手紙、ハーバード300年祭(1936年)を訪れた小泉信三塾長(当時)が持参した『西洋事情』の版木、ハーバード野球部の日本遠征写真集は印象的でした。『西洋事情』の版木は、さすが、アメリカを論じた部分のものが贈られていました。

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(清家塾長の講演。慶應義塾ウェブサイトより転載)

 なんという偶然か、たまたまこの年にハーバードで学んでいたことで、この事業にも深く関わらせていただき、多くの知見を得ることができました。なにより、ハーバード側の対応を進めてくださったライシャワー日本研究所のみなさんに心から御礼申し上げます。

 そろそろ帰国です。今年1年の成果をゆっくりと反芻しながら次を考えていきたいと思います。
 

2015年03月24日

帰国しました。

 無事帰国し、卒業式にも出てきました。

 この1年、本当にたくさんの方と出会い、お世話になりました。
 しっかりと次に活かすことでお返ししていけるよう、頑張って参ります。

 今後ともどうぞよろしくお願いします。

 清水唯一朗

2016年01月01日

新年のごあいさつ(1月1日)

 いつも当ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
 
 本年も、研究に教育にがんばってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

                                   2016年1月1日 清水唯一朗

 清水研究室の2015年

 1月  研究発表"The Fostering of Young Elites in Modern Japan”@オックスフォード大学

 3月  帰国。卒業式にサプライズ出席。
      JPD&オーラルヒストリーゼミ合同卒業お祝い会

 4月  JPDゼミ第8期スタート(15名)。
      オーラル・ヒストリーゼミ第6期スタート(17名)。
      臨時OBOG会@京都

 5月  「選挙区はどう作られたのか」日本選挙学会@熊本市崇城大学ホール
     JPDゼミ三上さん、フィルミオバトルに登壇。
      臨時OBOG会@那覇

 6月  "Reformatting Elite in Modern Japan"@パリ社会科学高等研究院
     臨時OBOG会@パリ

 7月  研究発表「制度の政治史から制度の文明史へ」@国際日本文化研究センター
      臨時OBOG会@京都・天若さん

 8月  連載「マサチューセッツからお届けします」(東京書籍「東書Eネット」)配信開始
      オーラルゼミ夏合宿@熱海。留学壮行会。
      オーラルゼミ・ななさん「お笑いから平和発信」『毎日新聞』

 9月  研究発表「戦後70年目の日本研究」@吉野作造記念館
      台湾・国立政治大学日本研究学位学程の客員副教授に着任。
      慶應SFC×国立政治大学合同研究発表会@政治大学
      政治大学清水ゼミ、6名でスタート。
      講演「世界の中で日本を研究する」@台湾大学

 10月 連載「マサチューセッツからお届けします(2)」アメリカの日本研究
     研究発表「制度の政治史―統治を巡る4つの枠組から考える―」@九州史学研究大会
     福岡にて臨時ゼミOBOG会
     講演「日本の政治エリート―近代・現代・現在・未来」1@輔仁大学
     講演「日本の政治と青年」@国立中央大学
     講演"Politics, or Policy?"@台中科技大学

 11月 研究発表「現代日本の政・官・民関係」
                       @第2回全国日本研究碩博士生論文研討会、政治大学
     講演「近代日本外交の分岐点」@台湾大学
     台湾より帰国。ゼミ本格再開。
     神保町ブックトリップ。ルール大学からヤコブくんが参加。
     2年ぶりのゼミ総会@自宅

 12月 初のゼミ卒業生カップル結婚式
     オーラルゼミ・ななさん「笑って学べるニュース」国際協力編@慶應日吉キャンパス
     連載「マサチューセッツからお届けします(3)」ヨーロッパの日本研究
     講演「世界のなかで日本研究を考える」@日本財団
     講演「日本の民主主義」@台北大学
     講演「大学生と政治」国立中興大学
     講演「誰が日本の近代を担ったのか」台湾大学

 身長 不明。
 体重 8kg増!アメリカでの減量分をすっかり取り戻しました(笑)。

 今年もすこやかに。
 

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